阪神牝馬S
2020/4/11 阪神競馬場 芝1600m

レース展望

16年に距離が1600mに変更された。過去10年で1番人気は[3−1−1−5]で4連対。単勝3倍以上は[1−0−0−3]で取りこぼしが多い。2番人気は[2−1−0−7]で3連対、3番人気は[0−2−2−6]で2連対。6〜9番人気、10番人気以下が各3連対。最近5年の馬連は52倍、3倍、8倍、166倍、267倍。10倍以下か50倍以上か両極端の結果が続いている。

年齢別では4歳[7−8−4−50]、5歳[2−2−2−41]、6歳[1−0−4−22]、7歳以上[0−0−0−12]で4歳馬が15連対。1、2番人気の4歳馬は関東[1−0−0−4]、関西[2−2−1−4]で関東馬は不振。7歳以上の高齢馬は3着以内がない。12年以降に6番人気以下で連対した4頭のうち3頭が道中2番手、残る1頭が逃げ馬だった。穴で逃げ先行馬に注意。

ダノンファンタジーは阪神芝[4−0−0−1]で阪神JF、チューリップ賞、ローズSを優勝。芝1600mは[3−1−0−1]。他馬より1キロ重い55キロを背負うが、これまで55キロでは[0−0−0−3](全てG1)。昨年の秋華賞8着以来となるが、どこまで仕上がってくるか。昨年以降のマイル重賞で中内田厩舎は1、2番人気なら[4−3−0−2]。昨年の阪神牝馬Sをミッキーチャーム(4人気)で勝っている。

サウンドキアラは京都金杯、京都牝馬S2を2連勝。京都金杯は4番手からメンバー4位の34.6秒で抜け出して1分34秒0で優勝。内&前が有利な馬場でラスト4Fを11秒台でまとめて押し切った。前走京都牝馬Sは好位からメンバー3位の34.5秒で差し切り1分23秒2(重)で優勝。芝1400m、道悪を克服した。京都芝は[6−1−0−1]だが、阪神芝は[0−2−2−0]。坂のある阪神で詰めが甘くならなければ。

昨年の桜花賞2着馬シゲルピンクダイヤ、阪神JF3着&桜花賞5着のビーチサンバ、昨年の府中牝馬S勝ち馬スカーレットカラー、前走東京新聞杯2着のシャドウディーヴァ、前走京都牝馬S2着のプールヴィルなど。シゲルピンクダイヤは芝1600m[1−2−2−0]。チューリップ賞、桜花賞は後方から最速の33.6秒、32.7秒で追い込んで2着。和田騎手が騎乗停止のため、Mデムーロ騎手に乗り替わる。スカーレットカラーはエリザベス女王杯7着、有馬記念15着に終わった。立て直してどこまで復調してくるか。


レース回顧

2020年 4月11日(土) 2回阪神5日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第63回サンケイスポーツ杯阪神牝馬S
4歳以上・オープン・G2(別定) (牝)(国際)(指定)  芝 1600m・外   16頭立
------------------------------------------------------------------------------
着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
------------------------------------------------------------------------------
1 1  2  サウンドキアラ     牝 5 松山弘平  54  1.32.9 33.7  2 458 (栗)安達昭夫
2 8 15  スカーレットカラー 牝 5 岩田康誠  55  1.33.1 33.4  6 490 (栗)高橋亮
3 5 10  ディメンシオン     牝 6 松田大作  54  1.33.2 34.4 11 450 (栗)藤原英昭
4 2  4  ビーチサンバ       牝 4 福永祐一  54  1.33.3 33.9  3 468 (栗)友道康夫
5 7 13  ダノンファンタジー 牝 4 川田将雅  55  1.33.3 34.3  1 486 (栗)中内田充
6 3  5  リバティハイツ     牝 5 藤岡佑介  54  1.33.3 34.2 12 464 (栗)高野友和
7 4  7 *プールヴィル       牝 4 浜中俊    54  1.33.4 34.1  7 444 (栗)庄野靖志
8 4  8  ブランノワール     牝 4 武豊      54  1.33.6 34.0  9 456 (栗)須貝尚介
9 8 16  サトノガーネット   牝 5 川島信二  54  1.33.6 34.1 14 440 (栗)矢作芳人
10 1  1  テーオービクトリー 牝 6 太宰啓介  54  1.33.6 34.0 16 488 (栗)岡田稲男
11 2  3  メジェールスー     牝 5 岩田望来  54  1.33.7 34.6 13 484 (栗)藤原英昭
12 5  9  シャドウディーヴァ 牝 4 池添謙一  54  1.33.7 34.3  5 464 (美)斎藤誠
13 3  6  ノーワン           牝 4 坂井瑠星  54  1.33.7 33.9 15 484 (栗)笹田和秀
14 7 14  アマルフィコースト 牝 5 幸英明    54  1.33.7 35.0 10 470 (栗)牧田和弥
15 6 12  トロワゼトワル     牝 5 藤岡康太  54  1.34.1 35.7  8 482 (栗)安田隆行
16 6 11  シゲルピンクダイヤ 牝 4 M.デム  54  1.35.0 35.8  4 458 (栗)渡辺薫彦
------------------------------------------------------------------------------
LAP :12.3-10.8-11.4-12.0-11.9-11.2-11.7-11.6
通過:34.5-46.5-58.4-69.6  上り:69.8-58.4-46.4-34.5  平均:1F:11.61 / 3F:34.84
単勝   2 \320 
複勝   2 \160 / 15 \400 / 10 \1650 
枠連   1-8 \1960 (9) 
馬連   02-15 \2170 (8) 
ワイド 02-15 \870 (9)/ 02-10 \3670 (36)/ 10-15 \14210 (66) 
馬単   02-15 \3300 (11) 
3連複 02-10-15 \43750 (110/560) 
3連単 02-15-10 \145630 (416/3360) 

サウンドキアラは内枠スタートから5番手につけ、メンバー2位の33.7秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分32秒9。トロワゼトワルが逃げて前半5F58.4。レースのラスト3Fは34.5秒、ラップは11.2−11.7−11.6秒でラスト1Fが尻上がり。サウンドキアラは好位から抜け出す盤石のレースぶりで快勝。これで京都金杯、京都牝馬S、阪神牝馬Sを3連勝。馬体が充実して完全に本格化した。次走はヴィクトリアマイル。昨年は2勝クラスを勝って格上挑戦で1分31秒2で走り0.7秒差の7着。今の充実ぶりなら勝ち負けできそうだ。

スカーレットカラーは後方2番手からメンバー2位の33.4秒で馬群を捌きながら伸びて0.2秒差の2着。馬体が16キロ増えて少し緩かったが、府中牝馬Sを最速上がりでラッキーライラックに勝ったことがダテではないことを示した。次走はヴィクトリアマイル。相馬眼的にG1を狙える馬だが、高橋亮厩舎はこれまでの実績から大一番の仕上げに少し不安がある。岩田騎手が落馬骨折したため、陣営は外国人騎手を確保してくるか。

ディメンシオンは3番手からメンバー12位の34.4秒で伸びて0.3秒差の3着。昨年の京成杯AH2着馬が近走不振で11番人気だった。調教で動いていたように叩き2戦目でデキが上向いていたのだろう。次走はヴィクトリアマイル。左回りの芝1600mは[3−0−0−1]。芝1600mで4番手以内につけたときは[3−1−1−1]。内枠を引いて前残りの展開になれば。

ビーチサンバは中団の内からメンバー3位タイの33.9秒で伸びて0.4秒差の4着。直線で前に馬がいて進路を探しながら伸びてきた。以前よりエンジンの掛かりが遅くなっているため、もう少し前で進めた方がいいのではないか。ローズSで2着に入ったときは2番手から早めに先頭に立っていた。腕っぷりが強い外国人騎手が騎乗して前で進めれば一変してもおかしくない。

ダノンファンタジーは4番手から伸び切れず5着。上がりはメンバー10位タイの34.3秒。阪神JF、チューリップ賞、ローズSを勝った馬だけに不甲斐ない走りだった。休み明けで馬体が22キロ増えて少し緩い造りだったことが影響したか。次走G1を狙う馬は前哨戦で1番人気に支持されも緩い仕上げで勝ちにこないことが多い。次走はヴィクトリアマイル。ひと叩きしてどこまで変わってくるか。



[Home]