ガーネットS
レース回顧

スリーアベニューは後方を進み、直線で内から馬群を割って一気に突き抜けてレースを制した。小野厩舎は1番人気のジョイフルハートと2頭出しだったが、結果的にジョイフルハートがハイペースで飛ばしてスリーアベニューをアシストした形。ただ末脚の切れ味は並ではない。3走前の天王山特別を圧勝したときに馬は本格化していたのだろう。本格化するときはこれまで見せたことのないような走りをする馬が多い。前走と同様に内枠スタートから馬群を捌いてきたところが大きなポイント。外を回ったら届かなかったはず。馬群を捌けるのは、今後も大きな強みになる。今回は展開、斤量、枠順など恵まれた面があったので、次走が試金石になりそうだ。

リミットレスビッドは中団からしぶとく伸びて2着。2番手から粘り込んだニシコンサフォスを力で捻じ伏せたが、スリーアベニューの末脚に屈した。兵庫ゴールドTから連闘でトップハンデ59キロ。昨年の勝ち馬でこの時期走るタイプだが、厳しい条件をクリアしての2着は評価できる。昨年ダート重賞で4勝を挙げ、着実に地力が強化されたようだ。蛯名騎手は京都金杯とガーネットSで2着。今年は気合の入り方が違うので、昨年より活躍できそうだ。

ニシノコンサフォスは3番手からしぶとく伸びて3着。前半3F32.7秒の超ハイペースで逃げたサンアディユはシンガリの16着、途中から逃げたジョイフルハートが13着に失速した中、この3着は大したもの。超ハイペースでここまで踏ん張れたことを評価したい。ダ1200mなら重賞を勝てそうだが、ダ1400mでは詰めの甘さと集中力の持続が鍵になる。

ニホンピロサートは後方から外を通って伸びてきたが4着止まり。最後はいい脚を使ったが、外を回ったぶん厳しくなった。明け9歳馬だが、57.5キロを背負って03年にガーネットSを勝ったときより0.2秒早いタイムで走った。パドックでは馬体の張りが目立ち、気配が良くなっていた。衰えがないとは言わないが、まだやれそうだ。

サチノスイーティーは好位を進み、直線で最内から伸びてきたが5着止まり。最後に一杯になったが、能力を感じさせる走りを見せた。軽ハンデの52キロとはいえ、ダートの一線級を相手にこの5着は立派。昨年夏のアイビスSDで圧勝したのはダテではない。人気にならないタイプだけにこの後どこかで穴をあけてくれそうだ。

ジョイフルハートは途中から先頭に立ったが、直線で一杯になって13着。前半のペースが鍵だったが、超ハイペースで途中から掛かってハナを切る展開ではさすがに厳しかった。10秒台のラップが2回続いた後に先頭に立ったので全く息が入らなかったのだろう。12戦目で初めて連対を外した。能力はあるので武豊騎手で巻き返しを期待したい。

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