平安S
2020/5/23 京都競馬場 ダ1900m

レース展望

13年に5月に移動し距離が1900mに変更された。過去7年で1番人気は[4−0−0−3]で4連対。58キロ以上は[3−0−0−0]、57キロ以下は[1−0−0−3]。2番人気は[0−0−0−7]で連対なし、3番人気は[0−3−1−3]で3連対。6〜9番人気が4連対、10番人気以下が2連対。過去5年の馬連は18倍、8倍、24倍、59倍、218倍。人気馬に人気薄を絡めて中穴以上を狙うのが妙味。

連対馬14頭のうち10頭が前走5着以内。残る4頭は前走11、12、14、16着。前走惨敗した馬が巻き返している。前走6〜9着は[0−0−1−25]で連対なし。中途半端に負けた馬より10着以下に惨敗した馬に注意。6番人気以下で連対した6頭のうち4頭が10番手以下からの追い込みだった。17年は6番人気のクリソライトが最後方から2着に突っ込んだ。実力馬が前を一掃すると追い込み馬が突っ込んでくる。

オメガパフュームはダ1900〜2000m[4−3−1−0]でG1では[3−3−0−0]。前走東京大賞典を中団から差し切って2連覇を飾った。中央のダ1900〜2000mは[1−1−1−0]で昨年の平安Sは59キロを背負って0.2秒差の3着。後方でタメたチュウワウィザード、モズアトラクションに一気に交わされた。今年も59キロを背負う。2連覇が懸かる帝王賞を前にどこまで仕上げてどこまで走らせるか。テン乗りの北村友騎手が騎乗する。

ゴールドドリームはG1[5−5−2−5]の実力馬。昨年はかしわ記念を勝ったが、その後は南部杯3着、チャンピオンズC2着、東京大賞典4着で勝っていない。前走サウジCは1.0秒差の6着。17年にドバイに遠征した後の帝王賞は7着に終わっている。海外遠征明けでどこまで仕上がってくるか。過去7年で7歳以上の高齢馬は[0−1−3−24]。58キロは今回が初めて。京都ダートは500万条件1着があるのみ。テン乗りの藤岡佑騎手が騎乗する。

アルデバランS勝ち馬ロードレガリス、マーチS勝ち馬スワーヴアラミス、昨年のみやこS勝ち馬ヴェンジェンス、ベテルギウスS2着馬スマハマ、レパードS勝ち馬ハヤヤッコ、仁川S勝ち馬ヒストリーメイカー、3連勝中のマグナレガーロなど。ロードレガリスは6連勝中の上がり馬。京都ダ1800〜1900mを最速上がりで4連勝中。前走アルデバランSはスワーヴアラミスに半馬身差をつけて勝っている。実績馬より軽い56キロ。テン乗りの池添騎手が騎乗する。

スワーヴアラミスは昨年8月以降[4−1−1−0]で前走マーチSで重賞初制覇。2走前のアルデバランSはロードレガリスに半馬身の2着。今回もロードレガリスより1キロ重い57キロを背負う。藤岡康騎手から松田騎手に乗り替わる。ヴェンジェンスはチャンピオンズCは7着、フェブラリーSは10着に終わったが、京都ダートではみやこS1着、東海S2着がある。ゴールドドリームと同じ7歳馬。過去7年の平安Sで幸騎手は[1−2−0−6]。


レース回顧

2020年 5月23日(土) 3回京都9日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第27回平安S
4歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定)  ダート 1900m   14頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 4  5  オメガパフューム   牡 5 北村友一  59  1.56.0 35.5  3 460 (栗)安田翔伍
2 7 11  ヴェンジェンス     牡 7 幸英明    57  1.56.2 36.1  5 496 (栗)大根田裕
3 5  7  ゴールドドリーム   牡 7 藤岡佑介  58  1.56.5 36.2  2 530 (栗)平田修
4 3  3  ヒストリーメイカー 牡 6 畑端省吾  56  1.56.8 36.2 10 526 (栗)新谷功一
5 6 10  スワーヴアラミス   牡 5 松田大作  57  1.56.9 36.9  4 488 (栗)須貝尚介
6 7 12  マグナレガーロ     牡 5 北村宏司  56  1.57.0 36.7  6 498 (栗)角居勝彦
7 8 14  ダンツゴウユウ     牡 6 酒井学    56  1.57.0 36.2  9 472 (栗)谷潔
8 1  1  アシャカトブ       牡 4 武藤雅    56  1.57.2 37.0  8 500 (美)小笠倫弘
9 4  6  ヒロブレイブ       牡 7 国分恭介  56  1.57.3 36.4 14 486 (栗)川村禎彦
10 2  2  ロードレガリス     牡 5 池添謙一  56  1.57.4 35.9  1 526 (栗)野中賢二
11 6  9  ミツバ             牡 8 松若風馬  58  1.57.7 36.6 13 484 (栗)加用正
12 3  4  ハヤヤッコ         牡 4 斎藤新    57  1.57.8 36.9 11 474 (美)国枝栄
13 8 13  アッシェンプッテル 牝 4 太宰啓介  54  1.58.3 37.2 12 512 (栗)奥村豊
14 5  8  スマハマ           牡 5 坂井瑠星  56  2.01.5 41.6  7 524 (栗)中内田充
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LAP : 7.1-11.1-11.9-12.9-12.4-12.3-12.2-12.3-11.7-12.1
通過:30.1-43.0-55.4-67.7  上り:73.0-60.6-48.3-36.1  平均:1F:12.21 / 3F:36.63
単勝   5 \530 
複勝   5 \170 / 11 \190 / 7 \160 
枠連   4-7 \1340 (9) 
馬連   05-11 \2100 (11) 
ワイド 05-11 \520 (8)/ 05-07 \420 (4)/ 07-11 \590 (10) 
馬単   05-11 \3910 (18) 
3連複 05-07-11 \3000 (11/364) 
3連単 05-11-07 \17870 (61/2184) 

オメガパフュームは中団から外を回ってメンバー最速の35.5秒で差し切りレースを制した。勝ちタイムは1分56秒0は優秀。スマハマが逃げて前半5F61.6秒。4F目に12.9秒に落ちたが、その後は最後までラップが落ちず、レベルの高いレースになった。オメガパヒュームは昨年後方から捲って0.2秒差の3着に終わったが、今年は前を射程圏に入れて進み、直線で外からきっちり差し切った。59キロを背負って最速上がりで差し切る強い内容。中央では勝ち切れないレースが続いていたが、届く位置で進めて最速上がりで差し切ったように5歳になって更に強くなっている。次走は帝王賞で2連覇を目指す。クリソベリル、ルヴァンスレーヴとの対決が楽しみだ。

ヴェンジェンスは3番手からメンバー3位の36.1秒で伸びて0.2秒差の2着。いつもより前につけたが、最後までしぶとく伸びてあらためて心肺機能が高いことを示した。休み明け、距離延長、57キロを克服してパフォーマンスを引き上げた。これで京都のダート重賞ではみやこS1着、東海S2着、平安S2着と堅実に走っている。G1ではチャンピオンズC7着、フェブラリーS10着に終わったが、この走りならダ2000mの帝王賞で通用するのではないか。幸騎手はダートで乗れている。

ゴールドドリームは4番手からメンバー4位タイの36.2秒で伸びて0.5秒差の3着。最終調教では少しズブく映ったが、G1馬が好位につけて地力を発揮した。海外遠征明け、初の58キロ、500万条件以来となる京都で崩れなかったことを評価したい。今年7歳になったが、大きな衰えはない。次走は帝王賞。オメガパヒュームには東京大賞典で2戦連続負けているが、内枠を引いてロスなく回ってくればある程度太刀打ちできるのではないか。

スワーヴアラミスは2番手から早めに先頭に立ったが、直線で一杯になって0.9秒差の9着。上がりはメンバー10位タイの36.9秒。課題のスタートを決めて流れに乗り、アルデバランSより0.5秒速く走ったように力は出している。G1馬オメガパフューム、ゴールドドリームがいてこれまでとはメンバーが強かったこともあるのだろう。

マグナレガーロは好位からメンバー9位の36.7秒で伸びて1.0秒差の6着。これまでより1.1秒速く走ってパフォーマンスを引き上げているが、勝ったオメガパヒュームが強過ぎた。角居厩舎の管理馬で馬体の造りが目立っていた。5歳馬でもまだダートで6戦しかしていない。これからキャリアを積んで成長すれば走ってくる。

ロードレガリスは出遅れて後方から内を突いてメンバー2位の35.9秒で上がって1.4秒差の10着。揉まれて砂を被ったことが良くなかったのか、フワフワして全く力を出していない。アンタレスSでは3連勝で1番人気に支持されたベストタッチダウンが全く力を出せずに14着。勢いの上がり馬が実力馬に洗礼を受けるレースが続いている。



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