神戸新聞杯
レース展望

菊花賞トライアルで3着まで優先出走権が与えられる。昨年に続き、今年はダービー1、2着馬が早くも対決する。キングカメハメハは天皇賞(秋)からジャパンC、ハーツクライは菊花賞とこの秋の目標は違うが、まずはここで2頭がどんな競馬をするのか非常に興味深い。菊花賞の最終トライアルで8頭立てというのは寂しいが、強い2頭がいるので、条件戦で賞金を上積みした方が確率は高いと判断した陣営が多いのだろう。秋緒戦から全開という訳にはいかないが、2頭がどこまで成長したのかパドックを見るのが楽しみ。

キングカメハメハはダービーでハイアーゲームに来られてかなり早めに動いたが、最後は力で捻じ伏せる強い内容だった。NHKマイルCは鳥肌ものだったが、ダービーもインパクトのある強い勝ち方。ダービーの大観衆を前にしても落ち着き払っていた姿は印象的だった。相馬眼的な裏づけがあり、既に名馬の雰囲気をかもし出している。ここ2週はダイワエルシエーロと併せて遅れているが、休み明けでも負荷はかなりかけている。阪神コースは3戦3勝の得意コース。ハーツクライの武豊騎手が末脚封じに来そうだが、アンカツも当然作戦を練っているはず。この秋の主役になれる馬。レースぶりに注目したい。

ハーツクライはダービーで最後方からメンバー最速の34.3秒の切れ味で2着に突っ込んだ。横山典騎手の思い切った騎乗も見事だったが、この馬の切れ味は半端じゃないことを再認識させられた。京都新聞杯で負かしたスズカマンボが秋緒戦の朝日チャンレジCを快勝。ハーツクライ陣営もまずはいいスタートを切りたいところだろう。阪神芝2000mは若葉Sで豪快な差し切りを決めた舞台。キングカメハメハが休み明けでもたつくようなら一気の差し切りもありそうだ。武豊騎手がどんな作戦でくるのか読み切りたい。長距離&京都コースの適性はかなり高いので、ここでいい競馬をすれば本番が楽しみになる。

ラジオたんぱ賞を勝ったケイアイガードも相馬眼的に高評価できる馬。まだ底を見せていないし、ラジオたんぱ賞の勝ちっぷりは見た目以上に余裕が感じられた。1800mまでしか勝ち星はないが、2000mならこなせるだろう。現時点で2頭にどこまで迫れるのか、楽しみは少なからずある。あとはプリンシパルS3着があるグレイトジャーニー、阪神芝2000mで勝ち星のあるラバグルート、同2着が2回あるマイネルマグナートあたりだが、この秋の成長と仕上がり次第で着順は変わりそうだ。最終調教の動き、気配を重視して馬券を組み立てたい。

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