函館SS
レース展望

夏の函館で行われるスプリント重賞。今年から始まるサマースプリントシリーズの第1戦になった。過去10年で1番人気は[3-2-0-5]で5連対。連対した5頭のうち4頭は先行馬で逃げや追い込みなど極端な脚質の馬が1番人気になると不振に終わる傾向。2番人気は[3-4-0-3]で7連対、3番人気は[3-0-1-6]で3連対。毎年1、2番人気のどちらかが必ず連対している。馬連は10倍以下が4回、20倍台が4回とそれほど荒れない。1、2番人気が必ず連対するため万馬券はない。前年好走馬や函館芝1200mで好走経験のある馬、夏に強い牝馬の活躍が目立つ。

シーイズトウショウは一昨年、昨年の函館SSを制しており、今年は3連覇が懸かる。前走のCBC賞は実質トップハンデの57キロを背負って稍重の荒れ馬場と厳しい条件だったが、スプリント能力の違いを見せつけるレースぶりだった。今回は得意コースで別定の56キロ。昨年より斤量は1キロ重くなるが、56キロなら問題なしか。今年は1番人気になりそうだが、過去2年はいずれに2番人気での勝利。1番人気でマークがきつくなり、流れが速くなった場合にどうかという不安が少しある。あとは中2週で輸送があったので状態面に注意したい。

シンボリグランはオーシャンSと高松宮記念は出遅れ、京王杯SCは直線で前が詰まる不利があった。乗り難しいタイプということもあるが、最近はまともに競馬をしていない。安田記念は強敵相手に7着なら上々。パワータイプだけに函館の洋芝は合いそうだが、また出遅れるようだとコース的に厳しくなる。スムーズな競馬ができれば。プリサイスマシーンは休み明けの高松宮記念で4着に好走した。初のスプリント戦でシーイズトウショウと頭差だった。今回はそのときよりシーイズトウショウとの斤量が1キロ詰まる。鞍上は3戦目の騎乗となる岩田康騎手。函館は初参戦。

フサイチホクトセイは休み明けの前走は条件戦で5着に負けたが、能力はオープンでも通用するものがある。昨年のバーデンバーデンCでは0.1秒差の2着。そこで6着のボールドブライアンが函館SSで2着なら通用する下地はある。馬体の作りから函館の洋芝は向くのではないか。鞍上は横山典騎手。今週は怖い。トールハンマーは函館芝1200mは4戦3連対。昨年は流れに乗れず前が詰まる不利もあって10着に敗れたが、続く青函Sで函館SS3着に相当するタイムで2着に好走した。最近は少しズブくなってきた感もあるが、流れに乗れるようなら。アンカツは魅力。

近走不振も実績上位で今回は藤田騎手が騎乗するキーンランドスワン、シルクロードSで2着があるマイネルアルビオン、一昨年このコースで3連勝したタニノマティーニ、フェアリーSとフィリーズR勝ちがあるダイワパッション、CBC賞で4着に好走したカシマフラワー、このコースで4戦3勝3着1回のビーナスラインなど伏兵は多い。ダイワパッションがこのメンバーでどこまでやれるかで3歳馬と古馬の力関係が少し明らかになりそう。レースぶりに注目したい。プレシャスカフェはCBC賞で15着に惨敗。昨年の高松宮記念3着の後、大不振に陥っているが、前走の調教は少し変化があった。そろそろ変わってもいいのだが・・・。

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