デイリー杯2歳S
2019/11/9 京都競馬場 芝1600m

レース展望

過去10年で1番人気は[3−3−1−3]で6連対。単勝1倍台は[1−1−0−0]、2倍台は[2−2−1−3]で単勝1倍台は堅実。2番人気は[3−1−3−3]で4連対、3番人気は[0−1−2−7]で1連対のみ。連対馬17頭が5番人気以内、残る3頭は6、6、8番人気。最近5年の馬連は17倍、2倍、75倍、15倍、20倍。上位人気馬の組み合わせを中心に人気薄を絡めて中穴を狙うのが妙味。

連対馬20頭のうち18頭が前走1着。残る2頭は小倉2歳S2着、野路菊S5着。前走6着以下は[0−0−0−16]で出番なし。前走新馬戦、未勝利戦に出走した馬が計7勝。初勝利を挙げた馬でも通用する。前走1番人気は[5−6−5−23]、デイリー杯2歳Sで5番人気以内なら[5−6−5−9]。連対馬20頭のうち16頭が前走1、2番人気に支持されていた。前走1、2番人気だった馬に注目。

サクセッションは芝1600mの新馬、アスター賞を2連勝。前走アスター賞は途中からハナを切ってメンバー2位タイの33.9秒で後続を引き離し1分34秒6で優勝。ラスト3Fを11.5−11.1−11.3秒でまとめている。キャロットファームで5000万円で募集された国枝厩舎のキングカメハメハ産駒で全兄にクルーガーがいる。過去10年で関東馬は[0−0−0−5]。マーフィー騎手が騎乗する。

ペールエールは中京芝1400mの新馬戦を先行抜け出しで勝ち、前走新潟2歳Sを好位からメンバー2位の33.1秒で上がって0.1秒差の2着。ウーマンズハートに切れ負けしたが、3着のビッククインバイオはアルテミスSで3着、4着クリアサウンドはファンタジーSで3着に入った。セレクトセールで3888万円で取り引きされたダイワメジャー産駒。アドマイヤマーズのようなタイプか。鞍上はMデムーロ騎手。

阪神芝1800mの新馬戦を勝ったレッドベルジュール、小倉2歳S2着馬トリプルエース、前走阪神芝1600mの新馬戦を勝ったシンハライトの全妹ライティア、前走1勝クラスを勝ったゼンノジャスタなど。レッドベルジュールは新馬戦を2番手からメンバー最速の33.8秒で抜け出して優勝。藤原英厩舎のディープインパクト産駒でレッドベルローズ、レッドベルディエスの全弟。福永騎手から武豊騎手に乗り替わる。


レース回顧

2019年11月 9日(土) 5回京都3日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第54回デイリー杯2歳S
2歳・オープン・G2(馬齢) (国際)(指定)  芝 1600m・外   11頭立
------------------------------------------------------------------------------
着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
------------------------------------------------------------------------------
1 1  1  レッドベルジュール 牡 2 武豊      55  1.34.5 33.8  3 478 (栗)藤原英昭
2 8 10  ウイングレイテスト 牡 2 松岡正海  55  1.34.7 34.2  7 488 (美)青木孝文
3 3  3  ペールエール       牡 2 M.デム  55  1.34.8 34.9  1 494 (栗)安田隆行
4 6  7 $トリプルエース     牡 2 和田竜二  55  1.34.9 34.7  5 478 (栗)斉藤崇史
5 7  8  ライティア         牝 2 北村友一  54  1.35.0 34.9  4 408 (栗)石坂正
6 4  4  サクセッション     牡 2 マーフィ  55  1.35.2 35.5  2 508 (美)国枝栄
7 5  5  アジャストザルート 牡 2 池添謙一  55  1.35.3 35.2  8 484 (栗)池添学
8 2  2  コルテジア         牡 2 松山弘平  55  1.35.5 35.7  9 452 (栗)鈴木孝志
9 6  6  インザムード       牡 2 田中健    55  1.35.8 35.7  6 476 (栗)浅見秀一
10 7  9  エキサイター       牡 2 吉村智洋  55  1.36.5 35.3 11 528 [地]長南和宏
11 8 11  アサケエース       牡 2 藤岡康太  55  1.37.2 37.1 10 424 (栗)大橋勇樹
------------------------------------------------------------------------------
LAP :12.5-11.0-11.8-12.5-11.9-11.4-11.4-12.0
通過:35.3-47.8-59.7-71.1  上り:71.0-59.2-46.7-34.8  平均:1F:11.81 / 3F:35.44
単勝   1 \770 
複勝   1 \220 / 10 \460 / 3 \130 
枠連   1-8 \6270 (20) 
馬連   01-10 \10840 (27) 
ワイド 01-10 \2980 (28)/ 01-03 \440 (3)/ 03-10 \1320 (16) 
馬単   01-10 \18060 (45) 
3連複 01-03-10 \9560 (30/165) 
3連単 01-10-03 \94030 (232/990) 

レッドベルジュールは出遅れて後方2番手から最内を突いてメンバー最速の33.8秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分34秒5。コルテジアが逃げて前半3F35.3秒、5F59.7秒。ラスト4Fからペースアップして11.9−11.4−11.4−12.0秒。高速ラップが続いたことで前に行った馬が伸び切れず、追い込んだ2頭での決着になった。レッドベルジュールは後方で脚をタメ、武豊騎手が最内から捌いて抜け出し快勝。翌日のエリザベス女王杯ではラッキーライラックが最内からメンバー最速の32.8秒で差し切ったように最内がやたら伸びる馬場というのもあるのではないか。馬体は28キロ増えていたが、4ヶ月半ぶりだけにほとんどが成長分。レッドベルローズ、レッドベルディエスの全弟。姉の2頭より馬体の造りが良く大物感がある。ただしノドに疾患があるため、今後急に走らなくなる可能性がある点に注意したい。次走は朝日杯FSに向かう予定。

ウイングレイテストは好スタートの後に後方に下げ、メンバー2位の34.2秒で内から馬群を割って伸びて0.2秒差の2着。前走重馬場の福島芝1800mを勝った馬が7番人気で激走した。タフな馬場で前に行った馬が早めにスパートしたことで地力を発揮できたのだろう。京都新聞杯を勝ったベストメンバーの半弟でスクリーンヒーロー産駒。休み明けで馬体が12キロ増え、少し太く映っただけにまだ良くなる余地がある。次走は朝日杯FSに向かう予定。

ペールエールは2番手からメンバー4位タイの34.9秒で伸びて0.4秒差の3着。直線でサクセッションを交わして先頭に立ったところで内から2頭に交わされた。勝負どころでサクセッションが動いたため、動かざるをえなかったこと、初の京都の下り坂で少し走りがぎこちなかったことが堪えた印象。初の右回りも微妙に堪えたか。今季のMデムーロ騎手は馬上でバランスが悪い。腰でも悪いのか。次走は朝日杯FSに向かう予定。

サクセッションは2番手から勝負どころで動いて先頭に立ったが、直線で一杯になって0.7秒差の6着。マーフィー騎手が流れが緩いとみて早めに動いたが、結果的にそれが裏目に出た。京都は馬場が荒れており、ラップ以上にタフな流れになっているのだろう。関東馬が長距離輸送して馬体10キロ増。全体的にフックラ映ったように太めが残っていた。クルーガーの全弟。本格化するには少し時間がかかりそうだ。



[Home]