京王杯SC
2020/5/16 東京競馬場 芝1400m

レース展望

安田記念の前哨戦。過去10年で1番人気は[2−0−0−8]で2連対のみ。前走高松宮記念は[0−0−0−6]で不振。2番人気は[1−2−4−3]で3連対、3番人気は[1−1−1−7]で2連対。3番人気以内の決着はない。6〜9番人気は3連対、10番人気以下は4連対。最近5年の馬連は26倍、43倍、192倍、60倍、25倍。別定G2でメンバーは揃うが、人気薄が激走し中穴以上の決着が多い。

逃げ馬は[0−1−2−7]で1連対、先行馬は4連対のみ。差し馬が9連対、追い込み馬が6連対と多い。流れが速くなり差し追い込みが決まりやすい。鋭い決め手がある芝1400m巧者に注目。最近6年で6番人気以下で連対した5頭のうち4頭に芝1400m重賞で連対があった。4頭は前走重賞で2、6、10、17着。前走負けた芝1400m実績馬が激走している。速い持ちタイムがある芝1400m重賞実績馬に注意。

タワーオブロンドンは昨年のスプリンターズS勝ち馬。芝1200m[2−1−2−1]、芝1400m[3−0−0−0]、芝1600m[1−1−1−2]。芝1600mでは詰めが甘く勝ち切れないが、芝1400mは3戦3勝で昨年の京王杯SCを勝っている。前走高松宮記念は12着に終わったが、テン乗りの福永騎手が騎乗していた。ルメール騎手では[6−2−2−2]。昨年より2キロ重い58キロがどう出るか。

ダノンスマッシュは芝1200m[5−1−1−3]で京阪杯、シルクロードS、キーンランドC、オーシャンSを優勝。前走高松宮記念はスタートで躓いたことが影響したのか10着に終わった。芝1400mは[2−1−0−1]で未勝利、もみじSを勝っている。好位からひと脚使えるタイプだが、直線の長い東京でいい脚を長く使えるのかどうか。タワーオブロンドンより2キロ軽い56キロ。川田騎手からレーン騎手に乗り替わる。

18年のマイルCS勝ち馬ステルヴィオ、昨年の中京記念勝ち馬グルーヴィット、昨年のCBC賞勝ち馬レッドアンシェル、前走ダービー卿CT4着のケイアイノーテック、前走春雷Sを勝ったラヴィングアンサー、前走谷川岳S2着のエントシャイデンなど。ステルヴィオは昨年の中山記念3着以降14、8、5、9着、2走前の阪急杯は10番手から伸びて0.2秒差の2着。叩き3戦目でどこまで変わるか。川田騎手に乗り替わる。

グルーヴィットは昨年中京記念を勝ったが、その後は11、10、7、6着。前走高松宮記念は後方から2位の33.2秒で追い込んで0.3秒差の6着まで追い上げた。芝1400mではファルコンS2着がある。鞍上はMデムーロ騎手。レッドアンシェルは不良馬場のCBC賞で重賞初制覇。芝1400mは[1−1−2−0]。福永騎手とは[5−0−1−2]で好相性。土曜は雨が降る予報。馬場が悪化すると大波乱がありえる。


レース回顧

2020年 5月16日(土) 2回東京7日  天候: 雨   馬場状態:稍重
11R  第65回京王杯スプリングカップ
4歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定)  芝 1400m   13頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 8 13  ダノンスマッシュ   牡 5 レーン    56  1.19.8 33.1  2 472 (栗)安田隆行
2 8 12  ステルヴィオ       牡 5 川田将雅  57  1.20.0 33.0  4 490 (美)木村哲也
3 2  2  グルーヴィット     牡 4 M.デム  56  1.20.1 33.1  3 488 (栗)松永幹夫
4 1  1  ラヴィングアンサー 牡 6 吉田豊    56  1.20.1 32.4 12 496 (栗)石坂正
5 6  9  セイウンコウセイ   牡 7 内田博幸  57  1.20.1 33.3  7 514 (美)上原博之
6 3  3  ケイアイノーテック 牡 5 石橋脩    57  1.20.3 32.5  8 468 (栗)平田修
7 5  7  ストーミーシー     牡 7 田辺裕信  56  1.20.4 33.0  6 552 (美)斎藤誠
8 7 10 *タワーオブロンドン 牡 5 ルメール  58  1.20.4 33.3  1 516 (美)藤沢和雄
9 7 11  エントシャイデン   牡 5 松山弘平  56  1.20.4 33.1 11 482 (栗)矢作芳人
10 6  8  ショウナンライズ   牡 7 和田竜二  56  1.20.6 33.3 13 476 (美)上原博之
11 4  5  レッドアンシェル   牡 6 福永祐一  56  1.20.6 33.3  5 472 (栗)庄野靖志
12 5  6  ライラックカラー   牡 5 武豊      56  1.20.7 33.1 10 462 (美)藤沢和雄
13 4  4  ドーヴァー         牡 7 三浦皇成  56  1.21.4 33.5  9 502 (美)伊藤圭三
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LAP :12.4-11.5-11.3-11.5-10.9-10.9-11.3
通過:35.2-46.7-57.6-68.5  上り:67.4-55.9-44.6-33.1  平均:1F:11.40 / 3F:34.20
単勝   13 \490 
複勝   13 \190 / 12 \220 / 2 \180 
枠連   8-8 \1680 (6) 
馬連   12-13 \1490 (4) 
ワイド 12-13 \600 (3)/ 02-13 \680 (8)/ 02-12 \640 (6) 
馬単   13-12 \2660 (6) 
3連複 02-12-13 \3100 (6/286) 
3連単 13-12-02 \15040 (24/1716) 

ダノンスマッシュは大外枠からハナを切って前半3F35.2秒のスローペースで逃げ、メンバー5位タイの33.1秒でまとめてレースを制した。勝ちタイムは1分19秒8(稍重)。雨が降って稍重になったが、緩い馬場でも高速決着、高速上がりになった。ダノンスマッシュはレーン騎手が最初の1Fを12.4秒に落として1200mのレースに持ち込んでまんまと逃げ切った。ラスト3Fは10.9−10.9−11.3秒の高速ラップ。稍重の緩い馬場で逃げた馬にこの上がりを繰り出されては後続はなす術なし。これで稍重では[3−1−0−0]。適度に緩い馬場が合っているのだろう。前哨戦を勝ったことで安田記念に向かうことになりそうだ。

ステルヴィオは外枠スタートから好位につけ、メンバー3位タイの33.0秒で伸びて0.2秒差の2着。18年のマイルCS勝ち馬が距離を短くして復調してきた。前4走13、8、5、9着で馬券的に妙味があるとみて穴馬で狙ったが、川田騎手が騎乗したこともあり4番人気だった。これでG2では[1−2−1−0]で3着以内を確保。ストライドが大きくなり東京向きにシフトしてきている。次走は安田記念に向かう予定。昨年の安田記念は後方からメンバー2位の32.6秒で追い込んで0.4秒差の8着。メンバーにもよるが、位置取り次第で足りる可能性がある。

グルーヴィットは2枠スタートから3番手につけ、メンバー5位タイの33.1秒で上がって0.3秒差の3着。直線で一杯になりかけたが、最後までしぶとく粘って3着を確保。直線ではずっと右手前で走っていた。緩い馬場をこなすタイプで馬場は問題なかったが、流れが緩んで上がりが速くなり過ぎたことが堪えた。中京記念を勝った後掲示板がなかったが、ようやく復調してきた。

ラヴィングアンサーは11番手からメンバー最速の32.4秒で追い込んで0.3秒差の4着。12番人気で3着とは頭差。休み明けを除き、東京芝1400mでは1、3、4着で上がりは全てメンバー最速。成績にムラはあるが、外差しが決まる馬場で差し馬向きの展開になれば激走がありそうだ。

タワーオブロンドンは好位につけたが、上がり勝負で伸び切れず8着。上がりはメンバー9位タイの33.3秒。昨年は前半3F34.2秒、今年は35.2秒(稍重)。ベタ爪のため、緩い馬場は良くないタイプ。昨年より遅い流れ、かつ緩い馬場で速い上がりに対応できなかった。他馬より重い58キロも堪えている。7〜9月は[4−2−0−0]。夏に出走してきたら、休み明けでも一変に注意。



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