小倉記念
レース回顧

ロサードは後方2番手を進み、直線で外から追い込むと最後は大外から突っ込んできたサンライズシャークの追撃をクビ差で退けてレースを制した。休み明けでも馬体は仕上がっていたし、ここでは地力が違った印象。エイシンプレストンの登録によってハンデが57キロに収まったのも勝因のひとつだろう。休み明けで勝ったことでこの秋が楽しみになった。これまでの傾向から重賞で好走した後の2走は堅実に走るので注目したい。鞍上の武幸四郎騎手はとぼけた男だが、レースでは内を突いたり、外から差したりと変幻自在。確実に腕を上げている。

サンライズシャークは離れた最後方を進み、3コーナーから追い通しだったが、直線では大外から豪快に伸びて惜しい2着。道中の位置取りと手綱を動き方から見てとても届きそうになかったが、直線の伸び脚は条件馬とは思えないものだった。幸騎手は考えていた通りのレースと話していたが、あの位置取りで届くと考えているあたり、メンバーのレベルの低さを最初から把握できていたのだろう。サンライズシャークは今調子がいいので、次走も注目したい。

グリーンブリッツは中団を進み、直線で馬場の荒れた最内に突っ込んで一旦先頭に立ったが最後は外の2頭に交わされて3着。9歳馬で近走の着順から9番人気の低評価だったが、最終調教の動きを見ればこれくらい走って当然か。関屋記念でもアドマイヤマックスと0.2秒差だったし、ここにきて一時期の活気が戻ってきている。ただかなり使い込んでいるのでどこまでこの調子をキープできるか。まだ人気にならなそうなので3連複には絡めておきたい。

エイシンスペンサーは好位を進み、直線で吉田稔騎手が目一杯に追ったが3着とハナ差の4着。直線でしぶとく伸びたが、最後のひと伸びがなかったのはやはり久々のせいか。もう少し馬場のいい外目を通れれば違ったかもしれないが、現時点での力は出しきった印象。次はひと叩きした上積みが見込めそうだ。

クレンデスターンは4番手から直線伸び切れずにトップと0.4秒差の6着。プラス12キロで多少腹回りは太く映ったが、それほど気になる感じではなく、仕上がりは良かったように思える。渋った馬場で伸び切れなかったが、今回の気配を見るとG3なら古馬とでも十分にやれそうだ。慣れてくれば距離も2000mくらいは問題ないだろう。

コスモリバーサルは2番手を進んだが、直線では全く伸びずに10着に惨敗。これまでの実績から渋った馬場は上手いし、道中何も不利がなかったので、これが現時点での実力なのだろう。パドックでは馬体の張り、気配とも申し分なかった。後続が牽制し合うか、ハイペースになってなだれ込むなど展開のアドバンテージが欲しい。


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