サウジアラビアRC
2019/10/5 東京競馬場 芝1600m

レース展望

過去5年で1番人気は[1−2−1−1]で3連対。勝ったのは昨年単勝1.3倍に支持されたグランアレグリアのみ。牡馬は[0−2−1−1]で2、3着が多い。2番人気は[1−2−1−1]で3連対、3番人気は[1−0−1−3]で1連対。連対馬10頭のうち9頭が4番人気以内、残る1頭は昨年7番人気で2着に入ったドゴール。馬連は21倍、9倍、10倍、5倍、20倍で20倍台までに収まっている。

前走新馬戦勝ち馬は[2−4−2−7]で6連対。2着と0.2秒差以内で勝った馬は[0−1−2−6]で不振。0.3秒差以上で勝った馬は[2−3−0−1]で堅実。今年はサリオス、ロードエクスプレスが該当する。牡馬は[4−5−4−37]で9連対、牝馬は[1−0−1−7]で1連対。4番人気以内の牡馬が活躍。昨年は1番人気の牝馬グランアレグリアが勝ったが、5番人気以下の牝馬は[0−0−0−7]で不振。

サリオスは東京芝1600mの新馬戦を中団からメンバー最速の33.1秒で差し切り、1分37秒1で2馬身差で圧勝。前半5F63.5秒のスローペースでラスト3Fは11.4−10.9−11.3秒。2着アブソルティスモは次走未勝利戦を断然人気で制した。ローズSとエプソムCで2着があるサラキアの半弟で堀厩舎のハーツクライ産駒。レーン騎手から石橋脩騎手に乗り替わる。6月以降の重賞で石橋脩騎手は[0−0−1−12]。

アブソルティスモは新馬戦をスローペースで逃げたが、サリオスに差されて2馬身差の2着。前走札幌芝1500mの未勝利戦は中団からメンバー最速の35.4秒で差し切りハナ差で辛勝。2着ヤマカツマーメイドは次走未勝利戦を1番人気で制した。レイデオロの半弟で藤沢和厩舎のダイワメジャー産駒。過去5年のサウジアラビアRCで藤沢和厩舎は[1−1−1−0]。ルメール騎手からテン乗りの戸崎騎手に乗り替わる。

新潟芝1400mの新馬戦を圧勝したロードエクスプレス、阪神芝1600mの新馬戦を勝ったクラヴァシュドール、新潟芝1600mの未勝利戦を圧勝したエンジェルサークルなど。少頭数でも素質の高い馬が揃った。ロードエクスプレスは新馬戦を3番手からメンバー最速の35.4秒で抜け出して3馬身半差で圧勝。坂口厩舎のキンシャサノキセキ産駒。今年の重賞で三浦騎手は[1−2−0−36]、4番人気以内では[0−0−0−8]。

クラヴァシュドールは新馬戦を4番手からメンバー最速の33.1秒で差し切り1分35秒4で優勝。2歳重賞に強い中内田厩舎のハーツクライ産駒。今年の重賞で中内田厩舎は4番人気以内なら[7−2−2−6]。エンジェルサークルは未勝利戦を中団からメンバー最速の33.9秒で差し切り1分35秒9で3馬身半差で圧勝。中川厩舎のロードカナロア産駒。田辺騎手から新馬戦で騎乗したMデムーロ騎手に乗り替わる。


レース回顧

2019年10月 5日(土) 4回東京1日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第5回サウジアラビアロイヤルカップ
2歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(特指)  芝 1600m   9頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 3  3  サリオス           牡 2 石橋脩    55  1.32.7 33.1  1 540 (美)堀宣行
2 6  6  クラヴァシュドール 牝 2 藤岡佑介  54  1.32.9 33.1  2 450 (栗)中内田充
3 8  8  アブソルティスモ   牡 2 戸崎圭太  55  1.33.5 34.3  3 494 (美)藤沢和雄
4 2  2  ジェラペッシュ     牝 2 吉田豊    54  1.33.9 34.1  6 446 (美)尾関知人
5 8  9  エンジェルサークル 牝 2 M.デム  54  1.33.9 33.7  5 436 (美)中川公成
6 7  7  シコウ             牡 2 木幡巧也  55  1.34.2 34.9  7 450 (美)牧光二
7 4  4  カップッチョ       牡 2 江田照男  55  1.34.4 34.4  9 440 (美)高市圭二
8 5  5  ロードエクスプレス 牡 2 三浦皇成  55  1.34.5 34.4  4 438 (栗)坂口智康
9 1  1  イロゴトシ         牡 2 小崎綾也  55  1.34.5 35.0  8 458 (栗)牧田和弥
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LAP :12.3-10.8-12.0-12.1-12.0-11.2-10.8-11.5
通過:35.1-47.2-59.2-70.4  上り:69.6-57.6-45.5-33.5  平均:1F:11.59 / 3F:34.76
単勝   3 \150 
複勝   3 \110 / 6 \120 / 8 \120 
枠連   3-6 \320 (2) 
馬連   03-06 \320 (1) 
ワイド 03-06 \160 (1)/ 03-08 \170 (2)/ 06-08 \260 (4) 
馬単   03-06 \430 (1) 
3連複 03-06-08 \430 (1/84) 
3連単 03-06-08 \1080 (1/504) 

サリオスはスタートを決めて3番手につけ、メンバー最速タイの33.1秒で抜け出してレースを制した。直線で一旦クラヴァシュドールに前に出られたが、最後は地力でひと伸びし0.2秒差をつけた。勝ちタイム1分32秒7は2歳レコード。アブソルティスモが逃げて前半3F35.1秒、5F59.2秒の平均ペース。レースのラスト3Fは33.5秒でラップは11.2−10.8−11.5秒。2着馬は3着馬に3馬身半差をつけており、2頭の力が抜けていた。サリオスは超スローペースの新馬戦を大外一気で圧勝したが、今回は前走と全く違う流れで走破タイムを4.4秒詰めて快勝。新馬戦では直線で逆手前のまま走っていたが、今回は手前を替えていた。エプソムC2着馬サラキアの半弟。奥手のハーツクライ産駒だが、2連勝で重賞を制した。馬体は6キロ増で太く映ったが、体型的なものもあるのだろう。今後はひと息入れて朝日杯FSを目指す予定。

クラヴァシュドールは中団からメンバー最速タイの33.1秒で伸びて0.2秒差の2着。直線で外からサリオスを交わして先頭に立ったが、最後に差し返された。ハーツクライ産駒のワンツー決着になった。前走阪神の新馬戦を勝った牝馬が長距離輸送、初の左回り、新馬戦とは違う流れを克服し、1分32秒9で走って2着に入ったことを評価したい。450キロの小柄な牝馬。2歳時のリスグラシューと似た雰囲気がある。今後はひと息入れて阪神JFに向かう予定。17年以降の2歳重賞で中内田厩舎は[6−1−0−4]で連対率63.6%。勝負になる馬しか使って来ない傾向がある。

アブソルティスモはハナを切って前半5F59.2秒で進み、メンバー5位の34.3秒で上がって0.8秒差の3着。同コースの新馬戦でもサリオスに負けているが、その時の上がりが0.8秒差、今回が1.2秒差。流れが速くなってもサリオスは新馬戦と同じ33.1秒で上がっている。レイデオロ、レイエンダの半弟でダイワメジャー産駒。切れより地力タイプ。東京コースより小回りコースが合っている。

ロードエクスプレスは出遅れた後に控えて後方を進み、直線では外に出せず前が壁になり、最後は三浦騎手が諦めて1.8秒差の8着。新馬戦は3番手からメンバー最速の末脚で抜け出して圧勝したが、今回は全く力を出せなかった。三浦騎手は日曜の京都大賞典のエアウィンザーも酷い騎乗で12着。これで今年の重賞で4番人気以内では[0−0−0−10]。怪我の影響なのか。昔はここまで酷くなかった。



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