七夕賞
レース展望

夏の福島の最後を飾る名物重賞。1番人気は1978年にカミノハヤブサが勝って以来26連敗中。とにかく1番人気が勝てない。各陣営はこのレースだけは1番人気になりたくないというのが本音だろう。過去10年で1番人気は[0-3-1-6]で3連対。昨年は10頭立てだったが、1番人気のメジロマントルが5着に敗れ、8番人気のチアズブライトリーと9番人気のストロングブラッドで波乱になった。データからの注目は逃げ馬、55キロ、7歳馬、前走条件勝ちの軽量馬。昨年のように少頭数でも荒れるので注意したい。

人気になるのはダイワレイダース、ユキノサンロイヤル、グラスボンバー、ラヴァリージェニオあたりだろう。ダイワレイダースは久々の重賞挑戦となったエプソムCで3着。直線では突き抜けそうな勢いだったが、最後にひと伸びがなかった。馬体が18キロ減っていたことが微妙に影響したのだろう。今回は馬体の回復がポイント。あとはローカルの2000mという条件。どちらかというと広いコース向きの馬で距離2000mは初めてになる。渋った馬場は得意だが、それによってスタミナが問われると少し微妙なところもある。

ユキノサンロイヤルはトップハンデ57.5キロ。今年G2の日経賞を勝っただけに仕方ないところ。さすがに春天は荷が重かったが、今回は一気にメンバーが楽になる。福島芝2000mは02年七夕賞6着(0.8秒差)、福島記念6着(0.2秒差)、03年福島記念8着(0.4秒差)と全て5着以下に敗れているが、そこそこの競馬をしている。8歳にして充実した今ならトップハンデを克服して勝ち負けに持ち込むか。増沢厩舎は今福島開催で[6-2-1-9]で連対率44.4%と好調。スパルタ調教が今の福島にマッチするのだろう。

グラスボンバーは3連勝でオープン入り。1000万条件ではメンバー、前走はコース取りと少し渋った馬場に恵まれた感もあるが、夏は勢いのある馬が強いだけに注意は必要か。距離2000mは今回が初めて。福島では03年のひめさゆり賞(芝1800m)で1着がある。ラヴァリージェニオは大阪-ハンブルクCでスズカマンボに先着したことが評価されてか今回も1キロ重い56キロ。このコースは昨年の七夕賞4着(0.4秒差)、福島記念3着(アタマ+クビ)と善戦している。鞍上はテン乗りの北村騎手の予定。

あとは夏になると調子を上げるトーセンダンディ、福島芝コースで4連勝中のマイネルホライズン、このレースと相性のいい田中勝騎手が騎乗するカナハラドラゴンあたりが続きそう。基本的に夏場は各馬の調子の見極めがポイント。今回はハンデ戦だけに格下馬の台頭があっても驚けない。ただ忘れていけないのは小回りの福島コースと最終週で荒れた馬場の適性。あとは騎手の展開読みと乗り方。これらを総合的に判断して最終決断を下したい。

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