小倉大賞典
2020/2/23 小倉競馬場 芝1800m

レース展望

ローカルのハンデ重賞。過去10年で1番人気は[2−1−2−5]で3連対。4歳馬は[2−1−1−2]、5歳馬は[0−0−1−3]。2番人気は[1−2−0−7]で3連対、3番人気は[2−0−0−8]で2連対。6番人気以下が10連対。最近5年の馬連は46倍、27倍、97倍、146倍、18倍で荒れている。

最近7年で連対した14頭のうち8頭に小倉芝中距離で勝ち星があった。小倉は平坦小回りで先行馬には器用さ、差し追い込み馬には捲る脚が問われる。小倉芝中距離で実績のある馬に注目。10番人気以下で3着以内に入った5頭は6、7、7、9、9歳馬。大穴で近走不振で人気がないローカル重賞実績のある高齢馬に注意。

ヴェロックスは昨年3冠で皐月賞2着、ダービー3着、菊花賞3着。芝1800mは[1−1−0−1]、芝2000m[2−1−0−0]、芝2400m以上は[0−1−2−1]。実績的にハンデG3に出走する馬ではないが、川田騎手が小倉に遠征して勝ちにきている。。小倉芝1800mの新馬戦を好位から抜け出して1分48秒7で8馬身差で圧勝している。トップハンデ57キロを背負って初の古馬相手。単勝1倍台の人気か。

ジナンボーは2走前に重賞初挑戦となった新潟記念で好位から伸びて1分57秒5で走り、ユーキャンスマイルにクビ差の2着に入った。父ディープインパクト、母アパパネという3冠馬配合。ハンデは新潟記念から1キロ増の55キロ。右回り、小回りコースは5走前の冨里特別(中山芝1800m)1着の1戦しか経験がないが、先行抜け出しのレースぶりは良かった。昨年以降の重賞でシュタルケ騎手は[0−3−1−12]。

小倉記念2着馬カデナ、昨年の2着馬タニノフランケル、中山金杯3着馬テリトーリアル、スプリングS勝ち馬エメラルファイト、前走愛知杯3着のレイホーロマンスなど。カデナは昨夏小倉記念2着、新潟記念3着で復調してきた。トップハンデ57キロを背負うが、今の外差し馬場を味方に突っ込むか。テリトーリアルは芝1800m[3−2−1−1]の巧者。昨年の小倉大賞典は中山金杯3着のタニノフランケルが2着に入っている。


レース回顧

2020年 2月23日(祝) 1回小倉12日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第54回小倉大賞典
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指)  芝 1800m   14頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 2  2  カデナ             牡 6 鮫島克駿  57  1.48.3 35.1  4 474 (栗)中竹和也
2 7 12  ドゥオーモ         牡 7 勝浦正樹  52  1.48.6 35.8 10 472 (栗)野中賢二
3 8 13  ジナンボー         牡 5 シュタル  55  1.48.6 36.1  2 500 (美)堀宣行
4 3  4  レイホーロマンス   牝 7 松若風馬  51  1.48.9 35.9  6 420 (栗)橋田満
5 6 10  アウトライアーズ   牡 6 丸田恭介  54  1.49.1 35.8 12 498 (美)小島茂之
6 3  3 *テリトーリアル     牡 6 藤岡康太  56  1.49.3 36.6  3 484 (栗)西浦勝一
7 5  7  ナイトオブナイツ   牡 7 丹内祐次  56  1.49.4 36.1 11 464 (栗)池添兼雄
8 1  1  アロハリリー       牝 5 中谷雄太  54  1.49.7 37.0  9 464 (栗)高野友和
9 4  6  ヴェロックス       牡 4 川田将雅  57  1.49.9 37.2  1 490 (栗)中内田充
10 5  8  アンノートル       牡 6 柴田大知  54  1.50.0 37.5  7 514 (美)田中博康
11 6  9  エメラルファイト   牡 4 石川裕紀  56  1.50.2 37.2  5 464 (美)相沢郁
12 7 11 $タニノフランケル   牡 5 吉田隼人  55  1.50.5 37.4  8 530 (栗)角居勝彦
13 8 14  ランスオブプラーナ 牡 4 古川吉洋  55  1.50.7 38.3 13 462 (栗)本田優
14 4  5  サイモンラムセス   牡10 小牧太    53  1.51.1 38.7 14 460 (栗)梅田智之
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LAP :12.2-11.6-12.2-12.2-12.1-12.1-12.0-11.9-12.0
通過:36.0-48.2-60.3-72.4  上り:72.3-60.1-48.0-35.9  平均:1F:12.03 / 3F:36.10
単勝   2 \1810 
複勝   2 \510 / 12 \1090 / 13 \390 
枠連   2-7 \7880 (23) 
馬連   02-12 \22460 (47) 
ワイド 02-12 \4460 (46)/ 02-13 \1650 (15)/ 12-13 \2890 (28) 
馬単   02-12 \53960 (89) 
3連複 02-12-13 \35750 (90/364) 
3連単 02-12-13 \323980 (584/2184) 

カデナは後方からメンバー最速の35.1秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分46秒3。ランスオブプラーナが前半3F36.0秒、5F60.3秒で逃げ、レースの上がりは35.9秒、ラップは12.0−11.9−12.0秒。12日間開催の最終週で後方から上がってきた2頭で決着した。1〜3着はディープインパクト産駒。カデナは道中内ラチ沿いをロスなく回って脚をタメ、直線で外に出すと強烈な末脚で差し切った。17年弥生賞以来3年ぶりの重賞制覇。小倉記念でメールドグラースとクビ差の接戦をしたのはダテではないことを示した。6年目の鮫島騎手は重賞初制覇となった。

ドゥオーモは後方2番手から捲ってメンバー2位タイの35.8秒で抜け出したが、最後にカデナに交わされて0.3秒差の2着。前走玄海特別(2勝クラス)を勝った馬が連闘、重賞初挑戦で10番人気で激走した。最近は前走遅いタイムで勝った馬が人気薄で激走することが多いので注意したい。これで小倉芝1800m[1−1−1−0]。母アスクコマンダーは小倉芝1800mで2戦2勝。血が騒いだか。

ジナンボーは3番手からメンバー5位タイの36.1秒で早めに抜け出して0.3秒差の3着。道中ラップが落ちず、差し追い込み馬が上位に占める中、最後までしぶとく伸びて3着を確保。新潟記念2着時より斤量は1キロ増えていたが、小回りコースをこなして地力を示した。小倉に滞在していたため、馬体が20キロ増えて少し太かった。次走は未定だが、今年はどこかで重賞制覇がありそうだ。

ヴェロックスは5番手につけたが、直線で全く伸びずに1.6秒差の9着。上がりはメンバー9位タイの37.2秒。昨年3冠で好走した馬で単勝1.4倍の断然人気に支持されたが、道中掛かり気味になって直線で見せ場なく惨敗した。今年の重賞で川田騎手は1番人気に支持されると[1−0−1−3]、単勝1倍台では[0−0−1−2]。ちなみに川田騎手が1番人気になったときに全馬の単勝を買うと回収率993%。



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