皐月賞
2019/4/14 中山競馬場 芝2000m

レース展望

過去10年で1番人気は[2−2−1−5]で4連対。前走良馬場で4角4番手以内につけた牡馬は[1−2−1−1]で複勝率100%。2番人気は[1−3−0−6]で4連対、3番人気は[2−1−2−5]で3連対。連対馬14頭が4番人気以内、残る6頭は6〜9番人気。最近3年は8−3−1番人気、9−4−12番人気、7−9−8番人気で決着し、馬連は62倍、87倍、128倍、3連単は703倍、10643倍、3720倍。重賞実績馬が揃うが、トリッキーな中山芝2000mでかなり波乱傾向が強い。

連対馬18頭が前走2着以内。前走重賞で連対した馬が活躍している。勝ち馬10頭のうち8頭が前走重賞1着、2頭が前走重賞2着。前走重賞で連対した馬しか勝っていない。前走重賞で連対した馬を重視。前走スプリングSは1着[3−0−1−6]、2着[1−1−1−5]、3着以下[0−0−0−26]。共同通信杯連対馬は[4−0−0−4]、12年以降は[4−0−0−2]。弥生賞は1着[1−3−1−5]、2、3着[0−0−2−18]、4着[0−2−0−0]で2、3着馬は連対がなく不振。

サートゥルナーリアは新馬、萩S、ホープフルSを3連勝。前走ホープフルSは内ラチ沿いの3番手から直線で狭い内を割ってメンバー最速タイの35.3秒で抜け出し2分1秒6で優勝。抜け出してから流す余裕があった。父ロードカナロア、母シーザリオで半兄にエピファネイア、リオンディーズがいる。過去10年で休み明けは[0−0−4−16]だが、先週のグランアレグリアと同様にサートゥルナーリアも外厩で乗り込んでいる。良馬場でスローペースしか経験していないため、馬場と流れがカギ。鞍上はルメール騎手。

ダノンキングリーは新馬、ひいらぎ賞、共同通信杯を3連勝。前走共同通信杯は1枠1番から内ラチ沿いの4番手につけ、メンバー最速の32.9秒で抜け出して1分46秒8で優勝。朝日杯FS勝ち馬アドマイヤマーズを相手にしなかったが、前半3F37.1秒、5F61.5秒のスローペースだった。アドマイヤマーズは切れより地力タイプだけに勝負づけが済んだとは言い切れない。中山ではひいらぎ賞を圧勝しており、小回りコースはこなせるが、初の2000mの多頭数のG1で戸崎騎手が不利なく進められるかがカギ。

朝日杯FS勝ち馬アドマイヤマーズ、若駒Sと若葉Sを連勝したヴェロックス、東スポ杯2歳S勝ち馬ニシノデイジー、スプリングS2着馬ファンタジスト、ホープフルS2着馬アドマイヤジャスタ、弥生賞2着馬シュヴァルツリーゼ、すみれS勝ち馬サトノルークス、弥生賞勝ち馬メイショウテンゲン、きさらぎ賞勝ち馬ランスオブプラーナなど。日曜は曇り時々雨の予報が出ている。皐月賞は最終週でも高速決着になりやすいが、雨で馬場が渋ると時計が掛かる可能性がある。馬場状態がどうなるかがひとつのポイントになる。

アドマイヤマーズは新馬、中京2歳S、デイリー杯2歳S、朝日杯FSを4連勝。朝日杯FSではグランアレグリアを真っ向勝負で負かしている。前走共同通信杯は57キロを背負い、前半5F61.5秒のスローペースで逃げて0.2秒差の2着。ダノンキングリーに切れ負けしたが、アドマイヤマーズは切れより地力タイプだけに完敗ではない。初の芝2000mがカギになるが、前に行ってしぶとい脚を使えるタイプで中山は合っている。鞍上はサートゥルナーリアで3戦3勝のMデムーロ騎手。ノーザンファーム生産馬。

ヴェロックスは東スポ杯2歳Sで不利があり4着に負けたが、右回りでは[3−1−0−0]、芝2000mでは[2−0−0−0]で若駒S、若葉Sを先行して最速上がりで圧勝している。今年の重賞で川田騎手は4番人気以内なら[6−3−0−5]。社台のサートゥルナーリアが有利な流れで誰にも邪魔されずにあっさり勝つのか、社台想定外の流れ、渋った馬場で負けるのかが焦点。今年の社台はMデムーロ騎手ではなくルメール騎手に走る馬を割り振っている。Mデムーロ騎手のアドマイヤマーズが1枠1番。これは何を意味するのか。


レース回顧

2019年 4月14日(日) 3回中山8日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第79回皐月賞
3歳・オープン・G1(定量) (牡・牝)(国際)(指定)  芝 2000m   18頭立
------------------------------------------------------------------------------
着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
------------------------------------------------------------------------------
1 6 12  サートゥルナーリア 牡 3 ルメール  57  1.58.1 34.1  1 496 (栗)角居勝彦
2 4  7  ヴェロックス       牡 3 川田将雅  57  1.58.1 34.4  4 478 (栗)中内田充
3 2  4  ダノンキングリー   牡 3 戸崎圭太  57  1.58.1 34.5  3 450 (美)萩原清
4 1  1  アドマイヤマーズ   牡 3 M.デム  57  1.58.5 34.9  2 470 (栗)友道康夫
5 3  6  クラージュゲリエ   牡 3 横山典弘  57  1.58.7 34.7 14 490 (栗)池江泰寿
6 8 16  タガノディアマンテ 牡 3 田辺裕信  57  1.58.9 34.4 15 460 (栗)鮫島一歩
7 6 11  ラストドラフト     牡 3 シュタル  57  1.59.0 34.8 10 452 (美)戸田博文
8 8 17  アドマイヤジャスタ 牡 3 岩田康誠  57  1.59.0 34.5 11 508 (栗)須貝尚介
9 7 14  ダディーズマインド 牡 3 宮崎北斗  57  1.59.2 35.8 17 478 (美)青木孝文
10 8 18  ナイママ           牡 3 柴田大知  57  1.59.3 34.6 18 458 (美)武藤善則
11 7 13  ブレイキングドーン 牡 3 福永祐一  57  1.59.3 34.9 13 498 (栗)中竹和也
12 5 10  シュヴァルツリーゼ 牡 3 石橋脩    57  1.59.7 35.5  7 478 (美)堀宣行
13 2  3  ファンタジスト     牡 3 武豊      57  1.59.7 35.8  5 480 (栗)梅田智之
14 1  2  サトノルークス     牡 3 池添謙一  57  1.59.7 35.3  8 466 (栗)池江泰寿
15 5  9  メイショウテンゲン 牡 3 三浦皇成  57  1.59.7 34.9  9 454 (栗)池添兼雄
16 7 15  クリノガウディー   牡 3 藤岡佑介  57  2.00.0 36.5 16 488 (栗)藤沢則雄
17 4  8  ニシノデイジー     牡 3 勝浦正樹  57  2.00.1 35.9  6 486 (美)高木登
18 3  5  ランスオブプラーナ 牡 3 松山弘平  57  2.00.8 37.4 12 468 (栗)本田優
------------------------------------------------------------------------------
LAP :12.3-10.5-12.0-11.8-12.5-12.1-12.2-11.7-11.6-11.4
通過:34.8-46.6-59.1-71.2  上り:71.5-59.0-46.9-34.7  平均:1F:11.81 / 3F:35.43
単勝   12 \170 
複勝   12 \110 / 7 \200 / 4 \160 
枠連   4-6 \670 (3) 
馬連   07-12 \950 (3) 
ワイド 07-12 \360 (3)/ 04-12 \270 (2)/ 04-07 \660 (5) 
馬単   12-07 \1140 (3) 
3連複 04-07-12 \1480 (2/816) 
3連単 12-07-04 \4390 (5/4896) 

サートゥルナーリアは外枠スタートから7番手につけ、メンバー最速の34.1秒でヴェロックスとの叩き合いを頭差で制した。勝ちタイムは1分58秒1。ランスオブラーナが逃げて前半5F59.1秒。後半5Fは59.0秒でラスト3Fは11.7−11.6−11.4秒で尻上がり。中盤にラップが3F12秒台に落ちたことである程度前につけた馬が有利になった。サートゥルナーリアはスローペースしか経験していなかったが、平均ペースで外を回ってメンバー最速上がりで差し切り能力を証明。ただし土曜から中団の外から差した馬が活躍していたようにJRAがサートゥルナーリアが走りやすい馬場を造ってきた感が強い。サートゥルナーリアは最も伸びるところを通れる6枠12番、ダノンキングリーを内が伸びない馬場で2枠4番。桜花賞でダノンファンタジーが7枠15番から外を回って4着に終わったようにJRAは社台を優遇しダノンを不利な枠順に入れている。これが本当に公正競馬なのだろうか。

サートゥルナーリアは外からプレッシャーをかけられることはなかった。直後にいたニシノデイジーが外から上がって行こうとしたが、勝浦騎手がサートゥルナーリアの外につけたらダメと懸命に押さえていた。社台の期待馬を邪魔したら大変なことになる。これが今の競馬の現状なのだろう。社台はルメールファーストのため、社台がどの馬を勝たせたいのか誰でも分かる。朝日杯FSからぶっつけで桜花賞を制したグランアレグリアに続き、ホープフルSからぶっつけで臨んだサートゥルナーリアが制した。ノーザンファーム天栄、ノーザンファームしがらきで乗り込んだ馬は休み明けでも問題ない。次走は日本ダービー。母シーザリオはオークス、半兄エピファネイアはジャパンCを制している。無敗のダービー馬が誕生する可能性は高そうだが、ダービーを意識した余裕残しの仕上げで皐月賞で一気にパフォーマンスを引き上げた反動がないことが条件。初の左回りで極端に上がりの速いレースになると死角を見せる可能性が少しある。

ヴェロックスは5番手から早めに動き、メンバー2位の34.4秒で上がって頭差の2着。ごちゃつかず自分のペースを守れればいい脚を使うタイプ。川田騎手がスムーズに進め、ラスト3F11秒台の尻上がりラップを繰り出し、ほぼ完璧なレースをしている。若駒S、若葉Sを先行して最速上がりで圧勝してきたことがダテではない。直線でサートゥルナーリアに寄られていなければ、もっと際どいレースになっていた。トライアルの弥生賞、スプリングSに出走した馬は6着以下に終わっている。皐月賞の有力馬は中山のトライアルは使わないというのが主流になりつつある。次走は日本ダービー。距離2F延長でサートゥルナーリアとの差を詰められるのかどうか。ジャスタウェイ産駒はまだ重賞を勝っていない。

ダノンキングリーは2枠4番から内ラチ沿いの4番手に進み、直線で内からメンバー4位タイの34.5秒で抜け出しかけたが、外から2頭に交わされて頭+ハナ差の3着。1、2着馬と同タイムの1分58秒1で走っている。JRAはサートゥルナーリア向きの馬場にしてダノンキングリーを伸びない内に入れている。もっと公平な条件なら勝っていたのではないか。共同通信杯でアドマイヤマーズを子供扱いしたのはダテではなく、かなりの能力がある。次走は日本ダービー。相馬眼的に今度はサートゥルナーリアに有利な条件になるが、ダノンキングリーは共同通信杯でメンバー最速の32.9秒で楽勝している。内枠からロスなく回ってレースが上がり勝負に傾けば逆転の可能性があるが、JRAはダノンキングリーを不利な外枠に入れるのだろう。

アドマイヤマーズは5、6番手の内を進み、直線で外に出してメンバー9位タイの34.9秒で伸びて0.4秒差の4着。前の3頭に2馬身差をつけられたが、最後までしぶとく伸びていた。勝負どころで前に馬がいて追い出しが遅れ、レースのラスト3Fが11.7−11.6−11.4秒で尻上がりでは厳しかった。これまでのレースぶりからもっと前に行くと思われたが、Mデムーロ騎手は距離2000mを考慮したのか、少し消極的な騎乗だった。次走はNHKマイルC。芝1600mは4戦4勝だが、前半5Fは59.5秒が最速でまだ厳しい流れを経験していない。Mデムーロ騎手が強気に攻めたときにプラスにもマイナスにもなる可能性がある。

タガノディアマンテは後方を進み、大外からメンバー2位の34.4秒で追い込んで0.8秒差の6着。差しが決まりにくい馬場だったきさらぎ賞で大外から2着に突っ込んだのはダテではない。レースのラスト3F11秒台の尻上がりラップで届かなかったが、こういう馬は消耗戦になると突っ込んでくる。半兄タガノトネールと同様に心肺機能が高いのではないか。使い込まれている点が気になるが、レースが消耗戦になりそうなときは注意したい。



[Home]