目黒記念
2019/5/26 東京競馬場 芝2500m

レース展望

過去10年で1番人気は[1−4−2−3]で5連対。単勝2倍台[0−2−0−1]、3倍台[0−2−1−1]、4倍以上[1−0−1−1]で単勝2、3倍台は未勝利。2番人気は[0−1−0−9]、3番人気は[1−0−1−8]で各1連対。6〜9番人気が7連対、10番人気以下が3連対。最近5年の馬連は213倍、144倍、12倍、34倍、192倍で万馬券が3回。ハンデ戦でかなり波乱傾向が強い。

過去10年でトップハンデは[1−0−1−11]で1連対のみ。16年まで連対がなかったが、17年に東京の長距離重賞3勝の実力馬で8番人気のフェイムゲームが制した。4番人気以内は[0−0−0−4]、5、6歳馬は[0−0−0−4]で不振が続いている。今年のトップハンデは59キロのブラストワンピース。過去10年1、2番人気の決着はない。ハンデ戦で人気馬はアテにならない。必ず人気薄を絡めたい。

ブラストワンピースは[5−0−0−3]で毎日杯、新潟記念、有馬記念を優勝。有馬記念は6番手からメンバー5位の35.7秒で差し切って2分32秒2(稍重)で優勝。古馬より2キロ軽い55キロだった。前走大阪杯は後方から外を回って上がってメンバー6位の35.3秒で上がって0.3秒差の6着。内が有利な馬場で外を回ったことも影響したか。これまで57キロでは[0−0−0−3]でダービー5着、菊花賞4着、大阪杯6着。わざわざ59キロを背負うハンデG2に使うのは、社台の使い分け、ルメールファーストの影響か。ルメール騎手が騎乗停止のため、引き続き池添騎手が騎乗する。能力の絶対値がそれほど高くない可能性?

日経新春杯2着馬ルックトゥワイス、17年の菊花賞3着馬ポポカテベトル、昨年のAR共和国杯2着馬 ムイトオブリガード 、昨年の青葉賞馬ゴーフォザサミット、2連勝でOP入りしたアイスバブル、パリンジェネシス、昨年の日経賞2着馬チェスナットコート、昨年の目黒記念勝ち馬ウインテンダネス、前走阪神大賞典4着のソールインパクトなど。週末は土日とも晴れで土曜は30℃、日曜は31℃の予報が出ている。気温が上がることで夏に強いタイプに注意したい。日差しが強いと芦毛の馬が激走するかもしれない。

ルックトゥワイスは芝2400〜2500m[2−3−0−2]で日経新春杯(55キロ)で2着がある。昨年のAR共和国杯(54キロ)は8着に終わったが、スローペースで究極の上がり勝負だった。重賞未勝利のため、55キロで出走できる。テン乗りのレーン騎手が騎乗する。ポポカテベトル(芦毛)は昨年の目黒記念で0.2秒差の4着があるが、今年も同じ55キロで出走できる。昨年8月以来の出走になるが、陣営はMデムーロ騎手を確保している。4月から乗り込んでいるため、それなりに仕上がってくるか。

ムイトオブリガードは昨年条件戦を3連勝の後、AR共和国杯で2着に入ったが、その後は日経新春杯6着、金鯱賞7着、大阪杯8着と急に走らなくなった。得意の東京コースでどこまで巻き返せるか。過去10年の目黒記念で武豊騎手は[0−0−0−7]で4着が最高。ゴーフォザサミットは青葉賞を勝った後、7、7、8、5着と伸びあぐねている。ハーツクライ産駒でショウナンマイティの半弟。叩き2戦目でどこまで変わるか。パリンジェネシスは芝2400〜2500m[3−0−0−0]。川田騎手とは[5−1−1−1]で好相性。


レース回顧

2019年 5月26日(日) 2回東京12日  天候: 晴   馬場状態: 良 
12R  第133回目黒記念
4歳以上・オープン・G2(ハンデ) (国際)[指定]  芝 2500m   13頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 7 10  ルックトゥワイス   牡 6 レーン    55  2.28.2 34.3  3 444 (栗)藤原英昭
2 4  5  アイスバブル       牡 4 アヴドゥ  54  2.28.4 34.7  5 456 (栗)池江泰寿
3 3  3  ソールインパクト   牡 7 福永祐一  54  2.28.6 35.3  9 498 (美)戸田博文
4 5  7  ゴーフォザサミット 牡 4 石橋脩    57  2.28.7 35.6  6 500 (美)藤沢和雄
5 4  4  ムイトオブリガード 牡 5 武豊      56  2.28.8 35.0  2 490 (栗)角田晃一
6 1  1  ウインテンダネス   牡 6 内田博幸  56  2.28.9 35.4  8 506 (栗)杉山晴紀
7 6  8  チェスナットコート 牡 5 坂井瑠星  56  2.28.9 35.4 10 470 (栗)矢作芳人
8 5  6  ブラストワンピース 牡 4 池添謙一  59  2.29.1 35.8  1 538 (美)大竹正博
9 2  2  アクションスター   牡 9 藤田菜七  50  2.29.5 35.2 12 474 (美)和田勇介
10 8 12  パリンジェネシス   牡 5 川田将雅  54  2.29.6 36.7  4 520 (栗)清水久詞
11 8 13  ケイティクレバー   牡 4 鮫島克駿  54  2.30.6 38.2 13 452 (栗)杉山晴紀
12 7 11  ポポカテペトル     牡 5 M.デム  55  2.33.4 40.3  7 492 (栗)友道康夫
止 6  9  アドマイヤエイカン 牡 6 岩田康誠  55  ------ ---- 11 504 (栗)須貝尚介
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LAP : 7.4-11.0-11.0-12.2-12.0-11.7-11.8-12.0-11.6-11.7-12.0-12.0-11.8
通過:29.4-41.6-53.6-65.3  上り:71.1-59.1-47.5-35.8  平均:1F:11.86 / 3F:35.57
単勝   10 \730 
複勝   10 \240 / 5 \380 / 3 \450 
枠連   4-7 \690 (3) 
馬連   05-10 \4490 (15) 
ワイド 05-10 \1350 (17)/ 03-10 \1750 (23)/ 03-05 \2310 (29) 
馬単   10-05 \7500 (27) 
3連複 03-05-10 \18420 (67/286) 
3連単 10-05-03 \90500 (311/1716) 

ルックトゥワイスはスタートで挟まれて後方を進み、大外からメンバー最速の34.3秒で差し切ってレースを制した。ケイティクレバーが逃げて前半5F59.4秒。道中緩急のあるラップでタフなレースになり、差し追い込み馬が上位を独占した。ルックトゥワイスは青嵐賞が2分23秒8で走って圧勝、緑風Sが2分23秒2で走って2着があるように高速決着になるこの時期の東京が合うタイプ。勝負どころでズブいため、上がり勝負になると危ないが、緩急のある流れでタフなレースになったことがプラスに働いている。レーン騎手はダービーでサートゥルナーリアで出遅れて4着に終わり、ルックトゥワイスではスタート直後に挟まれて後方からのレースになったが、折り合いをつけてきっちり差し切り結果を出した。日経新春杯で2着に入ったが、勝ったグローリーヴェイズは天皇賞(春)で2着に入った。ルックトゥワイスもG1で通用するのではないか。秋はジャパンCが目標になる。

アイスバブルは中団の後ろからメンバー2位の34.7秒で伸びて0.2秒差の2着。1000万、1600万条件を勝った上がり馬が重賞初挑戦で54キロの軽ハンデを味方に5番人気で激走した。パドックでは馬体、気配が地味に映ったが、いきなりG2で通用したように絶対能力が高いのだろう。距離を延ばしながら一戦ごとに着実にパフォーマンスを引き上げている。

ソールインパクトは6番手を進み、メンバー5位の35.3秒でしぶとく伸びて0.4秒差の3着。これで東京芝2400〜2500mは[1−1−4−1]。昨年の目黒記念は上がり勝負で切れ負けした5着に終わったが、今回は緩急のあるラップでタフなレースになり、持ち味のバテない強みを生かし切れた。[2−3−5−8]の福永騎手も合っている。

ムイトオブリガードは後方から内を突いてメンバー3位の35.0秒で伸びて0.6秒差の5着。直線で内から捌いてきたが、最後に伸び切れなかった。タフな流れの地力勝負よりもスローの上がり勝負に強いタイプ。武豊騎手が位置取りで調整したが、直線では馬が嫌々走っていた模様。少しロスがあっても外を回した方がいいタイプか。デキは戻っている。

ブラストワンピースは中団につけたが、直線で伸び切れず0.9秒差の8着。上がりはメンバー9位の35.8秒。昨年の有馬記念を勝った馬とは思えない失速ぶりだった。ルメール騎手が騎乗できないことで緩い仕上げだったが、G1馬は59キロを背負ってもこんな負け方はしない。能力の絶対値が高くないのではないか。大竹厩舎は馬体の造りがG1級だったジェベルムーサも急に走らなくなっている。



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