京阪杯
レース展望

昨年まではハンデ戦だったが、今年から別定戦に変更された。別定戦で行われた94年と95年は芝2000mだったが、それぞれ馬連12.1倍、4.5倍と堅く収まった。ただしその2年は14頭と12頭立て。今年はフルゲート18頭で、さらに芝コースはBコース4週目でだいぶ内側が荒れてきている。枠順の有利不利もありそうだし、メンバーを見ても混戦模様。別定戦だが、例年通り荒れる要素が揃っているだけに強気に攻めてみるのもひとつの手だろう。

まだ調教を見てないので何とも言えないところはあるが、今のところ注目しているのはヴィータローザ、テンザンセイザ、ダンツジャッジ、トーホウシデン、アサカディフィート、マイネルモルゲンの6頭。1番人気は秋天3着で01年の京阪杯を勝っているテンザンセイザだろう。京都芝1800mは2戦2勝で適性は十分。ただし使い込むと前捌きが硬くなるタイプ。秋天は絶好の仕上がりで穴馬として取り上げたが、今回も最終調教の動き次第になる。

ヴィータローザは前走菊花賞7着。ロサード、ジョウテンブレーヴ、テンザンセイザと菊花賞で着外に敗れた馬が巻き返すのが京阪杯のパターン。持ち時計がないので1分45秒台の決着になった場合に多少不安があるが、荒れ馬場を苦にしない点と芝1800mのラジオたんぱ賞を勝ったことを評価したい。たんぱ賞で上がり3F34.5秒を使ったように見た目以上に切れがあるタイプだ。菊花賞でネオユニヴァースに真っ向勝負を挑んで7着なら評価できる。

ダンツジャッジは前走は休み明けでプラス24キロだったが、メンバー最速の33.5秒で上がって2着に突っ込んだ。使われながら調子を上げるタイプで今回はひと叩きされた上積みがありそう。1800mはギリギリの印象はあるが、徐々にズブくなっているので、以前より1400mがベストという感じはない。パンパンの良馬場で時計勝負になると若干見劣るが、今の荒れ馬場が見方しそう。ひと雨降れば、さらに地力を発揮しそうだ。

トーホウシデンは昨年の京阪杯4着。トップハンデの57キロを背負って54キロの馬に負けたが、別定戦の今年は陣営も色気を持っているだろう。中山だとパンチ力のある末脚で好走するが、それほど切れないので京都外回りで決め手勝負だと少し分が悪い。アサカディフィートは福島記念3着。G3で堅実に走っているように地力強化は明らか。京都芝1800mも守備範囲なので大崩れはないだろう。マイネルモルゲンは1800mがベスト。ポートアイランドSで古馬を負かしたようにG3ならそれほど見劣らない。

天気予報によると週末は天気が崩れそう。先週のマイルCSでも枠順による有利不利が大きかったが、雨が降るとさらに拍車がかかりそうだ。強い馬がいつも勝つのが競馬ではないので、当日の馬場状態をじっくり見極めた上で馬券は買いたいもの。その日の重賞で有力馬に騎乗する騎手は前のレースでどこが伸びるのか色々試すことが多い。そのあたりのチェックも欠かせない。


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