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フェブラリーS
レース展望

ダートマイル王決定戦。G1昇格後の8年で1番人気は[3-1-0-4]で4連対。最近3年はアグネスデジタル、ゴールドアリュール、アドマイヤドンが勝っている。G1昇格後3年は6番人気以下が必ず連対していたが、最近5年の連対馬は全て5番人気以内。人気馬が堅実でほとんど荒れなくなった。ダートG1馬が揃うハイレベルな戦いでダート重賞実績のある馬でないと通用しない。最近5年の連対馬10頭のうち9頭が関西馬で残る1頭が地方馬。5番人気以内に支持された関西馬が結果を出す傾向。

人気になるのは、メイショウボーラー、アドマイヤドン、少し離れてパーソナルラッシュ、ユートピア、シーキングザダイヤといった感じか。メイショウボーラーは初ダートのガーネットSを3馬身差で快勝。続く根岸Sでは逃げて7馬身差で圧勝した。上がり3Fはメンバー最速の35.7秒。このタイムで上がられては後続は手も足も出ないのも当然。ただし競らない展開だったことも事実。今回はメンバーが強化され、距離が1F延びる。まだ砂を被ったことがないので今回も逃げる作戦か。人気になる逃げ馬。これまでフェブラリーSを逃げて勝った馬はいない。このあたりをどう考えるか。前走はインパクトのあるレースだったということを付け加えておく。

アドマイヤドンはダートG1-6勝の実績馬。ドバイWCを除き、03年のエルムSからダートで9戦して[6-3-0-0]で連対率100%。昨年は一昨年のような派手な勝ち方はなかったが、それでも[3-2-0-0]でG1-3勝と結果を出した。昨年ダートで先着を許したのは南部杯のユートピアとJCダートのタイムパラドックスの2頭。最近は馬に走る気が薄れてズブくなってきた感が強いが、前走久しぶりに芝を使ったことがプラスに働くかもしれない。馬の能力は申し分ないので、その他の条件が揃えば。

パーソナルラッシュはBCクラシックに挑戦して出遅れたが6着に善戦した。前走の東京大賞典は大きく出遅れて9着に惨敗。ゲートに入ってから暴れていた。1月のゲート試験はパスしたが、まだゲートの不安はある。以前はここまでゲートは酷くはなかっただけに海外遠征のストレスがあったのかもしれない。昨夏のエルムSではウインラディウス、タイムパラドックスを負かし、続くダービーGPでは2分2秒8のレコードで2着のトップオブワールドに9馬身差をつけて楽勝。能力は足りそうだが、ゲートと調子がどこまで戻っているかが課題。

ユートピアは南部杯でアドマイヤドンを撃破。やはり左回りのダ1600mがベストと深く印象づけた。昨年は8着に敗れたが、砂を被ったり、直線で狭くなったり、馬体が10キロ減ったなど、それなりに敗因はある。今年は色々と改善されているので、横山典騎手が馬の最大パフォーマンスを引き出せれば。シーキングザダイヤはダート交流重賞で3、1、2着。川崎記念は距離が不安視されたが、タイムパラドックスとクビ差の2着に入った。ダートに慣れてきたので、ここでどんな競馬を見せてくれるか。鞍上はフェブラリーSで[2-1-1-1]と相性のいいペリエ騎手。

あとはJCダートを制したタイムパラドックス、平安Sを制したヒシアトラスあたりが続きそう。タイムパラドックスは昨年は6着に敗れたが、柴田善騎手がテン乗りだった。今年はこの馬でG1-2勝を挙げている武豊騎手。距離は短いが、もうひと押しがありそうだ。ヒシアトラスはここ2戦の勝ちっぷりでこれまでのイメージを払拭。馬体が目立ち、調子もいいので、一線級相手にどこまでやれるか。あとはカフェオリンポス、ピットファイター、ハードクリスタル、サンレンスボーイなど伏兵も多い。G1馬マイネルセレクトは順調さを欠いたのでどこまで仕上がってくるか。

最後にレースのポイントは何なのだろう。いつも強い馬が勝つとは限らないのが競馬。東京ダ1600mはスタート直後が芝、人気になるメイショウボーラーが前に行く馬、16頭のフルゲートなども考慮しないといけない。枠順、展開、馬場状態などが複雑に絡み合ってきそうだ。天気予報では土曜に雨が降りそうなので、日曜はどんな馬場状態になるのか。前が残るのか、それとも差しが決まるのか。能力、適性、調子の分析も重要だが、外部ファクターの考慮も必要だろう。今年最初のG1レース。相馬眼的な評価を含めた最終決断できっちり決めたい。

2005/02/17
競馬アナリストGM

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