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関屋記念
レース回顧

ブルーイレヴンは好位で折り合って直線に向くと早め先頭からそのまま押し切った。外枠で馬を前に置けないため、折り合いが鍵だったが、全く問題がなかった。一戦ごとに競馬を覚えて本来の力を出せるようになってきていた印象。差しが決まりにくいことを考慮して前った吉田稔騎手の好判断も光った。ペースは遅かったとはいえ、ラスト2F目の10秒6は新コースで行われた過去4年の関屋記念の最速ラップ。金鯱賞でタップダンスシチーに迫った末脚はやはり伊達ではなかった。パドックでは少し前捌きが硬く映ったし、馬体もプラス6キロで仕上げ切っていなかったが、それで重賞を勝ったことは今後に向けて大きい。2歳の新馬戦を勝った直後に相馬眼ニュースで取り上げた馬。能力に精神面が追いついてきた今ならさらなる前進が可能だろう。毎日王冠、天皇賞(秋)は左回りの東京コース。キングカメハメハにどこまで迫れるか楽しみ。

ロードフラッグはブルーイレヴンの直後を進み、直線でしぶとく伸びて2着に入った。5月に復帰して今回が6戦目。中1週が3回ある過酷なローテーションで調教でも遅れており、さらに当日はプラス10キロだったが、それでも好位からきっちり伸びてきた。左回りの高速決着がベストな馬だが、この馬が走ったというより、他の馬が走らな過ぎたという印象もある。ゆったりとした流れで上がりの競馬になったことも良かったのだろう。ただ7歳になって力をつけてきたのは事実。今後はひと息入れて、豪G1コックスプレートに選出されれば遠征するようだ。

マイネルソロモンは後方を進み、直線大外から伸びてきたが3着止まり。展開が向かなかったが、メンバー最速の33.2秒で上がって力のあるところを見せた。NSTオープンは好位から押し切ったが、それと同じような競馬をすれば結果は違ったかもしれない。ただ直線の長いコースで切れる脚を使って差してきたのは収穫。雨が降ると全く駄目だが、パンパンの良馬場なら東京コースでもやれそうだ。ただし、本質的には中山マイルがベスト。次走の京成杯AHは仕上がっていれば楽しみ。馬体も成長してきている。

トーセンダンディは後方から馬群を割って伸びてきたが4着。本来はもう少し前に行くタイプだが、江田照騎手が控えたのか、とにかくこのペースでは位置取りが悪過ぎた感。直線で捌くのに苦労していたし、伸びてきたときはもうゴール直前だった。パドックでは夏に調子を上げるタイプらしく一戦ごとに馬体の張りが良くなってきており、今回も目立っていた。次走は新潟記念になりそうだが、ハンデ次第で狙い目がありそうだ。

ブレイクタイムは2番手から直線で一瞬伸びかけたが、ラスト1Fからいつものしぶとさがなく5着に敗れた。パドックではプラス8キロでもそれほど太くはなく、仕上がりは悪くなった。松永騎手のコメントによると脚元の不安が出たようだ。大型馬の休み明け緒戦でしかも高速決着。脚元には辛い条件だったか。大事に至らずに復帰してくれればよいのだが・・・。

ミッドタウンは中団から伸びてきたが6着止まり。上がり3F33.7秒とこの馬にしては早い上がりを繰り出しているが、元々切れる脚がないので、もう少し前に行っていれば差は縮まっただろう。外枠でガツンとかかる可能性もあるし、テン乗りの小林淳騎手にそこまで求めたら酷だろう。ただ折り合いはついていたし、徐々にこれまでのイメージを払拭しつつある。現状では前で折り合って早めに抜け出して粘り込む作戦がベストか。

チアズブライトリーは後方を進んだが、直線で全く伸びずに12着に敗れた。マイル戦ではスローペースだったが、それでも追走で一杯になってしまったようだ。前走の馬体を維持できていたが、とにかくマイル戦が向かないというひと言に尽きる。次走は新潟記念になりそうだが、この惨敗で斤量が少しでも軽ければ儲けモノ。雨で馬場が渋ったら要注意。

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