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根岸S
レース回顧

メイショウボーラーはハナを切ってマイペース。絶好の手応えのまま直線に向き、福永騎手が満を持して追い出すと一気に後続を突き放して7馬身差でレースを制した。エコルプレイスが控えて同厩のアグネスウイングが2番手という展開。ガーネットSと同様にアグネスウイングが後続とのいいクッションになっていた。しかも直線ではサイレンスボーイとエコルプレイスがバテ気味で後続に蓋をする形。恵まれた部分も多いが、時計の掛かる馬場でこの勝ちタイムなら評価できる。昨年の安田記念のときに466キロまで減った馬体が496キロまで回復。2歳時から完成度の高かった馬がさらに成長したのだから驚く。馬のスジ力を見抜ける白井調教師はさすがだ。次走はフェブラリーS。距離が1F延長され、展開もこんなに楽にはならなそうだが、今のメイショウボーラーなら克服するか。

ハードクリスタルは内ラチ沿いの4番手から早めに仕掛けて2着を確保。直線で一旦エコルプレイスに交わされたが、最後に差し返す勝負根性を見せた。ダ1400m向きの馬ではないが、底力と鞍上の腕で克服した。やはり相馬眼的な裏づけのある馬は走るといった印象。パドックではJCダートのときの方が良く見えたが、それでもまずまず仕上がっていた。ひと叩きされた次走はさらに良くなりそうだ。父はアブクマポーロを出したクリスタルグリツターズ。地方交流重賞を含め、今年は活躍できそうだ。

エコルプレイスは中団から徐々に上がって直線で2番手まで上がったが、そこで一杯になって3着。ゴール手前で大きく寄れてサミーミラクルと接触。松永騎手は馬が外に寄れているのに左鞭を入れていた。過怠金7万円が課せられたように降着ギリギリの行為だったのだろう。松永騎手は逃げ馬に騎乗して逃げずに前残りを演出することがあるので注意したい。このペースならもう少し前半から行ってロスなく回った方がいいように思えるが、今後を考えるとこういう競馬ができたことを評価すべきか。最近は調教で動かなくなっているのが少し気になるが、ダ1400mでは注意したい。

ストロングブラッドは出遅れて後方を進んだが、直線でしぶとく伸びて4着まで追い上げた。パワータイプで時計勝負に強くない馬だが、凍結防止剤の影響で時計の掛かるダートになったことが良かったのだろう。この馬が上位に来るあたり、今の東京ダートの状態を如術に表している。基本的に地方交流重賞で狙いたい馬。

サミーミラクルは内々を進み、直線で前が壁になったため強引に外に出して差してきたが、最後はエコルプレイスにぶつけられる致命的な不利を受けて5着に敗れた。追って味のある馬で武幸騎手が言うようにまともなら2着だっただろう。ただ1枠でこういう競馬になることも考えられなかった訳ではない。これが競馬。今調子はいいようで、パドックでは気配が目立っていた。重賞で通用することを証明しているので、今年はプロキオンSあたりでチャンスがありそうだ。マイルもこなすがベストは1400m。

カフェオリンポスは中団から積極的に動いていったが、最後は一杯になって5着。スピードがあるので距離には対応できたが、やはり58キロが響いたのだろう。使われながら徐々に良くなってきているし能力もあるので、次走はペリエ騎手あたりが騎乗すれば一変がありそうだ。

サイレンスボーイは好位を進んだが、直線で伸び切れずに8着に敗れた。出遅れて少し掛かり気味に上がって行ったことが堪えたのだろう。上がりの早い競馬でこうなると苦しい。あとはもう少し軽いダートの方がこの馬には合いそう。

アグネスウイングは2番手から伸びを欠き10着に敗れた。前に同厩のメイショウボーラーがいるため、動くに動けないことが微妙に影響しているのだろう。ただし今回はビッシリ仕上げたはずなのに前走より気配が落ちていた。

アドマイヤマックスは後方のまま見せ場なく14着。出遅れて全く流れに乗れなかったが、どうやら落鉄していたようだ。これではダートがどうなのか分かりにくいが、見た目は芝の方が良さそう。次はどこを使ってくるか。

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