マーチS
2020/3/29 中山競馬場 ダ1800m

レース展望

過去10年で1番人気は[0−1−1−8]で1連対のみ。最近3年は12、9、10着で惨敗が続いている。2番人気は[2−2−1−5]で4連対、3番人気は[1−0−2−7]で1連対。6〜9番人気が8連対、10番人気以下が3連対。最近5年の馬連は65倍、30倍、107倍、25倍、249倍。6、8、10、2、8番人気が優勝。人気薄が勝つことが多い。ハンデ戦でかなり波乱傾向が強い。

459キロ以下は[0−1−0−4]、460〜479キロは[1−1−2−23]で計3連対。480〜499キロが4連対、500キロ以上が13連対と多い。中山はタフな馬場でパワーが問われる。馬格のあるパワータイプを重視したい。55キロは6連対、56キロは4連対。57キロは[1−1−1−21]だが、57.5〜58キロは[4−2−2−18]で6連対。実績馬は重ハンデを克服している。

スワーヴアラミスはダート[5−4−2−0]で3着以内を確保。2走前のボルックスSは2番手からメンバー2位タイの36.9秒で抜け出して4馬身差で圧勝。前走アルデバランSは2番手からメンバー2位の36.3秒で伸びてロードレガリスに0.1秒差の2着。3着に5馬身差をつけていた。重賞未勝利馬が57キロ。少し見込まれたが、出遅れるようなことがなければ上位争いか。鞍上は藤岡康騎手。

タイムフライヤーはダート慣れして武蔵野S2着、チャンピオンズC8着、フェブラリーS5着と大崩れしなくなってきた。前走フェブラリーSは3番手からしぶとく伸びて0.9秒差の5着。差し追い込み馬が上位を占める中、前に行った馬の中で最も粘っている。17年のホープフルS以来勝っていないが、元々1800mくらいに適性がある馬。成長力あるハーツクライ産駒。ミナリク騎手が騎乗する。

前走仁川S2着のクリンチャー、総武S勝ち馬メイショウワザシ、ベテルギウスS勝ち馬ワイルドカード、上総S勝ち馬アシャカトブ、前走仁川S4着のコマビショウ、昨夏に大沼SとマリーンSを連勝したリアンヴェリテなど。クリンチャーは前走初ダートで中団の後ろからメンバー最速の37.0秒で伸びて0.1秒差の2着に入りダート適性を示した。トップハンデ57.5キロと距離短縮が課題も地力があるだけに消耗戦になれば。

メイショウワザシはダ1700〜1800mで逃げたときは[4−1−1−1]。前走総武Sを勝ったが、同斤の56キロで出走できる。リアンヴェリテとの兼ね合いがカギ。武豊騎手から柴田善騎手に乗り替わる。ワイルドカードは錦秋S、ベテルギウスSを2連勝。ダ1800mは[3−1−1−1]で脚抜きのいい馬場にも対応できる。先行して直線でひと脚使えるタイプ。[3−1−0−2]の北村宏司騎手に乗り替わる。


レース回顧

2020年 3月31日(火) 3回中山2日  天候: 曇   馬場状態:稍重
11R  第27回マーチS
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(指定)  ダート 1800m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 6 12  スワーヴアラミス   牡 5 藤岡康太  57  1.51.3 37.4  1 488 (栗)須貝尚介
2 1  2  クリンチャー       牡 6 石橋脩   57.5 1.51.3 36.7  4 492 (栗)宮本博
3 2  4  レピアーウィット   牡 5 石川裕紀  55  1.51.7 36.7  8 546 (美)堀宣行
4 7 13  アシャカトブ       牡 4 武藤雅    54  1.51.8 37.7  5 502 (美)小笠倫弘
5 8 15  メイショウワザシ   牡 5 柴田善臣  56  1.51.8 38.0  6 540 (栗)南井克巳
6 4  7  コマビショウ       牡 5 津村明秀  55  1.52.1 37.6  7 496 (栗)南井克巳
7 8 16  ナムラアラシ       牡 7 内田博幸  57  1.52.3 37.0 10 534 (栗)牧田和弥
8 4  8  テーオーフォース   牡 5 鮫島克駿  53  1.52.5 38.4 12 482 (栗)岡田稲男
9 3  5  タイムフライヤー   牡 5 ミナリク  57  1.52.7 38.3  3 480 (栗)松田国英
10 7 14  メイショウスミトモ 牡 9 勝浦正樹  55  1.52.8 37.9 16 486 (栗)南井克巳
11 5 10  ローズプリンスダム 牡 6 大野拓弥  56  1.53.3 38.6 11 480 (美)畠山吉宏
12 2  3  サンマルデューク   牡11 武士沢友  52  1.53.8 38.0 14 520 (美)和田勇介
13 3  6  ルールソヴァール   セ 8 吉田豊    57  1.54.1 39.5 15 506 (美)高木登
14 6 11  テルペリオン       牡 6 横山武史  57  1.54.5 40.3 13 530 (栗)寺島良
15 5  9  リアンヴェリテ     牡 6 柴山雄一 57.5 1.54.6 40.8  9 480 (栗)中竹和也
16 1  1  ワイルドカード     牡 6 北村宏司  56  1.54.8 40.7  2 554 (美)木村哲也
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LAP :12.6-11.7-12.7-12.8-12.2-11.8-12.4-12.3-12.8
通過:37.0-49.8-62.0-73.8  上り:74.3-61.5-49.3-37.5  平均:1F:12.37 / 3F:37.10
単勝   12 \270 
複勝   12 \140 / 2 \260 / 4 \630 
枠連   1-6 \470 (1) 
馬連   02-12 \1340 (5) 
ワイド 02-12 \590 (5)/ 04-12 \2480 (25)/ 02-04 \5140 (48) 
馬単   12-02 \2140 (6) 
3連複 02-04-12 \21420 (62/560) 
3連単 12-02-04 \72890 (219/3360) 

スワーヴアラミスは3番手からメンバー4位の37.4秒で外から捲ってきたクリンチャーとの叩き合いをクビ差で制した。勝ちタイムは1分51秒3(稍重)。リアンヴェリテが逃げて前半5F62.0秒。前半は流れが緩んだが、中盤からペースアップして追い込んだ馬が2、3着に入った。勝ったスワーヴアラミスは3番手から抜け出す正攻法のレースで重賞初制覇。前走アルデバランSでロードレガリスに半馬身差の2着に入ったことはやはりダテではなかった。昨年以降、一戦ごとに着実にパフォーマンスを引き上げている。スタートに課題があるが、藤岡康騎手が手の内に入れ、今のところはカバーできている。賞金を加算できたため、今後は地方交流G1を狙っていくことになりそうだ。

クリンチャーはスタートで躓いて後方を進み、大外から捲ってメンバー最速タイの36.7秒で上がってクビ差の2着。勝ったスワーヴリチャードより0.5キロ重いトップハンデ57.5キロを背負っており、実質は勝ちに等しい内容。芝の長距離戦で頭打ちになった馬が、仁川S2着、マーチS2着とダートで復調してきた。

レピアーウィットは出遅れて後方3番手からメンバー最速タイの36.7秒で追い込んで0.4秒差の3着。オープン入りして16、14着に終わった馬が8番人気で激走した。5走前の利根川特別を2番手から抜け出して1分51秒5の好タイムで大差勝ちしたのはダテではないことを示した。成績にムラがあるが、まともに走れば重賞で勝ち負けできそうだ。

メイショウワザシは外枠スタートから2番手につけ、直線で先頭に立ったが、最後に一杯になって0.5秒差の5着。直線で抜け出して見せ場を作ったが、スワーヴアラミス、クリンチャーに早めに来られて最後は甘くなった。これで重賞では3、4、5着。ワンパンチ足りないレースが続いている。



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