北九州記念
2019/8/18 小倉競馬場 芝1200m

レース展望

サマースプリントシリーズの第3戦。過去10年で1番人気は[0−2−2−6]で2連対。前走重賞勝ち馬は[0−1−2−0]だが、前走重賞で負けた馬は[0−0−0−4]で不振。2番人気は[1−2−1−6]で3連対、3番人気は[1−1−1−7]で2連対。6〜9番人気が7連対、10番人気以下が3連対。ハンデ戦で半数が人気薄。最近5年の馬連は295倍、9倍、14倍、159倍、36倍で荒れている。

連対馬12頭が前走連対。前走重賞は4着以内が目安。前走重賞以外で7着前後に負けた馬の巻き返しが多い。前走10着以下は[1−0−3−43]で1連対のみ。最近の傾向から前走条件戦を勝った馬に注意。過去10年の勝ち馬は8、5、8、8、6、8、2、8、3、6番人気。6番人気以下で勝った7頭のうち5頭は前走重賞以外に出走していた。8番人気は[5−0−0−5]で5勝。ハンデ戦で人気薄が勝つことが多い。

ディアンドルは芝1200m[5−1−0−0]で現在5連勝中。前走葵Sは4番手からメンバー5位タイの33.7秒で抜け出して1分8秒0で優勝。頭差の2着アスターペガサスは次走52キロで出走した函館スプリントSで2着に入った。前3走は55キロを背負ったが、今回はハンデ戦で52キロで出走できる。過去10年で3歳馬は[0−2−2−16]、3番人気以内は[0−1−0−6]で不振。北九州記念は前半3F32秒台のハイペースになることが多い。例年通りの流れになると真価が問われる。北村友騎手に乗り替わる。

モズスーパーフレアは芝1200m[6−1−1−3]で逃げたときは[5−1−1−1]で前走高松宮記念15着を除き3着以内を確保。高松宮記念は中2週が影響したのか、馬体が6キロ減って気配が落ちていた。これまで中3週以内では[0−0−1−4]だが、中4週以上では[5−1−0−2]で18年3月以降は[5−1−0−0]。今回は初めての長期休み明けになるが、坂路で乗り込んで好タイムを連発している。過去10年の北九州記念で逃げ馬は[0−0−0−10]で不振。データを破って連対できるか。鞍上は松若騎手。

昨年小倉2歳S勝ち馬ファンタジスト、昨年の北九州記念勝ち馬アレスバローズ、4連勝中のミライアトーン、バーデンバーデンC勝ち馬カラクレナイ、同2着馬アンヴァル、昨年の北九州記念2着馬ダイメイプリンセス、前走葵S4着のディープダイバー、ひと叩きされたエントリーチケットなど。前走佐世保Sで大外一気を決めたエイシンデネブは除外対象。実力の接近したメンバーによるハンデ戦で今年もかなりの混戦メンバー。土日は雨は降らず、気温が高くなる予報。馬場は回復しそうだ。暑さに強いタイプ、特に牝馬の激走に注意。

ファンタジストは芝1400m以下[3−0−0−0]で昨年の小倉2歳Sを勝ったときと同じ54キロで出走できる。過去10年の北九州記念で武豊騎手は[2−0−1−3]。ロードカナロア産駒。本来の先行抜け出しで武豊騎手が持ってくるか。アレスバローズは昨年CBC賞と北九州記念を連勝。前走CBC賞は内から伸びてクビ差の2着。ハンデは前走と同じ57.5キロだが、昨年より1.5キロ重い。前3走は川田騎手が騎乗したが、昨年の北九州記念をアレスバローズで勝った菱田騎手に乗り替わる。今年も内を突く手か。

ミライアトーンは芝1200mで4連勝中の上がり馬。前走は出遅れたが、メンバー最速の33.0秒で差し切った。小倉芝1200mは2戦2勝。過去10年の北九州記念で浜中騎手は[0−0−0−6]。今年4月以降の重賞で池江厩舎は[0−1−3−16]で連対率5%。アンヴァルは重賞[0−0−0−6]で4着止まり。祖母アルーリングアクトは小倉3歳S1着、母アルーリングボイスは小倉2歳S1着、北九州記念2着。1週前に坂路で49.7秒の1番時計。先週のエルムSを勝った藤岡康騎手が騎乗する。ロードカナロア産駒。


レース回顧

2019年 8月18日(日) 2回小倉8日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第54回テレビ西日本賞北九州記念
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指)  芝 1200m   18頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 8 16  ダイメイプリンセス 牝 6 秋山真一  55  1.08.2 34.5  9 500 (栗)森田直行
2 3  5  ディアンドル       牝 3 北村友一  52  1.08.4 35.2  3 486 (栗)奥村豊
3 6 11  アンヴァル         牝 4 藤岡康太  54  1.08.4 34.4  5 474 (栗)藤岡健一
4 7 13 $モズスーパーフレア 牝 4 松若風馬  55  1.08.5 35.6  2 506 (栗)音無秀孝
5 8 18 *ミラアイトーン     牡 5 浜中俊   56.5 1.08.5 35.1  1 540 (栗)池江泰寿
6 2  3  アレスバローズ     牡 7 菱田裕二 57.5 1.08.6 34.4  6 492 (栗)角田晃一
7 8 17  カラクレナイ       牝 5 大野拓弥  55  1.08.6 35.4  8 506 (栗)松下武士
8 1  2  クインズサリナ     牝 5 西村淳也  51  1.08.6 34.9 11 460 (栗)西村真幸
9 5 10  エントリーチケット 牝 5 国分優作  54  1.08.8 34.8 14 456 (栗)宮徹
10 2  4  イエローマリンバ   牝 4 高倉稜    53  1.08.9 36.2 12 442 (栗)河内洋
11 7 15 $シャドウノエル     牝 4 内田博幸  52  1.08.9 35.4 10 466 (栗)角居勝彦
12 5  9  キングハート       牡 6 小崎綾也  56  1.09.0 35.5 17 494 (美)星野忍
13 6 12  ディープダイバー   牡 3 和田竜二  53  1.09.0 35.2  7 452 (栗)大久保龍
14 4  8  ファンタジスト     牡 3 武豊      54  1.09.1 34.8  4 482 (栗)梅田智之
15 1  1  ラインスピリット   牡 8 森一馬    56  1.09.2 35.8 15 438 (栗)松永昌博
16 4  7  ラインシュナイダー 牡 7 藤井勘一  55  1.09.4 35.5 18 474 (栗)松永昌博
17 3  6  ラブカンプー       牝 4 川須栄彦  53  1.09.6 36.8 13 434 (栗)森田直行
18 7 14  ナインテイルズ     牡 8 松山弘平  55  1.09.6 36.6 16 484 (栗)長谷川浩
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LAP :11.5-10.1-11.1-11.7-11.7-12.1
通過:32.7-44.4-56.1-68.2  上り:68.2-56.7-46.6-35.5  平均:1F:11.37 / 3F:34.10
単勝   16 \3080 
複勝   16 \610 / 5 \210 / 11 \250 
枠連   3-8 \770 (2) 
馬連   05-16 \8810 (31) 
ワイド 05-16 \2550 (31)/ 11-16 \1810 (20)/ 05-11 \810 (5) 
馬単   16-05 \22790 (72) 
3連複 05-11-16 \14490 (46/816) 
3連単 16-05-11 \117900 (369/4896) 

ダイメイプリンセスは中団の外からメンバー3位の34.5秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイム1分8秒2。イエローマリンバが逃げて前半3F32.7秒でレースのラスト3Fは11.7−11.7−12.1秒。速い流れで上がりの掛かる消耗戦になった。ダイメイプリンセスは外枠から馬場のいい外を通ってタイミング良く抜け出して重賞2勝目。前走アイビスSDは不利な内枠が堪えて6着に終わったが、昨年の北九州記念2着馬が叩き2戦目で走りが一変した。近走不振で昨年と同じ55キロで出走できたことも良かったのだろう。今後はセントウルSでサマースプリントシリーズの優勝を目指すか、昨年と同様にスプリンターズSに直行することになりそうだ。

ディアンドルは出遅れた後にすぐに挽回して好位につけ、メンバー8位タイの35.2秒で内から抜け出したが、外から交わされて0.2秒差の2着。斤量が52キロの軽量だったとはいえ、前半3F32.7秒のハイペースで出遅れた後に脚を使い、荒れた内を通ってきたことを考えると強いレースをしている。これで芝1200mは[5−2−0−0]。連勝は5でストップしたが、古馬との初対戦で通用するメドを立てた。今後はひと息入れてスプリンターズSに直行することになりそうだ。

アンヴァルはダッシュがつかず後方を進み、メンバー最速タイの34.4秒で追い込んで0.2秒差の3着。直線で前が壁になって外に持ち出し、そこで前と離されたことが堪えている。直線でスムーズなら2着があったのではないか。本来は好位からのレースができるタイプだが、スタートダッシュが悪かったことも堪えた。時計の掛かる馬場が合うタイプで今回はかなり条件が揃っていただけに位置取りが勿体なかった。昨年10月以降は1、4、2、4、2、3着で安定して走っている。時計の掛かる馬場で注意したい。

モズスーパーフレアは3番手から伸び切れず0.3秒差の4着。上がりはメンバー14位の35.6秒。前半3F32秒台で逃げても粘れるタイプだが、ハナを切れず本来のレースができなかった。休み明けで馬体が26キロ増えて少し太かったことも影響しているのだろう。中山芝1200mで1分7秒前半で3勝している馬。スプリンターズSに出走してきたら注意したい。

ミラアイトーンは7番手の外から伸び切れず0.3秒差の5着。上がりはメンバー7位の35.1秒。直線でスペースはあったが、いつもの切れ味がなかった。ひと息入れて馬体が8キロ増えて少し太かったことも影響したのだろう。4連勝でハンデ56.5キロ。少し見込まれたか。4月以降の重賞で池江厩舎は[0−1−3−18]で不振が続いている。

アレスバローズは出遅れて後方2番手を進み、メンバー最速タイの34.4秒で大外から追い込んで0.4秒差の6着。昨年は内枠スタートから内をロスなく回って内から抜け出して勝ったが、今年は出遅れて大外をブン回すロスがあった。トップハンデ57.5キロを背負い、大外を回って最速上がりを繰り出したように力はある。出遅れてデキの良さを生かせなかった。



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