カペラS
2019/12/8 中山競馬場 ダ1200m

レース展望

過去10年で1番人気は[1−1−1−7]で2連対のみ。単勝2倍台は[0−1−0−1]、3倍台は[1−0−1−2]だが、4倍台は[0−0−0−4]で不振。7、8枠に入った馬は[0−0−1−3]で3着止まり。2番人気は[1−1−3−5]で2連対、3番人気は[3−2−0−5]で5連対。6〜9番人気は4連対、10番人気以下は3連対。最近5年の馬連は511倍、39倍、11倍、79倍、82倍で荒れている。

過去10年のうち5年が1分9秒台の高速決着。ダート短距離で実績のある馬が揃い、ハイペースで高速決着になりやすい。スピードのない馬では通用しない。ダ1200mで速い持ちタイムがある馬に注目。連対馬の脚質は逃げ3先行3、差し8追込6で差し追い込み馬が活躍。ハイペースで直線一気が決まりやすい。末脚に威力がある馬に注意。連対馬19頭がダートで連対率50%以上または5勝以上。これを満たす馬に注目。

コパノキッキングは昨年のカペラS勝ち馬。昨年は出遅れて最後方から大外を回って押し上げ、メンバー最速の34.9秒で差し切り1分10秒2で制した。ダ1000m[2−0−0−0]、ダ1200mは[5−1−1−0]。ダート短距離では底を見せていない。前走JBCスプリントは先行策から早めに先頭に立ったが、最後にブルドッグボスに交わされて0.1秒差の2着。最後に差されたのは勝ちに行ったぶんか。藤田菜七子騎手では[1−2−1−1]。他馬より重い58キロを背負う。藤田菜七子騎手はJRA重賞初制覇なるか。

ゴールドクイーンはダ1400m以下[4−1−0−4]、逃げたときは[3−1−0−1]。2走前に中山ダ1200mのながつきSを前半3F33.0秒のハイペースで逃げて1分9秒0で5馬身差で圧勝している。牝馬が57キロを背負っていた。前走JBCレディスクラシックはハナを切って直線でしぶとく粘ったが、ヤマニンアンプリメに差されて0.3秒差の2着。3着ファッショニスタには6馬身差をつけた。ながつきSより2キロ軽い55キロで出走できる。コパノキッキングとは3キロ差。逃げてどこまで踏ん張れるか。

クラスターC2着馬で2走前にながつきS2着のヒロシゲゴールド、前走室町S2着のタテヤマ、前走オータムリーフS2着のテーオージーニアス、前走霜月S6着のドリュウ、2連勝でオープン入りしたレッドアネラなど。ヒロシゲゴールドはダ1200mで逃げたときは[3−1−2−1]。最近強気な騎乗が目立つ津村騎手が騎乗する。ゴールドクイーンと真っ向勝負か。ドリュウは中山ダ1200m[1−2−2−1]で上がりは全てメンバー1、2位。末脚は確実なため、展開待ち。陣営はMデムーロ騎手を確保している。


レース回顧

2019年12月 8日(日) 5回中山4日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第12回カペラS
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定)  ダート 1200m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 4  7 $コパノキッキング   セ 4 藤田菜七  58  1.09.3 35.8  2 484 (栗)村山明
2 6 12  テーオージーニアス 牡 4 丸山元気  56  1.09.7 35.4  3 504 (栗)梅田智之
3 7 14  シュウジ           牡 6 三浦皇成  57  1.09.7 36.0  7 502 (栗)須貝尚介
4 5 10  レッドアネラ       牝 4 内田博幸  54  1.09.9 36.9  6 494 (美)加藤征弘
5 2  4  ゴールドクイーン   牝 4 古川吉洋  55  1.09.9 37.0  1 454 (栗)坂口智康
6 8 15  ヒロシゲゴールド   牡 4 津村明秀  56  1.10.0 36.8  4 470 (栗)北出成人
7 7 13  タテヤマ           牡 5 大野拓弥  56  1.10.1 36.2  8 466 (栗)渡辺薫彦
8 1  1  ドリュウ           牡 4 M.デム  56  1.10.2 35.1  5 452 (美)土田稔
9 2  3  ヒザクリゲ         牝 4 石橋脩    54  1.10.3 35.7 10 438 (栗)牧浦充徳
10 5  9  オウケンビリーヴ   牝 6 横山典弘  54  1.10.3 36.3  9 486 (美)和田勇介
11 3  6 *ダノングッド       牡 7 矢野貴之  56  1.10.3 36.0 16 520 [地]宗形竹見
12 6 11 $ハニージェイド     牝 5 柴山雄一  54  1.10.3 35.2 11 466 (栗)鮫島一歩
13 3  5  ハングリーベン     牡 5 野中悠太  56  1.10.4 37.0 12 446 (美)武井亮
14 8 16 $オールドベイリー   セ 5 武藤雅    56  1.10.9 37.0 13 462 (栗)中内田充
15 1  2  ビップライブリー   牡 6 北村宏司  56  1.10.9 37.2 14 464 (栗)清水久詞
16 4  8  シャインヴィットゥ 牡 5 田中勝春  56  1.11.3 36.8 15 500 (美)小野次郎
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LAP :11.7-10.2-11.0-11.6-12.0-12.8
通過:32.9-44.5-56.5-69.3  上り:69.3-57.6-47.4-36.4  平均:1F:11.55 / 3F:34.65
単勝   7 \340 
複勝   7 \160 / 12 \190 / 14 \460 
枠連   4-6 \1070 (3) 
馬連   07-12 \900 (3) 
ワイド 07-12 \420 (3)/ 07-14 \1560 (17)/ 12-14 \1820 (18) 
馬単   07-12 \1550 (4) 
3連複 07-12-14 \6640 (19/560) 
3連単 07-12-14 \24080 (65/3360) 

コパノキッキングはスタート後に押して4番手につけ、直線で外からメンバー5位の35.8秒で抜け出して2馬身半差で圧勝した。勝ちタイムは1分9秒3。ゴールドクイーンが逃げて前半3F32.9秒のハイペース。レースの上がりは36.4秒、ラップは11.6−12.0−12.8秒。ハイペースで上がりの掛かる消耗戦になった。コパノキッキングは4番手から直線で抜け出す正攻法のレースで快勝。他馬より重い58キロを背負っており、このメンバーでは力が違った。ハイペースで地力が問われるレースになったことも良かったのだろう。藤田菜七子騎手はJRA重賞初制覇。昨年は27勝だったが、今年は既に42勝しており、着実に腕を上げている。コパノキッキングはダ1200m以下では[8−1−1−0]でまだ底を見せていない。次走は未定だが、根岸Sを連覇を目指すことになりそうだ。昨年のフェブラリーSは5着に終わったが、乗り方次第で距離はこなせる。今後の鞍上は馬主が調教師に一任する模様。

テーオージーニアスは中団の後ろからメンバー3位の35.4秒で伸びて0.4秒差の2着。最後にシュウジをハナ差交わして2着を確保した。4コーナーで外を回って直線に向いたときはかなり後ろにいたが、いい脚を長く使って追い上げた。ここにきて馬体が充実し、パドックでは中1週でもデキの良さが目立っていた。北海道スプリントCを勝ったテーオーヘリオスの半弟でゴールドアリュール産駒。自在性があり好位にもつけられ、タメれば切れる脚を使える。どこかでダ1200m重賞を勝つチャンスがありそうだ。

シュウジは6番手の外からメンバー6位タイの36.0秒で伸びて0.4秒差の3着。道中コパノキッキングをマークしていたが、直線で振り切られ、最後にテイオージーニアスに強襲された。これで中山ダ1200mは1着(57キロ)、3着(59キロ)、4着(59キロ)、3着(57キロ)。前走惨敗して人気はなかったが、得意の中山、別定57キロで久々に馬券圏内を確保した。外枠からスムーズなレースができたことも良かったのだろう。

レッドアネラは2番手から直線でゴールドクイーンを交わして先頭に立ったが、外から3頭に交わされて0.6秒差の4着。上がりはメンバー12位の36.9秒。前半3F32.9秒のハイペースで逃げたゴールドクイーンをマークして先着し、パフォーマンスを引き上げた。カジノドライヴ産駒は脚抜きのいいダートの高速決着に強いだけに馬場が乾いて良に回復したことが少しマイナスに働いた。今後はOP特別を使って賞金を加算していくことになりそうだ。

ゴールドクイーンは前半3F32.9秒のハイペースで逃げたが、直線で一杯になって0.6秒差の5着。上がりはメンバー13位タイの37.0秒。2走前のながつきSでは57キロを背負って1分9秒0で走って5馬身差で圧勝したが、今回はほとんど同じ流れで走破タイムは1分9秒9。休み明けのながつきSを好タイムで圧勝し、前走JBCレディスクラシック2着で目一杯走ったことが微妙に影響したか。大事に使えば、来年のJBCスプリントを狙えるのではないか。



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