富士S
レース回顧

ミレニアムバイオは中団を進み、直線で追い出すと鋭く反応して一気に後続を突き放し、2馬身半差でレースを制した。1分32秒0は安田記念を0.1秒上回るレコードタイム。ペースが速かったこともあるが、ラスト3F33.6秒の切れ味は半端じゃなかった。屈腱炎を克服したミレニアムバイオとここまで仕上げてきた領家厩舎のスタッフに拍手を送りたい。パドックでは前走と大きく変わった感じはなかったが、集中して周回できていた。58キロを背負ってこの強さだとマイルCSでも当然期待が高まる。武豊騎手にはファンモーションもいるだけにどちらに騎乗してくるか要注目。

サイドワインダーは後方を進み、直線で前が壁になる不利はあったが、最後は鋭く伸びて2着を確保。調教では終いバタバタになったが、仕上がりは悪くはなかった。京都金杯の切れ味は凄かったが、今回も上々の切れ味。パワーもあるし、さすがにトニービン産駒、東京コースは合いそうだ。来年の安田記念も面白そうだが、このひと叩きで次走はさらに良くなりそうなのでマイルCSでも面白い存在。京都1600mはベストだし、相馬眼的にもG1でやれそう。

マイネルソロモンは中団のやや後ろから直線で差して3着。プラス14キロで若干太く映ったが、最後までしっかり伸びて上々の内容。2戦目の山藤賞で前日のニュージーランドTと同タイムで走っていたように元々マイル適性の高かった馬。まだ一杯に仕上げていない状態でこれだけやれれば今後の目処は立ったとみたい。少しフワフワとしたところがあるので、走りの重心が下がってくれば相当強くなる。春から追いかけているが、楽しみな馬。

タカラシャーディーは3番手からしぶとく粘って4着。前に行った馬は壊滅状態だったが、唯一粘ったように能力のあるところを見せた。左回りだとあまり切れないので前に行かせたのだろうが、それによって能力が浮き彫りになった印象。馬体の成長も見られるし、相馬眼的にも走る馬のそれを感じさせる。毎日杯でユートピアを楽々と交わしたのはやはり伊達ではなかった。ネオユニヴァースとゼンノロブロイと好勝負した3歳馬は走るのでマークしておきたい。

ウインクリューガーは5番手を進んだが直線で切れる脚がなく7着。ラスト3F35.3秒で上がったように最後までバテてはいないが、良馬場での切れ味勝負だとやはり苦しいようだ。レース自体のペースは速かったが、3番手以降は離れていたことで上がり競馬になったのが敗因。心肺面の強い馬でバテない強みがあるので、展開が向くか、雨で力のいる馬場になると持ち味が生きる。春より馬体が成長して実が入ってきているので、条件さえ揃えばG1でも一発があるので注意したい。

シベリアンホークは後方から追い込んで8着。前に行かずにいつもと違う競馬だったが、最後伸びてきたように力のあるところを見せた。直線で前の馬と接触する大きな不利があったので着順ほど負けていないことを考慮しておきたい。馬体が成長してマイルで十分やれる体型になったことを付け加えておく。

マグナーテンは4番手を進んだが、直線で全く伸びずに11着に敗れた。ペリエ騎手ということもあり1番人気に支持されたが、かなり情けない内容。昨年秋に距離を延ばす努力をしてきた馬にいきなりマイルの走りを要求する陣営も酷だが、やはり対応できなかった。馬体は悪くないので条件が揃えばまだ見限れない。ペリエ騎手が騎乗すると過剰人気になるので注意したい。

ミッドタウンは逃げたキングリファールを追いかけて前半3F33.9秒のハイペース。直線では全く見せ場なく15着に大敗した。馬が前の馬を気にして折り合いどころではなく、暴走気味に進んだことが全て。コーナーで少しブレーキがかかる中山ならそれでも持つが、東京コースではさすがに苦しかった。プラス18キロでも太くはなく、馬体が戻った印象で仕上がりは良かった。素質は重賞級なのは間違いないので、伊藤伸調教師がどのように矯正してくるか注目したい。



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