日経新春杯
レース回顧

トウカイワイルドは内ラチ沿いの後方を進み、直線で最内から伸びて横一線の叩き合いをクビ差で制した。内が空くと信じて内狙いに徹したアンカツの好騎乗。1600万条件の格下馬でここを勝つには内を突くしかないとみていたのだろう。人気がないからこそできる騎乗でもある。ハンデ戦といっても格の高いG2で上位3頭が重賞初挑戦でかつ1、3着が条件馬。昨年はスプリント戦線が低レベルだったが、今年は中長距離路線もレベルが低くなるのかもしれない。トウカイワイルドはまだキャリア13戦。今回の重賞制覇をきっかけに力をつけてきそうだ。

トウカイエリートは好位から一旦先頭に立ったが、内からトウカイワイルドに差されて惜しい2着。最終調教の動きが目立ったように今の調子の良さとハンデ54キロを生かしての好走。今年7歳になりキャリア30戦と上積みは期待しにくいが、今の調子を維持できてかつ前向きさがあるうちは狙い目がありそう。ただG2での2着したことでハンデ戦ではそれなりに斤量を課せられそうだ。

ダークメッセージは中団からラスト鋭く伸びて3着。最後にメイショウオウテにハナ差先着して大穴をあけた。前走ダートの500万条件を勝ったばかりだが、2着に7馬身差をつける派手な勝ち方。力をつけているのだろう。50キロの軽ハンデだったが、力がないと斤量だけで激走はできない。今後は長い距離で頭角を表してきそうだ。次走は条件戦なら当然チャンス。

メイショウオウテは後方から徐々に進出して直線で外から伸びてきたが、最後のひと伸びがなく0.1秒差の4着。道中少し折り合いを欠いたことが微妙に影響したのだろう。武豊騎手からテン乗りの岩田騎手に乗り替わったことも影響した感じ。最近は武豊騎手からの乗り替わりで不振に終わるケースが目立つ。今後はテンションの高さと折り合いが鍵。

アドマイヤフジは好位から早めに動いて勝ちに行ったが、直線で伸びを欠き6着に敗れた。休み明けをひと叩きされて調子を上げていたが、外を回っていつもより前に行ったことが良くなかったのだろう。この手の馬は自分から勝ちに行くと弱い面を出すことが多い。トップハンデとはいえ、情けない負け方。今回の負けで今後差し追い込みに徹するようだと勝ち切れない競馬が続きそう。

オースミグラスワンは最後方から大外を回って追い込んできたが8着止まり。直線では全馬を差し切る勢いで伸びてきたが、ラスト1Fから伸びを欠いた。いい時なら大外一気を決めた可能性が高いが、最近は末脚が持続しなくなっている。使い込んでいるせいなのか、馬体が重いのかは不明だが、今回の止まり方は気になる。調教では復調気配を見せたので変わる可能性もあるが・・・。

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