有馬記念
レース展望

タップダンスシチーはジャパンCで逃げて9馬身差で優勝。1枠1番からノーマークの逃げ、最後のゲート入り、差しにくい馬場などが向いた感じもあるが、9馬身差というのは能力がないとできないこと。2番手を進んだザッツザプレンティのアンカツに追いかけたら自分の馬が潰れると思わせるほどの走りだった。渋った馬場は得意という訳ではないが、後続が差しにくく、良馬場よりレースの激しさが増すのがいいのだろう。陣営は良馬場の方がいいと話しているが、これまでのレースをみると少し渋った方がいいように思える。昨年の有馬記念は稍重だった。

今回も確たる逃げ馬が不在で逃げることになりそう。ジャパンCのように2番手以下に早めに動いたら潰れると思わせるようなペースで逃げ、直線入り口で後続を引き離していればチャンス大。ジャパンCで逃げて楽勝した馬をノーマークにすることはないとは思うが、積極的に負かしに行く馬が果たしているのかどうか。各馬が1番人気のシンボリクリスエスをマークするようだと楽になる。ジャパンCで激走した馬は有馬記念では苦戦傾向だが、調教の動きを見ると調子落ちはなさそう。シンボリクリスエスもそうだが、この秋はまだ3戦目。ただし激走後なので当日の気配に注意を払いたい。

ザッツザプレンティは菊花賞を勝ち世代最強をアピールし、ジャパンCでも2冠馬ネオユニバースに先着した。ただジャパンCでは逃げたタップダンスシチーには完敗。アンカツが負かしに行けなかったようにあれが現時点での精一杯の競馬。舞台は中山芝2500mに変わるが、ジャパンCであそこまで離されると同じ競馬でタップダンスシチーを負かすのは難しい。それでもアンカツがタップダンスシチーを負かすためにロングスパートを駆けるのだろうか。展開を読む上でここがポイントになりそうだ。これまで34秒台で上がったことはないが、弥生賞の走りを見ると溜めれば切れるというイメージも少なからずある。

ツルマルボーイは秋天で物凄い脚を使って2着に突っ込んだが、ジャパンCでは重馬場で持ち味を出せずに15着惨敗。これまでのレースぶりから左回りの2000mがベスト。宝塚記念で2年連続2着したように右回りでも結果を出しているが、中山内回りの2500mはどうなのだろう。最近は調教でザッツザプレンティに遊ばれている現状から強気にはなれないが、あとは展開が嵌るかどうかだろう。中山でこういう馬に乗せたら上手い横山典騎手がどう捌いてくるか。

アグネスデジタルは今回が引退レース。陣営が復活させようと懸命に調教で攻めてきている。その甲斐あってか、最終調教では併走相手を突き放した。まだ少し馬体が太く映るので、このひと追いと輸送でどこまで絞れてくるかが鍵。中山内回りの2500mというのは、距離・コースともいい条件ではないが、これまでことごとく常識を破ってきた馬。一発の期待を持っている人も多いことだろう。秋天では自分から走るのを止めて17着。走る気が戻っていれば楽しみはなくはない。

あとは武豊騎手のリンカーン、ジャパンCで5着に踏ん張ったアクティブバイオ、昨年の菊花賞2着馬ファストタテヤマ、鳴尾記念を勝ったウインブレイズ、ステイヤーズSを勝ったチャクラ、夏の新潟記念を勝ったダービーレグノが出走する。アクティブバイオが00年に同じステップで3着したダイワテキサスとイメージがダブるが、上位を負かせるところまでいくかどうか。02年の日経賞で負かしたタップダンスシチー、コイントス、マンハッタンカフェは有馬記念で好走しているが果たして。ファストタテヤマは惨敗後に激走するタイプ。ステイヤーズSはシンガリ負けを喫したが、展開が嵌ると物凄い脚を使うので少し注意したい。

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