クイーンC
レース回顧

ダイワエルシエーロは後方を進み直線に向くと物凄い伸び脚で一気に差し切ってレースを制した。初めて後方に控える競馬をしたが、それにしても直線での切れ味は凄かった。前半34.1秒のハイペースで展開が向いたぶん派手に見えたが、かなり高評価できる内容。2戦目の紅梅Sでスイープトウショウに食い下がったのはやはり伊達ではなかった。当日はマイナス8キロで少し細く見えたが、イレ込みや発汗はなく、馬に覇気があった。今の馬体でここまで走るとは末恐ろしい馬。今後は馬体の維持が鍵だが、スイープトウショウ、ダンスインザムードとの対決が楽しみ。

クリスタルヴィオレは道中行き場を失って後方に下がったが、直線で追い込んで2着を確保。パドックでは引き続き好気配で完成度の高さを感じさせた。ただ3走前からかなり仕上げられているので、上積みは見込みにくいのがネック。今回の競馬でマイルの目処を立てたが、本質的には1200mから1400mくらいが合いそう。

フォトジェニーは出遅れて最後方を進んだが、直線で0.3秒差の3着まで追い上げた。展開が向いた感もあるが、2戦目でこれだけやれれば、今後の目処は立ったとみたい。もう少し馬体がしっかりしてきて欲しいが、全体的に柔らかさがあり素質は高い。スペシャルウィーク産駒がどんな変貌を遂げるか楽しみ。

ピュアブラウンは後方から追い込んで4着。上位3頭とは決め手の差が出たが、この馬なりに力を出し切った印象。不良のベコニア賞を勝ったように決め手不足が補える渋った馬場の方がいいタイプ。馬場が渋ったら注意したい。

ピサノバーキンは直線で前が詰まってまともに追えず9着に敗れた。ただ不利はあったにしても外に出す余裕がなかったのは、初戦とは全く違うペースのためか。調教の動きは良かったが、当日はマイナス6キロで気配が平凡だった。このあたりにも敗因がありそう。

ツィンクルヴェールは2番手を追走したが、直線でバテて15着惨敗。前半5F58.0秒で飛ばしてはさすがに辛かったか。デビュー以来、蛯名騎手が手綱を取ってきたが、乗り難しいタイプなので乗り替わりが多少影響したのかもしれない。この敗戦で馬が走りに前向きでなくならなければいいが・・・。


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