アイビスSD
2019/7/28 新潟競馬場 芝1000m

レース展望

過去10年で1番人気は[6−1−0−3]で7連対。現在6年連続連対中。単勝2倍台[3−1−0−0]、3倍台[3−0−0−1]、4倍以上[0−0−0−2]で信頼度は単勝オッズに比例する。2番人気は[0−2−1−7]で2連対、3番人気は[1−2−2−5]で3連対。6〜9番人気は5連対、10番人気以下は[0−0−2−67]で3着止まり。過去5年の馬連は23倍、47倍、3倍、43倍、10倍で中穴決着が多い。

牡馬は[4−6−5−77]、牝馬は[6−4−5−52]でほぼ互角。459キロ以下は[0−1−0−23]で1連対のみ。小柄な馬は人気でも危険。460〜479キロは[2−6−4−31]で2、3着が多い。480キロ以上が8勝。馬格があり、斤量が軽い馬に注目。直線1000mは外枠が有利。過去10年6〜8枠が連対しなかった年はない。過去10年で8枠は[5−3−0−16]。1枠は[0−0−−17]で連対なく不振。

ライオンボスは邁進特別を逃げてメンバー最速の32.0秒で上がって54.1秒で5馬身差で圧勝。前走韋駄天Sは逃げてメンバー4位の32.2秒で後続を完封し53.9秒で優勝。勝ちタイムは昨年のアイビスSDに0.1秒差だった。邁進特別、韋駄天Sは53キロだったが、今回は3キロ増の56キロを背負う。530キロを超える大型馬だけに斤量はそれほど関係ないか。邁進特別は3枠5番、韋駄天Sは8枠15番だったが、非社台の1番人気馬をJRAがどの枠に入れてくるか注目したい。勝てば鮫島駿騎手は重賞初制覇となる。

ダイメイプリンセスは直線1000mで3戦3勝。昨年のアイビスSDは8枠15番スタートから好位につけ、メンバー2位の31.8秒で内から捌いて抜け出し53.8秒で優勝。道中の手応えが良く、直線1000mの適性を感じさせる走りだった。今年は6、10、16、8着で不振が続いているが、得意の直線1000mでどこまで変わってくるか。昨年のアイビスSDは54キロだったが、今年は1キロ重い55キロを背負う。森田厩舎は今年もダイメイプリンセス、ラブカンプーと2頭出し。過去10年ではベルカントが連覇している。

昨年の2着馬ラブカンプー、前走韋駄天S2着のカッパツハッチ、直線1000m巧者のレッドラウダ、ミキノドラマー 前2年3、4着のレジーナフォルテ、函館スプリントS勝ち馬カイザーメランジェ、昨年の3着馬ナインテイルズなど。ラブカンプーは昨年のアイビスSDで逃げて0.2秒差の2着。その後北九州記念3着、セントウルS2着、スプリンターズS2着と好走したが、今年は18、16、18着と全く見せ場がなく不振が続いている。斤量は昨年より4キロ重い55キロ。7〜9月は[0−6−1−0]。どこまで変わってくるか。

カッパツハッチは前走韋駄天Sでライオンボスに0.1秒差の2着に入った。斤量1キロ差から2キロ差になってどこまで差を詰めてくるか。レッドラウダは直線1000m[2−3−3−8]で7〜9月は[2−1−1−3]。直線1000mが得意な藤田菜七子騎手が持ってくるか。レジーナフォルテはアイビスSDでは17年が0.2秒差の3着、昨年が0.5秒差の4着。先行してどこまで踏ん張れるか。ナインテイルズは昨年のアイビスSDで0.4秒差の3着。過去10年で8歳馬は[0−0−0−11]。昨年のアイビスSDで騎乗した戸崎騎手に乗り替わる。


レース回顧

2019年 7月28日(日) 2回新潟2日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第19回アイビスサマーダッシュ
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(特指)  芝 1000m・直線   18頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 6 11  ライオンボス       牡 4 田辺裕信  56  0.55.1 33.0  1 538 (美)和田正一
2 2  3  カッパツハッチ     牝 4 丸山元気  54  0.55.2 33.1  3 480 (美)矢野英一
3 8 16  オールポッシブル   牝 5 津村明秀  54  0.55.3 33.1  9 492 (栗)高橋亮
4 7 13  トウショウピスト   牡 7 大野拓弥  56  0.55.3 32.5 16 482 (美)土田稔
5 5 10  レジーナフォルテ   牝 5 内田博幸  54  0.55.4 33.3  4 496 (美)佐藤吉勝
6 1  2  ダイメイプリンセス 牝 6 M.デム  55  0.55.5 32.7  2 496 (栗)森田直行
7 4  7  カイザーメランジェ 牡 4 江田照男  56  0.55.5 32.6  7 474 (美)中野栄治
8 8 17  フェルトベルク     牝 5 木幡巧也  54  0.55.5 32.9 10 448 (栗)荒川義之
9 4  8  レッドラウダ       牡 6 藤田菜七  56  0.55.7 33.1 13 516 (栗)音無秀孝
10 6 12  ラインスピリット   牡 8 森一馬    57  0.55.8 33.4 11 440 (栗)松永昌博
11 8 18  アルマエルナト     セ 8 柴田大知  56  0.56.0 33.6  8 462 (美)伊藤大士
12 7 15  シベリアンスパーブ 牡10 嶋田純次  56  0.56.0 33.3 18 510 (美)堀井雅広
13 3  6  ナインテイルズ     牡 8 戸崎圭太  56  0.56.0 33.4 15 482 (栗)長谷川浩
13 5  9  ミキノドラマー     牡 6 西田雄一  56  0.56.0 33.2  5 496 (美)南田美知
15 2  4  ビップライブリー   牡 6 和田竜二  56  0.56.1 33.7  6 468 (栗)清水久詞
16 7 14  ブロワ             牝 6 杉原誠人  54  0.56.2 33.8 17 478 (美)大江原哲
17 3  5  アンフィトリテ     牝 4 木幡育也  54  0.56.6 34.0 14 482 (美)宗像義忠
18 1  1  ラブカンプー       牝 4 石橋脩    55  0.57.1 34.7 12 424 (栗)森田直行
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LAP :11.9-10.2-10.5-10.7-11.8
通過:32.6-43.3-55.1  上り:55.1-43.2-33.0  平均:1F:11.02 / 3F:33.06
単勝   11 \190 
複勝   11 \130 / 3 \240 / 16 \440 
枠連   2-6 \790 (3) 
馬連   03-11 \1070 (3) 
ワイド 03-11 \420 (1)/ 11-16 \840 (7)/ 03-16 \4050 (46) 
馬単   11-03 \1330 (2) 
3連複 03-11-16 \9320 (29/816) 
3連単 11-03-16 \27100 (68/4896) 

ライオンボスは6枠11番からスタートを決めてすぐに外ラチにつけ、メンバー5位の33.0秒で後続を引き離してレースを制した。勝ちタイムは55.1秒。前日の閃光特別(1勝クラス)の勝ちタイムは54.6秒。少し馬場が緩かったのか、勝ちタイムは平凡だった。ライオンボスは急遽乗り替わった田辺騎手がスタートを決めて外ラチにつけたことが大きかった。中盤では並走していたカッパッハッチ、レジーナフォルテより手応えが悪かったが、いい脚を長く使って力で捻じ伏せた。直線1000mは斤量の影響を受けやすいため、3キロ増の56キロにリスクがあったが、530キロを超える大型馬だけに問題なかったようだ。人気馬の中でも最も外の6枠11番に入ったこともプラスに働いている。これで直線1000mは3戦3勝。昨年のダイメイプリンセスもそうだが、同年の韋駄天Sを好タイム勝ちした馬はアイビスSDを勝つ傾向がある。次走は未定だが、サマースプリントシリーズの優勝を目指して北九州記念、セントウルSになりそうだ。

カッパツハッチは2枠3番からスタートを決めてライオンボス、レジーナフォルテと並走し、メンバー6位タイの33.1秒で上がって0.1秒差の2着。中盤ではライオンボスより手応えが良かったが、追ってから伸び切れなかった。これで直線1000mは[0−2−1−0]で3着以内を確保。前走韋駄天Sはライオンボスに0.1秒差の2着。今回は斤量1キロ差から2キロ差に広がったが、差を詰めることができなかった。ただしライオンボスは11番枠、カッパツハッチは3番枠。枠順の差もあるのだろう。

オールポッシブルは押して4番手につけ、メンバー6位タイの33.1秒で上がって0.2秒差の3着。前3走10着以下が続いていたが、初ブリンカー、初の直線1000mでレースぶりが一変した。直線1000mは外枠が有利。今年はライオンボスを除く有力馬が真ん中より内に入っていたことも大きかった。

ダイメイプリンセスは出遅れて後方からメンバー3位の32.7秒で追い込んで0.4秒差の6着。昨年は手応え良く進んで最後に切れる脚を使って抜け出したが、今年は追走に余裕がなかった。3戦3勝の得意コースだったが、休み明け、馬体10キロ減、1枠、出遅れなどが影響して力を出し切れなかった。



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