富士S
レース展望

マイルCSの前哨戦として定着した富士S。格はG3だが、最近は好メンバーが揃うようになった。マイル重賞として4回行われたが、馬連は82.9倍、11.5倍、23.5倍、15.3倍と全て4桁配当。ガチガチの決着はない。マイル路線を進む3歳馬も参戦してくるが、過去4年で[0-0-3-10]と連対ゼロ。ただ3着が3回あるように今後は壁を乗り越える馬も現れるだろう。昨年は関西馬のワンツー決着。以前は人気で不振だったが、最近は人気で結果を出す傾向。関西馬に注意したい。

人気になるのはアドマイアヤマックス、マイネルモルゲン、モノポールの3頭。アドマイヤマックスは前走長期休み明け。仕上がり自体は悪くなかったが、レースでは力んで走っていた。結果は好位から伸び切れずに4着。それほど強いメンバーではなかっただけに不甲斐ない内容だった。ひと叩きされた今回は上積みが見込めそうだが、一変まであるのかどうか。東京マイルは一昨年の安田記念で2着がある。鞍上は昨年ミレニアムバイオで勝った武豊騎手。かなり人気になりそうだ。

マイネルモルゲンは休み明けの京成杯AHを途中から逃げてそのまま逃げ切った。途中で掛かって先頭に立ったことを後藤騎手の好判断と書くマスコミも凄いが、調教師が笑ってしまうレースぶりにゴールでガッツポーズをした後藤騎手はその上をいく。ただ馬はひと叩きされて良くなっている。東京マイルはNHKマイルCで3着がある。最近の連対は全て中山のマイル戦。2月の東京新聞杯では13着に敗れている。そこをどう考えるか。

モノポールはこの夏の上がり馬。巴賞2着、札幌記念4着ともうひと押しが足りなかったが、自己条件の大阪スポーツ杯では58キロを背負って直線でスパッと抜け出した。切れ味を生かせるマイルがやはり合うのだろう。相変わらず南Wでは動かないが、調子が落ちている訳ではない。相手なりに堅実に走るタイプなので、このメンバーでも十分やれそうだ。鞍上は青葉賞以来重賞勝ちがない蛯名騎手。菊花賞前にきっちり決めるか。

あとは古豪イーグルカフェ、関屋記念2着にロードフラッグ、NHKマイルC4着のダイワバンケットなど伏兵が多い。イーグルカフェは休み明けだが、調教の動きが良かった。前脚を伸ばしてスムーズな脚捌きを見せるときは走るので注意したい。前走の安田記念は0.4秒差の6着に敗れたが、蛯名騎手があんなに大外に持ち出さなければもっと際どかっただろう。追える騎手が合うだけに五十嵐冬騎手というのは魅力。58キロなら一発ありそうだ。

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