ヴィクトリアマイル
2019/5/12 東京競馬場 芝1600m

レース展望

過去10年で1番人気は[3−3−0−4]で6連対。単勝1倍台は[2−1−0−1]で堅実。過去5年は8、6、2、7、2着で2連対のみ。2番人気は[1−0−1−8]、3番人気は[0−1−2−7]で各1連対のみ。6〜9番人気と10番人気以下が各5連対。最近7年は必ず6番人気以下が連対している。最近5年の馬連は84倍、368倍、35倍、427倍、40倍。人気薄を絡めて中穴以上を狙うのが妙味。

前走芝重賞勝ち馬は[0−2−2−22]、5番人気以内は[0−0−1−10]で連対なく不振。前走6〜9着と前走10着以下が各5連対。前走重賞なら着順は問われない。前走重賞で惨敗したG1実績馬の巻き返しに注意。16年に阪神牝馬Sが芝1600mに変更されて以降、連対馬6頭のうち5頭が阪神牝馬S組だった。連対した5頭は1、1、6、7、8番人気。穴で阪神牝馬Sで善戦した7番人気前後に注意。

ラッキーライラックは昨年牝馬3冠で桜花賞2着、オークス3着、秋華賞9着。G1馬が揃った復帰戦の中山記念は2番手からメンバー8位の34.9秒で上がってクビ差の2着に粘った。前走阪神牝馬Sは3コーナー手前が挟まれて後退し、メンバー4位タイの33.2秒で伸びて0.2秒差の8着。スローの上がり勝負で道中の不利は致命的だった。芝1600mは[4−1−0−1]で東京ではアルテミスSを勝っている。G1で少し詰めが甘いレースが続いている点を石橋脩騎手がどうカバーするかがカギ。

アエロリットは東京芝1600m[1−2−0−1]でクイーンC2着、NHKマイルC1着、ヴィクトリアマイル4着(稍重)、安田記念2着がある。昨年のヴィクトリアマイルは稍重で上がり勝負になり切れ負けして4着。安田記念は前半5F56.8秒のハイペースで2番手から1分31秒3で走りクビ差の2着。スピードの持続力が優れた馬で速い流れで飛ばしてもバテないタイプ。米国遠征明けでどこまで仕上がってくるか。牝馬限定G1は[0−0−0−3]。強いメンバーの方が力を発揮できるタイプ。

阪神牝馬S勝ち馬ミッキーチャーム、東京新聞杯2着馬レッドオルガ、昨年のローズS勝ち馬カンタービレ、ダービー卿CT2着馬プリモシーン、17年のオークス馬ソウルスターリング、中山牝馬S勝ち馬フロンティアクイーン、福島牝馬S勝ち馬デンコウアンジュ、昨年の紫苑S勝ち馬ノームコアなど。今年は混戦で勝ってもおかしくない馬が多い。今週からA→Bコースに変更される。良馬場で高速決着になりそうだ。先週のNHKマイルCは14番人気のケイデンスコールが2着。今週も人気薄の激走がありそうだ。

ミッキーチャームは昨年の秋華賞2着馬。中山牝馬Sは長距離輸送でイレ込んで14着に終わったが、前走阪神牝馬Sを1分33秒6で勝ち、マイルに対応できることを示した。まだ速い流れを経験していない点と長距離輸送がカギ。レッドオルガは左回り[5−1−2−1]のサウスポー。2走前の東京新聞杯は6番手からメンバー5位の33.6秒で伸びて1分32秒0で走り、インディチャンプに半馬身差の2着。昨年の3着馬レッドアヴァンセの全妹。鞍上は今年のG1で[1−0−2−2]の北村友騎手。

カンタービレは芝1800m[3−0−0−0]でフラワーCとローズSを優勝。芝1600mは[0−2−0−1]で前走阪神牝馬Sは5、6番手からメンバー4位タイの33.2秒で上がって0.1秒差の6着。直線で前が詰まって脚を余した。マイルの高速決着に対応できるかがカギ。鞍上はMデムーロ騎手。プリモシーンは戸崎騎手から解放された関屋記念を1分31秒6で優勝。前走ダービー卿CTは中団から伸びてフィアーノロマーノにクビ差の2着。過去10年のヴィクトリアマイルで福永騎手は[0−0−1−8]。


レース回顧

2019年 5月12日(日) 2回東京8日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第14回ヴィクトリアマイル
4歳以上・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定)  芝 1600m   18頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 2  4  ノームコア         牝 4 レーン    55  1.30.5 33.2  5 470 (美)萩原清
2 5  9  プリモシーン       牝 4 福永祐一  55  1.30.5 33.0  4 498 (美)木村哲也
3 2  3  クロコスミア       牝 6 戸崎圭太  55  1.30.6 33.5 11 440 (栗)西浦勝一
4 3  6  ラッキーライラック 牝 4 石橋脩    55  1.30.6 33.5  1 506 (栗)松永幹夫
5 6 11  アエロリット       牝 5 横山典弘  55  1.30.9 34.8  2 512 (美)菊沢隆徳
6 5 10  ミエノサクシード   牝 6 川島信二  55  1.31.1 33.1 17 466 (栗)高橋亮
7 8 17  サウンドキアラ     牝 4 田辺裕信  55  1.31.2 33.5 15 448 (栗)安達昭夫
8 4  7  ミッキーチャーム   牝 4 川田将雅  55  1.31.2 34.7  6 446 (栗)中内田充
9 8 16 *ソウルスターリング 牝 5 武豊      55  1.31.2 34.3  8 494 (美)藤沢和雄
10 7 14  レッツゴードンキ   牝 7 岩田康誠  55  1.31.2 33.2 13 502 (栗)梅田智之
11 1  2  レッドオルガ       牝 5 北村友一  55  1.31.4 34.1  3 450 (栗)藤原英昭
12 4  8  デンコウアンジュ   牝 6 柴田善臣  55  1.31.4 33.6 10 454 (栗)荒川義之
13 7 13  サトノワルキューレ 牝 4 内田博幸  55  1.31.7 33.7 14 454 (栗)角居勝彦
14 1  1  アマルフィコースト 牝 4 坂井瑠星  55  1.32.0 35.4 12 456 (栗)牧田和弥
15 8 18  フロンテアクイーン 牝 6 三浦皇成  55  1.32.2 34.7  9 480 (美)国枝栄
16 6 12  ワントゥワン       牝 6 中谷雄太  55  1.32.2 33.8 16 454 (栗)藤岡健一
17 3  5  メイショウオワラ   牝 5 秋山真一  55  1.32.4 34.6 18 458 (栗)岡田稲男
18 7 15  カンタービレ       牝 4 M.デム  55  1.32.5 35.2  7 434 (栗)角居勝彦
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LAP :12.3-10.6-10.8-11.1-11.3-11.2-11.5-11.7
通過:33.7-44.8-56.1-67.3  上り:67.6-56.8-45.7-34.4  平均:1F:11.31 / 3F:33.94
単勝   4 \940 
複勝   4 \350 / 9 \250 / 3 \670 
枠連   2-5 \2900 (22) 
馬連   04-09 \3700 (14) 
ワイド 04-09 \1410 (13)/ 03-04 \4040 (47)/ 03-09 \3150 (39) 
馬単   04-09 \7670 (30) 
3連複 03-04-09 \35490 (115/816) 
3連単 04-09-03 \175040 (561/4896) 

ノームコアはスタートは遅かったが内から押し上げて7番手につけ、直線で外に出してメンバー3位タイの33.2秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイム1分30秒5はこれまでを0.8秒更新する驚異的なレコードタイム。アエロリットが逃げて前半3F33.7秒(12.3−10.6−10.8秒)、5F56.1秒のハイペース。レースの上がりは34.4秒、ラップは11.2−11.5−11.7秒。アエロリットがハイペースで飛ばしたことでタイムトライアルになり、外を回った馬は厳しくなった。これだけ速い流れでも7番手から抜け出したノームコアの上がりは33.2秒。前日の京王杯SCもレコード決着になったが、速い流れでも上がりが速いため、ある程度前につけないと届かない。レーン騎手は京王杯SC、ヴィクトリアマイルとも勝てる位置につけている。ノームコアは直線で前が詰まった後にレーン騎手が落ち着いて外に出して抜け出してきた。マイルで1戦して1分35秒1の持ちタイムしかいない馬が1分30秒5のレコードで走ったのだから大したものだが、超高速馬場で実質はプラス2秒くらいか。超高速馬場では持ちタイムはあまり関係なく、地力が問われている印象がある。ノームコアは昨年紫苑Sを圧勝した後に秋華賞を使わず、前走中山牝馬Sで戸崎騎手が騎乗してまともに走らなかったことで消耗せずに済んだことが結果的にプラスに働いたのではないか。レース後数日して左第1指骨剥離骨折が判明(全治は未定)。超高速馬場で脚への負担が大きかったのだろう。

プリモシーンは10番手を進み、直線で外に出してメンバー最速の33.0秒で伸びてクビ差の2着。ノームコアの上がりを0.2秒上回っており、流れからも差し切ってもおかしくなかったが、結果的に超高速馬場で位置取りの差が出たのようだ。戸崎騎手の駄乗で桜花賞10着、NHKマイルC5着に終わった馬が、1分30秒5のレコードと同タイムで走って能力を示した。以前、東京マイルならアーモンドアイと遜色ないと書いたが、少し証明されたのではないか。レーン騎手は直線の長い東京で徐々に馬を加速させる追い方ができるが、福永騎手はまだそのレベルに達していない。相馬眼的に馬の能力が劣っているとは思わない。騎手の差が出たのではないか。今後はひと息入れて秋はマイルCS、香港マイルが目標になりそうだ。馬体がパンして本格化すれば、まだ強くなることを付け加えておく。

クロコスミアは5番手からメンバー5位タイの33.5秒で伸びて0.1秒差の3着。直線でラッキーライラックに前に出られたが、最後に差し返した。エリザベス女王杯2着2回、府中牝馬S勝ち馬が高速決着に対応して11番人気で激走した。これまで芝1600mでは[1−0−2−5]で持ちタイムはチューリップ賞7着の1分33秒2。超高速馬場では持ちタイムはあまり関係なく、地力が問われているのではないか。G1で勝ち負けできる馬が1〜5着に来ている。今後はひと息入れて宝塚記念に向かう予定。

ラッキーライラックは5番手から直線で早めに抜け出してメンバー5位タイの33.5秒で上がり0.1秒差の4着。この上がりなら勝ってもおかしくないが、それでも差されるのが今の超高速馬場なのだろう。最後にクロコスミアに差し返されたように少し詰めが甘い。前走阪神牝馬Sで不利を受けて惨敗したため、石橋脩騎手が不利を受けないように積極的な騎乗をしたことも堪えている。石橋脩騎手は追い出してゴールまで目一杯に追うタイプ。馬を加速させるレーン騎手が騎乗すれば、勝っていたかもしれない。

アエロリットは前半3F33.7秒、5F56.1秒のハイペースで飛ばし、メンバー16位の34.8秒で上がって0.4秒差の5着。1分30秒9で走って自分の力は出したが、これだけ上がりが速いと厳しかった。海外遠征明けで状態面もひと息だったのだろう。横山典騎手が飛ばしたのは、安田記念に向けてエンジンを回しておいた方がいいと判断したのか。これでスイッチが入れば、安田記念はさらに粘れるのではないか。アーモンドアイ、ダノンプレミアムを相手に真っ向勝負を挑んできそうだ。



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