中日新聞杯
2019/12/7 中京競馬場 芝2000m

レース展望

17年に12月に移動した。過去10年で1番人気は[4−2−1−3]で6連対。前走G1[1−1−0−0]、G2[3−0−1−1]、G3[0−1−0−0]だが、前走3勝クラスは[0−0−0−2]で不振。2番人気は[1−1−1−7]で2連対、3番人気は[0−1−1−8]で1連対。6〜9番人気が4連対、10番人気以下が3連対。最近5年の馬連は60倍、18倍、41倍、15倍、158倍で中穴決着が多い。

前走勝ち馬は1連対のみ。前走OP以上で2〜5着に負けた馬が11連対。重賞で少し足りなかった馬がハンデ戦で巻き返している。前走10着以下は[3−3−5−48]。最近2年は前走10着以下に惨敗した馬で決着している。休み明けを除き、前走G3から連対した4頭は前走2〜4着、前走G2から連対した5頭は前走2〜5着。前走善戦した馬が巻き返している。前走G1から連対した馬は前走7、12、15着で着順不問。

サトノソルタスはキャリア1戦で共同通信杯で2着に入った馬。前走ノベンバーSはスミヨン騎手が騎乗し、4番手からメンバー3位タイの33.2秒で抜け出して1分59秒0で優勝。2着とはクビ差だったが、スローの上がり勝負に対応できた。堀厩舎のディープインパクト産駒。過去10年でディープインパクト産駒は[4−1−2−10]で昨年は1番人気のギベオンが制している。スミヨン騎手がアイスバブルに騎乗するため、現状は鞍上未定。過去10年で前走3勝クラスは[1−0−1−12]で14年にマーティンボロが勝っている。

アイスバブルは2勝クラス、3勝クラスを連勝して臨んだ目黒記念で中団の後ろからメンバー2位の34.7秒で伸びて0.2秒差の2着に入った。重賞初挑戦で54キロの軽ハンデを味方に5番人気で激走した。その後は小倉記念7着、AR共和国杯11着に終わっている。芝2000mは[1−2−1−2]で中京では[1−1−0−0](新馬、未勝利)。池江厩舎のディープインパクト産駒。これまで外国人騎手では[3−2−1−0]で3着以内を確保。今回はスミヨン騎手を確保している。スミヨン騎手の腰の具合はどんなものか。

中山金杯3着、小倉大賞典2着があるタニノフランケル、京成杯勝ち馬ラストドラフト、前走アンドロメダSを勝ったマイネルサーパス、同5着のアイスストーム、七夕賞3着馬ロードヴァンドール、昨年の2着馬ショウナンバッハ、前走エリザベス女王杯9着のサトノガーネット、前走新潟記念1着のカヴァルなど。タニノフランケルは前3走G3で8、6、4着。前走小倉記念は勝ったメールドグラースと0.1秒差だった。ラストドラフトは京成杯を勝った後、7、7、8着に終わっている。叩き2戦目、マーフィー騎手でどこまで変わるか。

マイネルサーパスは前走アンドロメダSでフランツ、トリコロールブルーを完封。前走より2キロ重い55キロを背負う。過去10年で前走OP特別を勝って斤量が増えた馬は[0−0−0−4]。アイスストームは2連勝の後、小倉記念11着、アンドロメダS5着に終わった。武豊騎手からテン乗りの吉田隼騎手に乗り替わる。ロードヴァンドールは芝2000m[3−3−4−7]で中京では[0−1−1−0]。17年の中日新聞杯では逃げて0.3秒差の3着に粘っている。非社台の昆厩舎の管理馬。緩い馬場を味方に粘り込むか。


レース回顧

2019年12月 7日(土) 4回中京3日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第55回中日新聞杯
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指)  芝 2000m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 2  4  サトノガーネット   牝 4 坂井瑠星  53  1.59.2 33.3  8 440 (栗)矢作芳人
2 5  9  ラストドラフト     牡 3 マーフィ  55  1.59.2 33.8  3 458 (美)戸田博文
3 4  7  アイスストーム     牡 4 吉田隼人  54  1.59.2 33.6  2 530 (栗)吉村圭司
4 6 12  ショウナンバッハ   牡 8 吉田豊    54  1.59.3 33.3 10 452 (美)上原博之
5 7 13  サトノソルタス     牡 4 秋山真一  54  1.59.6 34.3  5 496 (美)堀宣行
6 3  5 $ランドネ           牝 4 藤岡康太  52  1.59.6 34.9 13 514 (栗)角居勝彦
7 8 16  マイネルサーパス   牡 3 丹内祐次  55  1.59.7 34.5  6 476 (美)高木登
8 5 10  ジェシー           牡 4 横山武史  54  1.59.8 34.4 15 482 (栗)中内田充
9 3  6  アイスバブル       牡 4 スミヨン  55  1.59.9 34.7  1 450 (栗)池江泰寿
10 8 15  ミスマンマミーア   牝 4 藤田菜七  50  1.59.9 33.8 12 460 (栗)寺島良
11 4  8  アドマイヤジャスタ 牡 3 岩田康誠  54  1.59.9 34.4 11 520 (栗)須貝尚介
12 2  3  カヴァル           牡 4 丸山元気  54  1.59.9 34.1  4 506 (美)勢司和浩
13 1  1  ロードヴァンドール 牡 6 太宰啓介  55  2.00.1 35.0  7 500 (栗)昆貢
14 6 11 $タニノフランケル   牡 4 松若風馬  55  2.00.2 35.3  9 520 (栗)角居勝彦
15 1  2  メイショウエイコウ 牡 5 蛯名正義  53  2.00.3 34.7 16 454 (栗)荒川義之
16 7 14  パリンジェネシス   牡 5 鮫島克駿  54  2.00.4 35.3 14 510 (栗)清水久詞
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LAP :12.7-10.9-12.4-12.5-12.3-12.1-11.8-11.3-11.6-11.6
通過:36.0-48.5-60.8-72.9  上り:70.7-58.4-46.3-34.5  平均:1F:11.92 / 3F:35.76
単勝   4 \1400 
複勝   4 \380 / 9 \280 / 7 \210 
枠連   2-5 \2530 (17) 
馬連   04-09 \6980 (30) 
ワイド 04-09 \2140 (30)/ 04-07 \1320 (11)/ 07-09 \1100 (8) 
馬単   04-09 \15120 (66) 
3連複 04-07-09 \13240 (44/560) 
3連単 04-09-07 \105620 (369/3360) 

サトノガーネットは後方を進み、直線で外に出してメンバー最速タイの33.3秒で伸びてハナ差の接戦を制した。勝ちタイムは1分59秒2。ランドネが逃げて前半5F60.8秒の緩い流れ。後半5Fは58.4秒、ラスト4Fは11.8−11.3−11.6−11.6秒。緩い流れで末脚の持続力と切れ味が問われるレースになった。サトノガーネットはアイスストームをマークして進み、直線で外に出すと強烈な末脚で差し切って重賞初制覇。4走前の五稜郭Sで並の馬では届かない位置から差し切ったようにトップギアに入ったときの末脚は強烈。近走不振で8番人気だったが、穴馬で狙って正解だった。小柄な牝馬だけに53キロの軽ハンデも良かったのだろう。相馬眼的に絶対能力が高く、まだこれから強くなる。来年のエリザベス女王杯に向けて注目していきたい。

ラストドラフトは内めの6番手を進み、4コーナーから直線で外に出してメンバー4位タイの33.8秒で抜け出したが、最後にサトノガーネットに差されてハナ差の2着。直線で少しごちゃついて追い出しを待たされ、抜け出してから馬が気を抜いてフワッとしていた。それでも休み明けをひと叩きされてレース内容が一変し、古馬重賞で通用することを示した。母は桜花賞馬マルセリーナ。立ち回りが上手く、末脚がしっかりしている。次走は状態面とハンデ次第で中山金杯あたりになりそうだ。

アイスストームは中団の後ろからメンバー3位の33.6秒で伸びて頭+クビ差の3着。休み明けをひと叩きされ、ハンデ54キロと条件は揃っていたが、サトノガーネット、ラストドラフトに切れ負けした。芝2000mでも勝っているが、より流れが速くなる芝1800mの方が合っている。小倉記念は惨敗したが、今回で重賞で通用するメドは立った。今後は中山金杯から小倉大賞典あたりになりそうだ。

ショウナンバッハは後方2番手からメンバー最速タイの33.3秒で伸びて0.1秒差の4着。直線で馬群を捌いて伸びてきたが、最後は前と同じ脚色になった。昨年の中日新聞杯はギベオンにハナ差の2着に入ったが、近走不振で昨年と同じ54キロだった。キタサンブラックの半兄。前7戦のうち5戦で最速上がりを繰り出しているように8歳馬でも大きな衰えはない。左回りの中距離で注意したい。

サトノソルタス6番手からメンバー7位の34.3秒で伸びて0.4秒差の5着。直線でずっと前が詰まってまともに追えなかった。手応えは良かっただけにスムーズなら3、4着があったかもしれない。厳しいレースを経験したことは今後に繋がる。馬体が増えて少しずつ地力強化されてきている。



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