スワンS
レース展望

マイルCSの前哨戦。過去10年で1番人気は[1-2-1-6]で3連対。1番人気の3歳馬は[0-0-1-3]、武豊騎手は[0-1-0-4]と不振。断然人気になっても過信禁物。2番人気は[3-2-1-4]で5連対と1番人気より好成績。3番人気は[0-0-1-9]と連対なく不振。最近4年は9番人気以下の人気薄が必ず連対しており、馬連は144倍、83倍、110倍、80倍と大荒れ。前走重賞で負けて人気を落とした馬が巻き返して穴をあけている。スプリンターズSが秋に移動してからはスプリンターズSで負けた馬が巻き返すケースが目立っている。

メイショウボーラーはスプリンターズSで2着に入り穴をあけた。芝ダート問わず右回りの1000〜1200m[3-0-0-0]、中山[1-2-1-0]でハイペースの消耗戦に強いタイプ。最近は芝で不振だったが、激走の下地はあったか。04年のスワンSでは好位から頭+クビ差の3着に粘っている。今回は京都の高速馬場が鍵になりそう。オレハマッテルゼはスプリンターズS9着。馬体が12キロ減っていたので、ひと叩きしてどこまで上向いてくるかが鍵。左回りの方が得意だが、芝1400mは[2-2-1-0]と堅実。59キロは京王杯SCでこなしたが、得意の渋った馬場だった。

ステキシンスケクンは京成杯AHを1分32秒0の好時計で逃げ切り勝ち。続くスプリンターズSは16着に敗れたが、あれだけ飛ばしては仕方ない。今回は距離が延びるのはプラス。武豊騎手は9月以降の重賞で11頭中9頭が3番人気以内になったが[2-0-2-7]で連対率18%。最近は人気で飛ぶ傾向。チアフルスマイルはキーンランドCでシーイズトウショウを差し切り初重賞制覇。スプリンターズSは6着だったが、雨で馬場が渋ったこと、大外枠スタートから終始外を回ったことが応えた印象。京都芝1400mは合うが、不利を受けやすいタイプなので藤岡騎手が上手く捌ければ。

芝1400m[3-2-0-0]、京都芝1400m[0-2-0-0]のシンボリエスケープ、京都芝1400m[2-1-0-0]のアグネスラズベリ、高松宮記念5着、セントルルS3着が光るネイティヴハート、ひと行き入れて立て直したシンボリグランあたりが人気面で続きそう。シンボリエスケープは昨年の洛陽S(京都芝1400m)で2着に突っ込んだときの上がり3F33.0秒の末脚が印象的。蛯名騎手は力が入るところだろう。アグネスラズベリはヴィクトリアM5着で重賞に目処を立てている。今年の洛陽Sではメンバー2位の33.4秒で外から豪快に差し切っている。休み明けでも注意したい。

先週の京都は日曜に芝1600mの2歳未勝利、芝1400mの2歳500万下、芝3000mの菊花賞でレコードが出た。開催3週目で馬場は荒れてきていたが高速決着が続出。メイショウサムソンは雨が降った皐月賞、稍重のダービーを勝ってきた2冠馬でさすがにこの高速馬場では厳しかった。古い話だがゴールデンキャストが1番人気になったNHKマイルCは前日の土曜のレース後に散水したりとJRAの馬場設定は何とも不思議。春の中山は内と外で芝丈に差があった。馬場と馬の適性とのマッチングが大事だが、まずは馬場を見抜かないと話にならない。

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