ダイヤモンドS
2020/2/22 東京競馬場 芝3400m

レース展望

過去10年で1番人気は[7−1−0−2]で8連対。56キロ以下は[3−1−0−2]だが、57キロ以上は[4−0−0−0]で勝率100%。2番人気は[1−2−2−5]で3連対、3番人気は[0−0−2−8]で連対なし。最近5年は9倍、33倍、20倍、10倍、47倍で荒れても中穴までに収まっている。

トップハンデは[3−3−0−5]で6連対。5番人気以内は[3−3−0−3]で13年から6年連続で連対した。6番人気以下は[0−0−0−2]で連対なし。人気にならないトップハンデは不振。関東馬は[6−6−2−55]、関西馬は[4−4−8−60]。前走重賞以外で負けた軽量の関東馬に注意。

タガノディアマンテは昨年皐月賞6着、ダービー9着、菊花賞7着。前走万葉Sは最後方から捲ってメンバー最速の35.8秒で抜け出して3馬身半差で圧勝。菊花賞でも捲って見せ場を作っている。前走は53キロだったが、2キロ増の55キロを背負う。過去10年で万葉S勝ち馬は[1−0−1−3]。15年以降の芝3000m以上で川田騎手は[1−1−2−12]、重賞では[0−1−2−8]で未勝利。

AR共和国杯2着馬タイセイトレイル、ホープフルS2着馬アドマイヤジャスタ、前走3勝クラスを勝ったオセアグレイト、17年の菊花賞3着馬ポポカテペトル、前走ステイヤーズS4着のメイショウテンゲンなど。タイセイトレイルは芝2400〜2600m[3−3−3−2]で昨年のAR共和国杯では最内から追い込んで2着に入った。ハンデはAR共和国杯と同じ55キロ。中谷騎手は重賞初制覇なるか。

オセアグレイトは芝2400〜2600m[3−1−1−0]で3着以内を確保。オルフェーヴル産駒で近親にディーマジェスティがいる。先週のクイーンCでセイウンヴィーナスを3着に持ってきた野中騎手が騎乗する。メイショウテンゲンは前走ステイヤーズSで後方から追い込んで0.4秒差の4着。菊花賞で12着に終わった馬が距離延長、2キロ減で善戦した。前走の同じ55キロ。レースが消耗戦に傾けば。


レース回顧

2020年 2月22日(土) 1回東京7日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第70回ダイヤモンドS
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指)  芝 3400m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 8 16  ミライヘノツバサ   牡 7 木幡巧也  54  3.31.2 37.4 16 498 (美)伊藤大士
2 7 14  メイショウテンゲン 牡 4 池添謙一  55  3.31.2 37.2  3 456 (栗)池添兼雄
3 1  1  オセアグレイト     牡 4 野中悠太  54  3.32.0 38.7  2 484 (美)菊川正達
4 3  6  レノヴァール       牡 5 横山典弘  54  3.32.0 38.5  4 530 (栗)高野友和
5 6 11  タイセイトレイル   牡 5 中谷雄太  55  3.32.5 38.8  5 492 (栗)矢作芳人
6 5  9  ステイブラビッシモ 牡 7 江田照男  52  3.33.1 39.4 15 468 (美)久保田貴
7 4  7  タガノディアマンテ 牡 4 川田将雅  55  3.33.3 39.2  1 470 (栗)鮫島一歩
8 5 10  サトノティターン   牡 7 石橋脩    57  3.33.5 39.4 11 588 (美)堀宣行
9 7 13  ヴァントシルム     牡 6 M.デム  55  3.33.7 40.2  7 480 (栗)須貝尚介
10 1  2  ウインテンダネス   牡 7 内田博幸  56  3.34.0 40.0 14 512 (栗)杉山晴紀
11 2  3  ポポカテペトル     牡 6 北村宏司  55  3.34.2 40.7  8 486 (栗)友道康夫
12 2  4  ロサグラウカ       牝 5 丸山元気  52  3.34.3 41.2  9 450 (美)尾関知人
13 3  5  リッジマン         牡 7 フォーリ  57  3.35.1 41.2 12 452 (栗)庄野靖志
14 4  8  アドマイヤジャスタ 牡 4 田辺裕信  54  3.35.4 41.8 13 518 (栗)須貝尚介
15 6 12  ダノンキングダム   牡 6 津村明秀  54  3.35.9 42.0 10 484 (栗)安田隆行
16 8 15  バレリオ           牡 5 ミナリク  54  3.37.5 43.8  6 500 (美)相沢郁
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LAP :13.2-12.0-12.1-12.6-12.7-12.5-12.5-12.4-12.3-11.7-12.1-12.3-12.2-12.5-12.4-12.7-13.0
通過:37.3-49.9-62.6-75.1  上り:75.1-62.8-50.6-38.1  平均:1F:12.42 / 3F:37.27
単勝   16 \32550 
複勝   16 \4680 / 14 \310 / 1 \210 
枠連   7-8 \2800 (13) 
馬連   14-16 \128730 (100) 
ワイド 14-16 \27710 (103)/ 01-16 \21150 (93)/ 01-14 \1140 (10) 
馬単   16-14 \351880 (213) 
3連複 01-14-16 \258470 (294/560) 
3連単 16-14-01 \3555600 (2333/3360) 

ミライヘノツバサは大外16番枠から内に入れて10番手につけ、直線で馬群を割ってメンバー2位の37.4秒で抜け出し、最後はメイショウテンゲンとの壮絶な叩き合いを制した。勝ちタイムは3分31秒2。前半5F62.6秒のスローペース。例年は中盤に13秒台のラップが続くが、今年はラップが13秒台に落ちることがなく、レースの上がりは38.1秒、ラップは12.4−12.7−13.0秒。かなりの消耗戦になった。ミライヘノツバサは近走大不振が続いていた最低16番人気だったが、心肺機能が高い馬が長距離の消耗戦でバテない強みを発揮した。木幡巧騎手が大外16番枠から内に入れてロスなく回ってきたことも大きかった。祖母のタムロチェリーは小倉2歳Sを最低の15番人気で勝っている。今後は天皇賞(春)を目標に調整される予定。

メイショウテンゲンは後方3番手からメンバー最速の37.2秒で追い込んでハナ差の2着。重馬場で消耗戦になった弥生賞を勝った馬がスタミナが問われる消耗戦で復活した。G2勝ち馬が近走不振で55キロだったことも良かったのだろう。母メイショウベルーガは5歳になって日経新春杯を勝ったように奥手だった。今後は阪神大賞典または日経賞を使って天皇賞(春)を目指すことになりそうだ。

オセアグレイトは1枠1番スタートから内ラチ沿いの4番手を進み、直線で抜け出して先頭に立ったが2頭に交わされて0.8秒差の3着。上がりはメンバー4位の38.7秒。前に行った馬と後ろから追い込んだ馬がそっくり入れ替わる消耗戦で前に行って3着に粘ったことを評価したい。今後は賞金加算するために前哨戦を使って天皇賞(春)を目指すことになりそうだ。

レノヴァールは中団から早めに上がって先頭に立ったところで脚が鈍り、0.8秒差の4着。上がりはメンバー3位の38.5秒。消耗戦になり過ぎて最後に一杯になった。もう少し楽な流れなら勝ち負けできたかもしれない。ここにきて馬体が充実して本格化してきている。

タガノディアマンテは出遅れて最後方からメンバー6位の39.2秒で上がって1.9秒差の6着。出遅れて位置取りが悪くなったことが堪えた。川田騎手は「右への逃避が凄くて競馬にならなかった」とコメント。今年の重賞で川田騎手は1番人気になると[1−0−1−3]。馬質は高いが技術レベルは低い。




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