マイラーズC
2019/4/21 京都競馬場 芝1600m

レース展望

過去10年で1番人気は[1−2−3−4]で3連対。単勝2倍台は[1−1−2−2]、3倍台は[0−1−0−0]、4倍以上は[0−0−1−2]。過去9年勝った馬はいない。2番人気は[1−1−1−7]で2連対、3番人気は[4−1−1−4]で5連対。6〜9番人気が5連対、10番人気以下が1連対。最近5年の馬連は8倍、153倍、66倍、5倍、12倍で堅いか波乱両極端。穴で7番人気前後に注意。

連対馬20頭のうち9頭が前走連対。前走4〜7着が6連対。穴で前走OP以上で4〜7着に負けた馬に注意。前走10着以下は[2−1−2−37]で連対した3頭にはG1連対があった。G1実績馬なら巻き返し可能。6番人気以下で連対した6頭は前走OP以上に出走し、5頭が6着以内に入っていた。6頭のうち5頭が4、5歳馬。前走OP以上で6着以内に入った4、5歳馬が6〜9番人気で穴をあけるのがパターン。

ダノンプレミアムは[5−0−0−1]でダービー6着を除き勝っている。前走金鯱賞は1枠1番から内ラチ沿いの3番手につけ、メンバー最速の34.1秒で抜け出して2分00秒1(稍重)で優勝。長期休み明け、初の古馬相手をあっさりクリアした。次走は大阪杯かと思われたが、マイル路線に舵を切ってきた。芝1600mはサウジアラビアRC、朝日杯FSを勝っているが、2着ステルヴィオはマイルCSを勝っている。他馬より重い57キロを背負うが、簡単には負けそうにない。今年のマイル重賞で川田騎手は[4−0−0−2]。

インディチャンプは[5−1−1−1]で8戦のうち5戦が上がり最速。芝1600mは[4−1−0−1]で現在有松特別、元町S、東京新聞杯を3連勝中。前走東京新聞杯は出遅れた後に7番手に押し上げ、メンバー4位の33.5秒で内からスパッと抜け出して1分31秒9で優勝。高速決着に対応し重賞初制覇。昨年の毎日杯でブラストワンピース、ギベオンの3着に入ったのはダテではないことを示した。今後のG1で通用するのか試金石の一戦。今年のマイル重賞で福永騎手は[1−2−2−4]、3番人気以内なら[1−2−0−0]。

昨年の安田記念勝ち馬モズアスコット、京都金杯勝ち馬パスクアメリカーナ、昨年のNHKマイルC勝ち馬ケイアイノーテック、前走洛陽Sを勝ったグァンチャーレなど。モズアスコットは安田記念を1分31秒3で勝ったが、マイルCS13着、香港マイル7着に終わった。昨年は2番手から1分31秒5で走って2着。ルメール騎手では[3−3−0−2]。パスクアメリカーナは芝1600m[4−1−1−2]で京都では[3−0−1−0]。ホエールキャプチャの全弟。デビューから全て騎乗した川田騎手から藤岡佑騎手に乗り替わる。


レース回顧

2019年 4月21日(日) 3回京都2日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第50回読売マイラーズカップ
4歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定)  芝 1600m・外   10頭立
------------------------------------------------------------------------------
着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
------------------------------------------------------------------------------
1 6  6  ダノンプレミアム   牡 4 川田将雅  57  1.32.6 32.2  1 500 (栗)中内田充
2 7  8  グァンチャーレ     牡 7 池添謙一  56  1.32.8 32.5  5 472 (栗)北出成人
3 2  2  パクスアメリカーナ 牡 4 藤岡佑介  56  1.32.8 32.1  4 462 (栗)中内田充
4 3  3  インディチャンプ   牡 4 福永祐一  56  1.32.8 32.1  2 470 (栗)音無秀孝
5 1  1  ストーミーシー     牡 6 北村友一  56  1.33.0 32.0  8 528 (美)斎藤誠
6 8  9  ケイアイノーテック 牡 4 シュタル  58  1.33.2 32.1  6 470 (栗)平田修
7 4  4 $モズアスコット     牡 5 ルメール  58  1.33.6 32.8  3 496 (栗)矢作芳人
8 8 10  メイショウオワラ   牝 5 武豊      54  1.34.1 33.5  7 458 (栗)岡田稲男
9 5  5  コウエイタケル     牡 8 小牧太    56  1.34.2 33.0  9 502 (栗)山内研二
10 7  7  トーアライジン     牡 6 松山弘平  56  1.34.8 33.5 10 510 (栗)村山明
------------------------------------------------------------------------------
LAP :12.6-11.4-12.0-12.5-11.8-10.9-10.3-11.1
通過:36.0-48.5-60.3-71.2  上り:68.6-56.6-44.1-32.3  平均:1F:11.57 / 3F:34.72
単勝   6 \130 
複勝   6 \110 / 8 \230 / 2 \190 
枠連   6-7 \1070 (4) 
馬連   06-08 \1090 (4) 
ワイド 06-08 \360 (4)/ 02-06 \250 (2)/ 02-08 \830 (10) 
馬単   06-08 \1200 (5) 
3連複 02-06-08 \1800 (7/120) 
3連単 06-08-02 \4680 (16/720) 

ダノンプレミアムは2番手を進み、メンバー5位の32.2秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分32秒6。グアンチャーレが逃げて前半3F36.0秒、5F60.3秒のスローペース。上がりは32.3秒でラップは10.9−10.3−11.1秒。究極の上がり勝負になった。ダノンプレミアムは2番手から抜け出す正攻法のレースで快勝。これまで33秒台で上がったのは朝日杯FSの33.6秒(1位)しかなかったが、32.2秒で上がって切れ不足を払拭。パドックではテンションが高かったが、レースではスローペースで折り合って全く問題なかった。これで芝2000m以下では[6−0−0−0]。次走は安田記念。まだマイルのハイペースを経験していない点にリスクがあるが、能力と体力で乗り越える可能性がある。アーモンドアイ、ビューティージェネレーションとの対決が楽しみだ。

グァンチャーレはハナを切ってマイペースで進め、メンバー6位の32.5秒でまとめて0.2秒差の2着。ラスト3Fを10.9−10.3−11.4秒でまとめており、普通のレースならあっさり押し切っているが、勝ったダノンプレミアムが強過ぎた。これで京都芝1600mは[3−3−0−2]。15年のシンザン記念を勝った馬が7歳になって本格化してきた。北海道サマーセールで210万円で取り引きされた馬が本賞金2億5717万円。馬主孝行の馬。次走は安田記念に向かう予定。先行策であっと言わせるか。

パクスアメリカーナは内ラチ沿いの3番手につけ、メンバー2位タイの32.1秒で伸びて0.2秒差の3着。2着とは頭差。勝負どころで反応が悪く前に離されたが、最後にしぶとく伸びて3着まで追い上げた。少し時計の掛かる馬場が合うタイプで33秒台で上がったのは超スローペースの新馬戦しかなかったが、上がり勝負に対応して地力を示した。全姉ホエールキャプチャはスローの上がり勝負になった府中牝馬Sを勝っている。次走は安田記念に向かう予定だったが、左第3中手骨の骨折が判明し休養することになった。

インディチャンプは3、4番手の外からメンバー2位タイの32.1秒で伸びて0.2秒差の4着。3着とはクビ差。究極の上がり勝負で持ち味を生かせなかった。スローペースで頭を上げて掛かっていたが、それでも32.1秒で上がったように能力を示した。ひと息入れて馬体10キロ増。次走の安田記念に向けて少し余裕残しの仕上げだったことも影響したのだろう。東京新聞杯を1分31秒9で勝った馬。安田記念は目一杯に仕上げで勝ちにくるのだろう。

モズアスコットは中団から伸び切れず1.0秒差の7着。上がりはメンバー7位の32.8秒。この馬なりに速い上がりを繰り出しているが、上位の馬に切れ負け。昨年の安田記念を勝ったときは前半5F56.8秒のハイペースだった。速い流れで心肺機能の高さを生かすタイプ。究極の上がり勝負では厳しかった。馬体が15キロ増えて太かったことも影響している。次走は安田記念。立て直してどこまで仕上がってくるか。



[Home]