安田記念
2019/6/2 東京競馬場 芝1600m

レース展望

過去10年で1番人気は[4−1−1−4]で5連対。前走G1は[3−1−1−1]、前走G2は[0−0−0−3]。単勝1倍台は[2−1−0−0]、単勝2倍以上は[2−0−1−4]。2番人気は[1−1−0−8]、3番人気は[0−2−2−6]で各2連対。6〜9番人気は7連対、10番人気以下は2連対。過去10年で馬連万馬券が4回。最近5年の馬連は187倍、17倍、32倍、104倍、73倍で荒れている。

前走京王杯SCは[2−3−2−30]で1、2、4、7、9着馬が5、3、2、13、7番人気で連対。5頭とも追い込みだった。ダービー卿CTは[2−0−0−5]で連対馬が1、8番人気で優勝。マイラーズCは[0−1−6−35]で6番人気の1連対のみ。マイラーズC勝ち馬は[0−0−0−8]、2着馬は[0−0−0−6]で3着以内がなく不振が続いている。3着以下に負けた馬が3着に激走することが多い。

アーモンドアイは未勝利、シンザン記念、桜花賞、オークス、秋華賞、ジャパンC、ドバイターフを7連勝、G1を5連勝中。昨年は牝馬3冠を制し、ジャパンCを2分20秒6のレコードで制した。前走ドバイターフは外から差し切って快勝。2着ヴィブロス、4着ディアドラを完封した。芝1600mは3戦3勝で上がりは全てメンバー最速。東京では未勝利戦を中団から差し切って1分35秒1で圧勝している。東京芝は3戦3勝。

レーティングはジャパンCが128、ドバイターフが123。ちなみにディープインパクトの最高レーティングはラストランになった有馬記念の126。アーモンドアイは3歳の時点でレーティングはディープインパクトを超えている。このレベルの馬にドバイ遠征明け、初の56キロ、超高速馬場などは課題にもならないか。牝馬3冠、ジャパンC、ドバイターフを制した馬が、なぜ高速馬場の安田記念に出走するのだろうか。

週末は27℃の予報。8月の新潟新馬戦では出遅れて2着に負けている。先週の日本ダービーでは単勝1.6倍のサートゥルナーリアが出遅れて4着に終わり、ノーザンファーム生産馬のG1連勝がストップ。目黒記念では1番人気のブラストワンピースが8着に終わった。しがらき&天栄で仕上げた1番人気が崩れた。アーモンドアイは凱旋門賞を狙える超スーパーホース。相馬眼的にまだ本格化しておらず、これからまだ強くなる。

ダノンプレミアムは芝2000m以下[6−0−0−0]。今年は金鯱賞は内ラチ沿いの3番手からメンバー最速の34.1秒で抜け出して快勝。長期休み明けで古馬を相手にしなかった。次走は大阪杯かと思われたが、マイル路線に舵を切ってきた。前走マイラーズCはスローペースで2番手からメンバー5位の32.2秒で抜け出して1分32秒6で優勝。ラスト3F10.9−10.3−11.1秒の究極の上がり勝負を制した。

スローペースで折り合い、32.2秒で上がって切れ不足を払拭した。芝1600mは3戦3勝。東京芝1600mではサウジアラビアRCを2番手から抜け出して1分33秒0(稍重)でレコード勝ちしている。初の叩き3戦目、58キロ、超高速馬場、不振が続くマイラーズC組というのは大きな課題ではないか。川田騎手は先週のダービーで弱気な騎乗で3着。同じ中内田厩舎の管理馬で今度は強気な騎乗ができるのだろうか。

昨年の安田記念2着馬アエロリット、昨年のマイルCS勝ち馬ステルヴィオ、東京新聞杯勝ち馬インディチャンプ、昨年の天皇賞(秋)2着馬サングレーザー、昨年のマイルCS2着馬ペルシアンナイト、昨年の安田記念勝ち馬モズアスコット、昨年の富士S勝ち馬ロジクライ、ダービー卿CT勝ち馬フィアーノロマーノ、阪急杯勝ち馬スマートオーディンなど。今年は速い持ちタイムを持った馬が多く、勝ってもおかしくない馬が多い。

アエロリットは東京芝1600m[1−2−0−2]でNHKマイルCを1分32秒3で優勝。昨年はヴィクトリアマイルが1分32秒4(稍重)で4着、安田記念が1分31秒3で2着。前走ヴィクトリアマイルは前半3F33.7秒、5F56.1秒で飛ばして1分30秒9で4着。昨年は休み明けのヴィクトリアマイルを使って安田記念でパフォーマンスを引き上げた。戸崎騎手はダービーで2年連続2着。勝ちに拘った乗り方か。

ステルヴィオは昨年のマイルCSを1枠1番から内ラチ沿いの好位につけ、メンバー8位タイの34.1秒で抜け出して1分33秒3で優勝。東京芝1800m以下は[1−2−0−0]でサウジアラビアRCと毎日王冠で2着がある。前走大阪杯は惨敗したが、得意のマイル、レーン騎手でどこまで変わるか。インディチャンプは東京新聞杯を1分31秒9で優勝。2キロ重い58キロを背負ってパフォーマンスアップできれば。

今年はアエロリットが作る流れとアーモンドアイ、ダノンプレミアムの位置取り&仕掛けがポイント。先週の日本ダービーではサートゥルナーリアが出遅れ、2番手から早めに先頭に立ったロジャーバローズが優勝。高速馬場で前が止まりにくいだけに有力馬は強気に早めに動くレースをするのだろうか。今年の東京芝G1は全て10番人気以下が激走している。相馬眼的にカレンブーケドールを超える穴馬が潜んでいる可能性がある。


レース回顧

2019年 6月 2日(日) 3回東京2日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第69回安田記念
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定)  芝 1600m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 3  5  インディチャンプ   牡 4 福永祐一  58  1.30.9 32.9  4 470 (栗)音無秀孝
2 1  2  アエロリット       牝 5 戸崎圭太  56  1.30.9 33.9  3 516 (美)菊沢隆徳
3 7 14  アーモンドアイ     牝 4 ルメール  56  1.30.9 32.4  1 484 (美)国枝栄
4 3  6  グァンチャーレ     牡 7 松岡正海  58  1.31.1 33.9 13 472 (栗)北出成人
5 2  4  サングレーザー     牡 5 岩田康誠  58  1.31.1 32.9  6 486 (栗)浅見秀一
6 4  7 $モズアスコット     牡 5 坂井瑠星  58  1.31.2 33.1  7 488 (栗)矢作芳人
7 1  1  ケイアイノーテック 牡 4 幸英明    58  1.31.3 32.7 10 466 (栗)平田修
8 4  8  ステルヴィオ       牡 4 レーン    58  1.31.3 32.6  5 486 (美)木村哲也
9 8 16  ロジクライ         牡 6 武豊      58  1.31.4 33.8 11 512 (栗)須貝尚介
10 7 13  ペルシアンナイト   牡 5 M.デム  58  1.31.8 32.7  8 494 (栗)池江泰寿
11 2  3  サクラアンプルール 牡 8 横山典弘  58  1.31.9 33.3 15 486 (美)金成貴史
12 6 12  ロードクエスト     牡 6 石川裕紀  58  1.31.9 34.1 16 464 (美)小島茂之
13 5  9  スマートオーディン 牡 6 池添謙一  58  1.32.0 33.4 12 500 (栗)池江泰寿
14 5 10 $フィアーノロマーノ 牡 5 北村友一  58  1.32.1 33.7  9 544 (栗)高野友和
15 6 11  エントシャイデン   牡 4 田辺裕信  58  1.32.2 34.0 14 474 (栗)矢作芳人
16 8 15  ダノンプレミアム   牡 4 川田将雅  58  1.32.9 34.5  2 504 (栗)中内田充
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LAP :12.2-10.9-11.4-11.3-11.2-11.1-11.2-11.6
通過:34.5-45.8-57.0-68.1  上り:67.8-56.4-45.1-33.9  平均:1F:11.36 / 3F:34.09
単勝   5 \1920 
複勝   5 \290 / 2 \240 / 14 \110 
枠連   1-3 \4010 (14) 
馬連   02-05 \5670 (16) 
ワイド 02-05 \1460 (15)/ 05-14 \600 (4)/ 02-14 \470 (2) 
馬単   05-02 \13660 (35) 
3連複 02-05-14 \3690 (8/560) 
3連単 05-02-14 \43720 (118/3360) 

インディチャンプは3枠5番からスタートを決めて内ラチ沿いの4番手につけ、直線で外に持ち出してメンバー5位タイの32.9秒で差し切りレースを制した。勝ちタイム1分30秒9はレースレコード。アエロリットが逃げて前半3F34.5秒、5F57.0秒、レースの上がりは33.9秒、ラップは11.1−11.2−11.6秒。内枠から内を通った馬が有利な馬場になり、8R、9R、11Rとも内枠の馬しか連対できなかった。インディチャンプは内ラチ沿いをロスなく回って脚をタメ、直線で外に持ち出して福永騎手が冷静に捌いてきた。東京新聞杯のように早めに抜け出すと馬が遊ぶため、そこも考慮して追い出しを我慢したぶん最後に切れる脚を使えたのだろう。内枠から内を通った馬が有利な馬場、展開を味方につけたが、好位から32.9秒で上がったようにかなり力をつけている。前走マイラーズCは0.2秒差の4着に負けたが、休み明けで馬体が10キロ増えて緩い仕上げだった。今回は増減なしでも前走とは馬体の造りが違い、本番の仕上げを施していた。最初から安田記念を狙っていた馬。海外遠征したアエロリット、アーモンドアイとはその点で差があったのではないか。相馬眼的にG1を狙えるとみていた馬がG1初挑戦で制した。4歳馬で馬体はまだ本格化しておらず、これからさらに力をつけてくる。秋はマイルCSはもちろん、BCマイル、香港マイルなどが視野に入る。

アエロリットは前半3F34.5秒、5F57.0秒で逃げ、メンバー12位タイの33.9秒で上がってクビ差の2着。海外遠征明けの前走ヴィクトリアマイルは前半3F33.7秒、5F56.1秒のハイペースで飛ばして5着に終わったが、今回は内が有利な馬場でマイーペースで逃げ、前走と同タイムの1分30秒9で走って2着に粘った。1枠2番から楽にハナを切れたこと、ダノンプレミアムがスタート直後に不利を受けて先行できなかったことでプレッシャーをかける馬がグァンチャーレしかいなかったことが有利に働いている。予想コメントにダノンプレミアムが何らかの理由で早めに上がって来なければしぶとさを発揮すると書いたが、その通りになった。安田記念ではリピーターが活躍する傾向があるが、前年の2着馬が再度2着に粘り込んだ。これで東京では[3−3−0−2]で牡馬混合G2以上では[2−2−0−0]。関西圏では[0−0−0−3]。秋は毎日王冠から天皇賞(秋)を目指すことになりそうだ。

アーモンドアイはスタート後に外からロジクライに寄られて後方からのレースになり、直線で前が壁になって捌くのに手間取り、メンバー最速の32.4秒で上がってクビ+ハナ差(タイム差なし)の3着。道中ダノンプレミアムに外からマークされて外に出せなかったことも堪えた。内を通った馬が有利な馬場、逃げた馬が33.9秒で上がって2着に粘るレースでこれだけ大きなロスがあってはさすがに厳しかった。ルメール騎手はスタート後の不利で5馬身くらいロスがあったとコメント。スタート後に不利があり、道中外を回り、直線で追い出しが遅れたが、それでも勝ったインディチャンプの上がりを0.5秒上回っている。まともならあっさり勝っていたかもしれないが、好位の内につけて32.9秒で上がったインディチャンプ、逃げて自分でレースを造って2着に粘ったアエロリットも強いレースをしている。アーモンドアイは体温が上がりやすい体質のため、先週のように気温が30℃を超えるとリスクが大きくなったが、日曜は曇りでそこまで気温は上がらなかった。今後は休養して秋は天皇賞(秋)からジャパンC連覇を目指すことになりそうだ。

ダノンプレミアムはスタート後に外からロジクライに寄られて後方からのレースになり、直線では全く伸びずに最下位の16着。ゴールした後に川田騎手が下馬したが、検査の結果は異常なし。先行タイプだけにスタート後の不利は致命的だった。かなり躓いたため、馬は脚に違和感を感じたのではないか。ロジクライのスタートが良く、ダノンプレミアムは少し出遅れ気味のスタート。それによってロジクライが前に出て内に寄れたようにも映る。いつも少しテンションが高めだが、今回はいつも以上にテンションが高くチャカチャカしていた。いつもはスタートが速いだけにそのあたりの影響があったのではないか。休み明けで強いメンバーを相手に金鯱賞を勝ち、前走マイラーズも勝ったが、前走がピークだった可能性がある。過去10年でマイラーズC勝ち馬は[0−0−0−8]、2着馬は[0−0−0−6]。今年もこのデータ通りの結果になった。今後は休養して秋のG1を目指すことになりそうだ。敢えて相馬眼的な適性は書かない。陣営は適性がどこにあるのか、再考する必要がある。中内田厩舎は2歳G1[2−0−0−2]だが、3歳&3歳以上のG1では[0−3−1−13]で勝ったことがない。



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