チャレンジC
2019/11/30 阪神競馬場 芝2000m

レース展望

17年に芝2000mの別定戦に変更された。12月に移動した過去7年で1番人気は[3−0−0−4]で3連対。前走重賞は[2−0−0−1]だが、前走OP特別は[0−0−0−3]で不振。2番人気は[1−2−1−3]で2連対、3番人気は[0−0−0−7]で連対なし。6〜9番人気が4連対。10番人気以下は[0−0−3−41]。過去5年の馬連は120倍/18倍、6倍、74倍、15倍、16倍で中穴決着が多い。

連対馬15頭のうち8頭が前走3着以内。前走4着以下から連対した7頭は前走重賞4〜10着。重賞なら巻き返せるが、前走10着以下は[1−0−2−26]。前走3勝クラス勝ち馬は[1−2−1−7]で通用している。6番人気以下で連対した4頭のうち3頭が前走重賞で4、6、8着に負けていた。4頭のうち3頭が差し追い込み馬で上がり3Fはメンバー3位以内。穴で前走重賞で4〜8着に負けた差し追い込み馬に注意。

ステイフーリッシュは昨年の京都新聞杯勝ち馬。芝2000mは[1−2−4−2]、G3では[0−2−3−0]で3着以内を確保。阪神芝2000mは[0−0−2−1]でチャレンジC3着、鳴尾記念3着がある。3走前の函館記念3着、前走福島記念2着は57.5キロを背負っていたが、今回は56キロで出走できる。詰めが甘く勝ち切れないが、G3なら堅実に走っている。今年22年目の中谷騎手は重賞初制覇が懸かる。

ギベオンは昨年のNHKマイルC2着馬。芝2000mは[2−0−0−2]で昨年の中日新聞杯を1番人気で中団から差して勝っている。今年は金鯱賞6着、ダービー卿CT5着、鳴尾記念4着、毎日王冠7着と善戦止まりが続いているが、今回はG3でメンバーは少し楽になる。2走前の鳴尾記念はスタートで躓いて後方から0.3秒差の4着まで追い上げた。藤原英厩舎のディープインパクト産駒。社台はデットーリ騎手を確保。

4連勝中の上がり馬ロードマイウェイ、昨年の小倉記念勝ち馬トリオンフ、前走レインボーSを勝ってOP入りしたブレステイキング、昨年の宝塚記念3着馬ノーブルマーズ、鳴尾記念2着馬ブラックスピネル、昨年のNHKマイルC勝ち馬ケイアイノーテックなど。ロードマイウェイは4連勝で前走ポートアイランドSを優勝。芝1800mで3勝しているが、芝2000mでは1勝クラスで1戦して6着。好位からひと脚使えるレース巧者でルメール騎手とは[2−1−0−0]で好相性。ジャスタウェイ産駒の重賞初制覇なるか。

トリオンフは昨年の小倉記念を勝った後、屈腱炎を発症し、1年4ヶ月ぶりの出走になる。阪神芝2000mでは鳴尾記念でストロングタイタンの2着がある。昨年G3では[2−1−0−1]。乗り込んでいるが、どこまで仕上がってくるか。鞍上は岩田騎手。ブラックスピネルは鳴尾記念で逃げてメールドグラースに0.2秒差の2着に粘った。スミヨン騎手が騎乗するため、3週連続で坂路で一杯に追っている。ケイアイノーテックは芝のG3は初めて。芝2000mで他馬より重い57キロは厳しいが、条件替わりで一変に注意。


レース回顧

2019年11月30日(土) 5回阪神1日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第70回チャレンジカップ
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(特指)  芝 2000m・内   12頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 4  4  ロードマイウェイ   牡 3 ルメール  54  1.59.1 33.8  2 474 (栗)杉山晴紀
2 6  7  トリオンフ         セ 5 岩田康誠  56  1.59.1 34.4  8 550 (栗)須貝尚介
3 1  1  ブレステイキング   牡 4 ムーア    56  1.59.2 34.0  3 480 (美)堀宣行
4 6  8  ハッピーグリン     牡 4 武豊      56  1.59.3 33.8 11 458 (栗)長谷川浩
5 8 12  ゴーフォザサミット 牡 4 北村宏司  56  1.59.3 33.8 10 500 (美)藤沢和雄
6 5  5  ブラックスピネル   牡 6 スミヨン  56  1.59.4 34.4  5 520 (栗)音無秀孝
7 5  6  ケイアイノーテック 牡 4 幸英明    57  1.59.4 33.8  6 474 (栗)平田修
8 7 10  ノーブルマーズ     牡 6 川田将雅  56  1.59.5 34.7  7 500 (栗)宮本博
9 2  2  ギベオン           牡 4 デットー  56  1.59.5 34.3  1 508 (栗)藤原英昭
10 7  9  ステイフーリッシュ 牡 4 中谷雄太  56  1.59.7 34.6  4 460 (栗)矢作芳人
11 3  3  ベステンダンク     牡 7 和田竜二  56  1.59.8 34.8 12 518 (栗)安達昭夫
12 8 11 *テリトーリアル     牡 5 藤岡康太  56  2.00.2 35.3  9 484 (栗)西浦勝一
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LAP :12.5-11.3-13.0-12.6-11.8-11.9-11.6-11.1-11.3-12.0
通過:36.8-49.4-61.2-73.1  上り:69.7-57.9-46.0-34.4  平均:1F:11.91 / 3F:35.73
単勝   4 \470 
複勝   4 \210 / 7 \580 / 1 \220 
枠連   4-6 \3750 (18) 
馬連   04-07 \4840 (18) 
ワイド 04-07 \1730 (22)/ 01-04 \630 (5)/ 01-07 \2220 (29) 
馬単   04-07 \7510 (30) 
3連複 01-04-07 \8830 (34/220) 
3連単 04-07-01 \43330 (149/1320) 

ロードマイウェイは出遅れて後方を進み、メンバー最速タイの33.8秒で外から差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分59秒1。トリオンフが逃げて前半3F36.8秒、5F61.2秒のスローペース。ラスト3Fは11.1−11.3−12.0秒。ラスト1Fのラップが落ちたが、トリオンフを交わしたのはロードマイウェイしかいなかった。メンバーレベルが低かったのではないか。ロードマイウェイは出遅れて位置取りが悪くなり、かなり厳しいレースになったが、最後は外から差し切って重賞初制覇。4連勝してきたのはダテではなく、重賞の壁をあっさりクリアした。ジャスタウェイ産駒はJRA重賞初勝利。2戦連続で馬体が6キロ増え、全体的にしっかりとし距離をこなす方に馬体が変わってきている。祖母に道悪巧者のレディミューズ。ロードマイウェイは重馬場の八ヶ岳Sを圧勝したように道悪が鬼の可能性がある。今後はひと息入れて来年はG1を目指すことになりそうだ。

トリオンフはハナを切って前半5F61.2秒のスローペースで進み、後半6Fからペースアップしてメンバー7位タイの34.4秒でまとめて頭差の2着。後半5Fは57.9秒。岩田騎手が単騎マイペースに持ち込み、中盤からペースアップして持ち味の末脚の持続力を引き出した。最後は2キロ軽いロードマイウェイに交わされたが、直線が平坦なコースなら押し切っていたのではないか。屈腱炎を克服し1年4ヶ月ぶりのレースでいきなり結果を出したように能力がG2レベルなのではないか。馬体は18キロ増えていたが、走る馬独特の雰囲気を感じさせた。今後は大事に使いながら大阪杯を目指すことになりそうだ。

ブレステイキングは内ラチ沿いの中団を進み、メンバー4位の34.0秒で伸びて0.1秒差の3着。プリンシパルS2着馬で前走3勝クラスを勝った馬が重賞で通用するメドを立てたが、ムーア騎手が1枠1番スタートから内ラチ沿いをロスなく回ってきたこともあるか。スローの流れを考えるともう少し前につければ勝ち負けできたかもしれない。次走は年明けの中山金杯あたりになりそうだ。

ケイアイノーテックは離れた最後方からメンバー最速タイの33.8秒で大外から追い込んで0.3秒差の7着。前半5F61.2秒のスローペースで最後方からでは厳しかった。マイル戦を使ってきた馬だけにこの流れなら中団あたりで流れに乗れるはずだが、幸騎手は最後方からのレースに徹していた。馬体的には中距離でもやれる。再度中距離を使ってさらに人気が落ちたら強気に狙ってみたい。

ギベオンは中団の後ろから伸び切れず0.4秒差の9着。上がりはメンバー6位の34.3秒。勝負どころで外から来られて前が壁になり、直線でまともに追えなかった。最終調教の動きが良く、仕上がりも良かったが、まともに走っておらず参考外の一戦。次走は中山金杯あたりか。9着に負けたことでハンデは57キロ以下になりそうだ。社台RH生産の社台の馬は中山金杯で好成績。



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