中山牝馬S
レース展望

牝馬限定のハンデ重賞。過去10年で1番人気は[3-1-2-4]、2番人気は[0-2-1-7]、3番人気は[2-1-2-5]と人気馬は不振。昨年は1、2番人気で決着したが、ハンデ戦で波乱傾向が強い。馬連は10倍以下はなく、50倍以上が2回、万馬券が2回と荒れている。52キロ以下の軽ハンデは[0-2-2-53]で2連対のみ。トップハンデは[2-2-2-11]で4連対。G1馬なら[2-2-0-0]と信頼できる。55キロを背負った馬は[5-1-1-8]で連対率40%、01年以降は[4-1-0-2]で4勝を挙げている。今年はウイングレットが55キロで出走する。昨年からヴィクトリアMの前哨戦的な位置づけになったことでレベルが高くなっている。

アサヒライジングはトップハンデ56.5キロ。これは過去10年の中山牝馬Sで4歳馬に課せられた最重量ハンデ。桜花賞4着、オークス3着、アメリカンオークス2着、秋華賞2着、エリザベス女王杯4着と牝馬G1で善戦したことがハンデキャッパーに評価されたようだ。ちなみに1986年以降では96年サクラキャンドルは56.5キロで9着、92年スカーレットブーケ(ダイワメジャーの母)は57キロで1着。古賀慎調教師はハンデが決定した時点で来週の東風Sに向かうことも考えたようだが、結局出走してきた。56.5キロは牡馬換算で58.5キロ。馬格のある馬だが、このハンデがどう出るか。ただ脚質的に中山芝1800mはいかにも合いそうなイメージがある。

キストゥヘヴンは昨年の桜花賞馬。桜花賞後は長い距離を使われて6、5、6、10着。折り合いが難しいタイプだけに距離が長かったのだろう。前走の東京新聞杯は0.6秒差の7着。上がりの早い競馬で切れ負けしたが、内容は悪くなかった。中山芝1800mはフラワーCを勝ったコース。勝ちタイムは翌日のスプリングSと同タイムだった。鞍上は横山典騎手。斤量56キロは楽ではないが・・・。ウイングレットは一昨年の勝ち馬で中山芝1800mは[2-0-1-1]の得意コース。今回が引退レースになるようだ。前走の京都牝馬Sはディアデラノビアに突き放されたが、しぶとく伸びて2着を確保。相手なりに堅実に走るタイプ。

重賞2着が3回あるサンレイジャスパー、牝馬限定重賞[1-3-0-7]のマイネサマンサ、昨年から5戦4勝の上がり馬マドモアゼルドパリあたりが人気面で続きそう。サンレイジャスパーは1〜3月[0-1-2-2]に対し、6〜8月[2-2-0-1]で暑い時期の方が成績が良く、平坦コースが得意。この時期で坂のある中山がどうかだが地力はある。マイネサマンサは重賞実績は上位も昨年の京都牝馬S以降連対がない。調子が上向き、かつレースで折り合いがつけば。マドモアゼルドパリは前走1600万条件で牡馬を負かしてきた。斤量1キロ減の53キロは魅力。前に行ってしぶとい馬。先週JRA騎手デビューしたアンミツの鞭が唸りそうだ。

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