東スポ杯2歳S
2019/11/16 東京競馬場 芝1800m

レース展望

過去10年で1番人気は[5−1−1−3]で6連対。最近6年は[1−1−1−3]で取りこぼす馬が多い。昨年はムーア騎乗のルヴォルグが9着に終わった。2番人気は[2−2−0−6]で4連対、3番人気は[0−3−1−6]で3連対。連対馬17頭が4番人気以内、残る3頭は7、8、10番人気。最近5年の馬連は10倍、13倍、14倍、1.7倍、247倍。昨年は8−7−4番人気で大波乱になった。

連対馬17頭が前走1着、全馬が前走連対していた。前走勝った馬に注目。前走2着から連対した3頭は前走OP以上に出走していた。前走3着は[0−0−1−6]で3着止まり。前走4着以下は[0−0−0−24]で出番なし。前走新馬戦は[3−1−3−24]で4連対、未勝利は[1−3−4−25]で4連対。素質があればキャリアは問われないが、12年以降は必ず前走OP以上で連対した馬が連対している。

ラインベックは中京芝1600mの新馬戦、中京2歳Sを先行して最速上がりで抜け出し2連勝。父ディープインパクト、母アパパネの3冠馬配合。金子氏&友道厩舎というのは、ダービー馬マカヒキ、ワグネリアンと同じ。新馬戦は稍重、中京2歳Sは重馬場だった。距離1F延長、良馬場の高速上がりに対応できるかがカギ。かなり入念に乗り込んで仕上げてきている。福永騎手が騎乗停止のため、ビュイック騎手が騎乗する。

アルジャンナは阪神芝2000mの新馬戦を後方からメンバー最速の33.6秒で差し切って2分4秒4で優勝。川田騎手は軽く仕掛けただけで途中から流していた。池江厩舎のディープインパクト産駒で母コンドコマンドは米G1馬。11月以降の重賞で川田騎手は[0−0−0−4]。1番人気のインティは15着、エアアルマスは11着に終わった。アルジャンナは長距離輸送、初の左回りを克服してまともに走るかがカギ。

阪神芝1800mの新馬戦を圧勝したコントレイル、新潟芝1800mの新馬戦を勝ったリグージェ(マーフィー騎手)、前走東京の1勝クラスを勝ったゼンノジャスタ、東京芝1600mの未勝利戦を勝ったオーロラフラッシュ(ルメール騎手)、前走アイビーS3着のショコラブリアンなど。コントレイルは新馬戦を2番手から抜け出して2馬身半差で圧勝。矢作厩舎のディープインパクト産駒。陣営はムーア騎手を確保している。


レース回顧

2019年11月16日(土) 5回東京5日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第24回東京スポーツ杯2歳S
2歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(指定)  芝 1800m   8頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 6  6  コントレイル       牡 2 ムーア    55  1.44.5 33.1  1 456 (栗)矢作芳人
2 5  5  アルジャンナ       牡 2 川田将雅  55  1.45.3 33.6  2 458 (栗)池江泰寿
3 1  1  ラインベック       牡 2 ビュイッ  55  1.46.0 34.9  3 460 (栗)友道康夫
4 3  3 $オーロラフラッシュ 牝 2 ルメール  54  1.46.2 34.3  4 446 (美)藤沢和雄
5 2  2  リグージェ         牡 2 マーフィ  55  1.46.6 35.2  5 470 (美)木村哲也
6 8  8  マイネルデステリョ 牡 2 津村明秀  55  1.46.9 36.3  7 450 (美)畠山吉宏
7 4  4  ゼンノジャスタ     牡 2 田中健    55  1.47.0 35.8  6 468 (栗)浅見秀一
8 7  7  ソウルトレイン     牡 2 石橋脩    55  1.47.4 36.3  8 456 (栗)西村真幸
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LAP :12.9-11.0-11.4-11.8-11.7-11.8-11.7-10.8-11.4
通過:35.3-47.1-58.8-70.6  上り:69.2-57.4-45.7-33.9  平均:1F:11.61 / 3F:34.83
単勝   6 \250 
複勝   6 \110 / 5 \110 / 1 \130 
馬連   05-06 \360 (1) 
ワイド 05-06 \150 (1)/ 01-06 \180 (2)/ 01-05 \230 (3) 
馬単   06-05 \640 (1) 
3連複 01-05-06 \330 (1/56) 
3連単 06-05-01 \1330 (1/336) 

コントレイルは中団の外からメンバー最速の33.1秒で抜け出し5馬身差でレースを制した。勝ちタイム1分44秒5は2歳レコード。マイネルデステリョが逃げて前半5F58.8秒の速い流れ。2F目からずっと11秒台のラップが続き、ラスト3Fは11.7−10.8−11.4秒。コントレイルは直線で早めに抜け出して後続を引き離し大楽勝。馬場が硬くなって時計が出やすいとはいえ、勝ちタイムは古馬の重賞レベル。ムーア騎手はモーリスで天皇賞(秋)を勝った時のような騎乗だった。これだけハイパフォーマンスを発揮したのはムーア騎手の効果もあるのだろう。体型的に距離に課題がありそうだが、ディープインパクトの後継として大物に育って欲しいもの。今後はキャリア1戦でこの時計で走った反動が出ないことが条件。次走はホープフルSに向かう予定。

アルジャンナは後方2番手からメンバー2位の33.6秒で追い込んで0.8秒差の2着。勝ったコントレイルが強過ぎただけで例年なら勝ってもおかしくないレベル。まだ馬体が緩くフワフワ走っているように完成度は高くないが、ディープインパクト産駒で素質は高い。クラシックに向けて賞金を加算できたことは大きい。長い距離が合いそうなタイプ。今後はひと息入れてきさらぎ賞、または若葉Sであたりで復帰することになりそうだ。

ラインベックは2、3番手からメンバー4位の34.9秒でしぶとく伸びて1.5秒差の3着。前の2頭には切れ負けしたが、しぶとく伸びて3着を確保。切れより地力タイプで先行して持ち味のしぶとさを生かしており、現時点の力は出している。父ディープインパクト、母アパパネの3冠馬配合。レースを使いながら地力強化を計っていくことになりそうだ。

オーロラフラッシュは最後方からメンバー3位の34.3秒で追い込んで1.7秒差の4着。最後に外から伸びてきたが、結果的に位置取りが後ろ過ぎた。ガツンと切れないが、いい脚を長く使えるタイプ。高速馬場よりもっと上がりの掛かる馬場が合っている。



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