レパードＳ
2019/8/4　新潟競馬場　ダ1800m

■ レース展望

過去１０年で１番人気は［５−１−３−１］で６連対。前走ＪＤＤ２着馬は［２−１−０−０］で堅実。２番人気は［３−１−１−５］で４連対、３番人気は［０−３−０−７］で３連対。連対馬１５頭が５番人気以内、残る５頭は６、７、１０、１１、１２番人気。最近５年の馬連は５０倍、１０倍、２倍、９５３倍、２３１倍。最近２年は１１−１２番人気、５−１０番人気で大波乱になった。

関東馬［３−１−３−５８］、関西馬［７−９−７−５５］で関西馬が活躍している。関東馬は１、２番人気［２−０−２−１］だが、３〜５番人気は［０−０−０−１１］で連対なし。３番人気以内の関西馬は［６−５−２−１０］で１１連対。人気の関西馬に注目したい。６番人気以下で連対した５頭はダートで２勝し、連対率が５０％以上だった。特に前走条件戦に出走した馬に注意。

デルマルーブルは前５走兵庫ジュニアＣ１着、全日本２歳優駿２着、ヒヤシンスＳ３着、ＵＡＥダービー４着、ＪＤＤ２着。メンバー唯一の重賞勝ち馬で実績断然。前走ＪＤＤは好位から抜け出したが、クリソベリルに差されて３馬身差の２着に入った。過去１０年でＪＤＤ２着馬は［２−１−０−１］で連対率７５％。ダ１８００ｍは中山の未勝利戦を７馬身差で圧勝している。ドバイ遠征などかなり使い込んだため状態面次第か。

ヴァイトブリックは新馬、５００万条件を連勝し、ヒヤシンスＳは３着デルマルーヴルに０．４秒先着の２着。２走前の兵庫Ｃｈｓはクリソベリルに５馬身差の２着。前走ユニコーンＳは１１着に終わったが、出遅れて位置取りが悪くなり、重馬場のダ１６００ｍで時計が速くなったことが影響したのではないか。ダ１８００ｍは２戦２勝。過去１０年のレパードＳで戸崎騎手は［２−１−０−２］、２番人気以内なら［２−０−０−０］。

ダート短距離で３連勝中のサトノギャロス、前走１勝クラスを圧勝したアヴァンセ、前走インディアＴをレコード勝ちしたブラックウォーリア、条件戦を２連勝中の牝馬アッシェンプッテル、前走ユニコーンＳ５着のエルモンストロなど。サトノギャロスは前走清里特別を直線一気で優勝。ダートは［３−１−０−０］で上がりは全て最速。１４００ｍまでしか経験がない点がどう出るか。川島騎手はダート重賞［０−１−０−１３］。

■ レース回顧

2019年 8月 4日(日) 2回新潟4日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11Ｒ  第11回レパードＳ
３歳・オープン・Ｇ３(馬齢) (国際)(指定)  ダート 1800m   15頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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１ 4  6  ハヤヤッコ         牡 3 田辺裕信  56  1.51.3 37.8 10 466 (美)国枝栄
２ 6 10  デルマルーヴル     牡 3 吉田隼人  56  1.51.3 38.3  1 490 (美)戸田博文
３ 5  9  トイガー           牡 3 宮崎北斗  56  1.51.4 38.1 11 544 (美)高市圭二
４ 2  3  ブルベアイリーデ   牡 3 丸山元気  56  1.51.5 37.7  7 486 (栗)杉山晴紀
５ 7 13  サトノギャロス     牡 3 川島信二  56  1.51.6 38.8  3 518 (栗)西園正都
６ 3  4  ヴァイトブリック   牡 3 戸崎圭太  56  1.52.2 38.9  2 494 (美)和田正一
７ 7 12  ロードリバーサル   牡 3 野中悠太  56  1.52.7 39.6 12 486 (栗)藤岡健一
８ 5  8  ハヤブサナンデクン 牡 3 大野拓弥  56  1.52.7 40.0  9 496 (栗)吉村圭司
９ 2  2 $アヴァンセ         牡 3 津村明秀  56  1.52.8 39.4 13 470 (栗)吉村圭司
10 6 11  エルモンストロ     牡 3 三浦皇成  56  1.52.9 39.6  4 476 (栗)角居勝彦
11 8 15  ビルジキール       牡 3 内田博幸  56  1.53.2 40.3  5 486 (栗)安達昭夫
12 8 14  アッシェンプッテル 牝 3 城戸義政  54  1.53.3 39.8  8 486 (栗)奥村豊
13 4  7  ブラックウォーリア 牡 3 国分恭介  56  1.53.3 40.2  6 498 (栗)西村真幸
14 3  5 $ワシントンテソーロ 牡 3 木幡巧也  56  1.54.3 40.5 14 484 (美)斎藤誠
15 1  1  メスキータ         牡 3 森裕太朗  56  1.55.2 40.2 15 516 (栗)山内研二
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LAP :12.4-10.5-11.7-12.5-13.0-12.6-13.2-12.8-12.6
通過:34.6-47.1-60.1-72.7  上り:76.7-64.2-51.2-38.6  平均:1F:12.37 / 3F:37.10
単勝   ６ \2400 
複勝   ６ \580 / 10 \160 / ９ \740 
枠連   4-6 \1070 (4) 
馬連   06-10 \5220 (20) 
ワイド 06-10 \1640 (19)/ 06-09 \7470 (71)/ 09-10 \1520 (17) 
馬単   06-10 \13530 (50) 
３連複 06-09-10 \33600 (119/455) 
３連単 06-10-09 \279040 (850/2730)

ハヤヤッコは後方を進み、直線で外からメンバー２位の３７．８秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは１分５１秒３。ハヤブサナンデクンが逃げて前半３Ｆ３４．６秒、５Ｆ６０．１秒の速い流れになり、差し追い込み馬が１〜４着を独占。ハヤヤッコは流れが速くなるとみた田辺騎手が後方に控え、外から豪快に差し切って重賞初制覇。白毛馬初のＪＲＡ重賞制覇となった。美浦の南Ｗで改修中で使用できないため、ハヤヤッコ（国枝厩舎）は新潟で調整していた。輸送での消耗がなく、白毛馬で暑さにも強いのだろう。前崩れの展開とそのあたりが上手く噛み合っての勝利。田辺騎手は今年の重賞で２６戦３着以内がなかったが、これで騎乗機会４連勝（ブレイキングドーン、アルクトス、ライオンボス、ハヤヤッコ）となった。

デルマルーヴルは中団の内から早めに押し上げて直線で先頭に立ったが、外からハヤヤッコに差されてクビ差の２着。上がりはメンバー４位の３８．３秒。前に行ったサトノギャロスを見ながら早めに動いて勝ちに行ったが、前崩れの展開になり結果的に動くのが少し早かったか。それでもこれまでの重賞実績がダテではないことを示した。ドバイ遠征後にＪＤＤで２着し、中２週で新潟への長距離輸送と厳しいローテーションだったが、馬体細化がなくパドックでは走る気がみなぎっていた。ただしこういう使われ方をした馬は急に走らなくなることが多い点を考慮しておきたい。

トイガーは後方から内を通って押し上げ、直線で最内からメンバー３位の３８．１秒で伸びて０．１秒差の３着。最内から抜け出しかけて一瞬見せ場を作ったが、最後は伸び切れなかった。前走ＪＤＤで２着デルマルーヴルに０．６秒差の６着だったが、今回は半馬身差まで詰めた。強い馬とレースをしながら力をつけている。祖母に名牝ロジータ。体型的にもっと長い距離が合うのではないか。次走は２勝クラスで賞金加算を狙うことになりそうだ。

ブルベアイリーデは後方から大外をブン回してメンバー最速の３７．７秒で追い込んで０．２秒差の４着。４コーナーから直線で大外に出したが、４コーナーで大きく外に振られるロスがあった。ラストの伸びは良かっただけにそこがスムーズなら勝ち負けに加われたのではないか。これまで短い距離を使われて速い流れを経験しているが、その割りに位置取りが後ろになったことも堪えている。体型的にベストはダ１４００〜１６００ｍだが、立ち回り次第でダ１８００ｍもこなせる。

サトノギャロスは外枠スタートから押して２番手につけ、メンバー５位の３８．８秒で上がって０．３秒差の５着。前半２Ｆ目から１０．５−１１．７秒と速くなったことで前に行った馬には厳しい展開になった。道中掛かり気味に走り、４コーナーで外に膨れるロスがあったが、前崩れの展開で前に行った馬の中では最先着。かなり強いレースをしており、もう少しまともなレースができればあっさり勝っていたのではないか。川島騎手はダート重賞［０−１−０−１４］。今年の全レースでサトノギャロスを除くと４番人気以内では［０−１−０−１１］。これはサトノギャロスが強いことを示している。

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