桜花賞
2019/4/7 阪神競馬場 芝1600m

レース展望

牝馬クラシック第一弾。過去10年で1番人気は[3−2−1−4]で5連対。前走良馬場で上がり3F1位は[2−1−0−1]だが、2位以下は[0−0−1−3]で不振。16年は上がり4位のメジャーエンブレムが4着、17年は上がり2位のソウルスターリングが3着に終わった。2番人気は[3−4−0−3]で7連対、3番人気は[1−2−2−5]で3連対。6〜9番人気が3連対、10番人気以下は[0−0−2−86]で3着止まり。最近6年は33倍、3倍、78倍、9倍、170倍、4倍。隔年で人気薄が連対して荒れている。

連対馬17頭が前走3着以内。前走重賞好走馬が活躍している。前走重賞4、7、11着から連対した3頭にはOP以上で勝ち星があり、そのうち2頭は10番より外枠に入っていた。このタイプの巻き返しに注意。連対馬19頭が6番枠より外枠に入っていた。1〜5番枠は[0−1−1−46]で唯一連対したのは阪神JFとチューリップ賞を連勝した1番人気のラッキーライラック。内枠に入った馬は揉まれて力を出せずに終わることが多い。穴をあけるのは重賞実績馬。穴で前走重賞で2、3着に負け、人気にならなかった馬の激走に注意。

ダノンファンタジーは新馬戦でグランアレグリアに2馬身差をつけられて負けたが、未勝利、ファンタジーS、阪神JF、チューリップ賞を4連勝。阪神JFは後方からメンバー2位の34.0秒で差し切って1分34秒1で優勝。前走チューリップ賞は3番手からメンバー3位タイの34.0秒で抜け出して1分34秒1で優勝。阪神芝1600mは3戦3勝の得意コース。脚質に幅があるのは強み。今年の重賞で川田騎手は[5−3−0−10]、3番人気以内なら[5−3−0−4]、1番人気なら[2−1−0−1]で連対率75%。

クロノジェネシスは[3−1−0−0]で連対を確保。阪神JFは出遅れて後方2番手からメンバー最速の33.9秒で追い込んでダノンファンタジーに半馬身差の2着。芝1800mのスローペースしか経験していなかったため、結果的に出遅れてゆったり進められたことが良かったのかもしれないが、スタートを決めて中団につけていれば勝っていた可能性がある。前走クイーンCはメンバー2位の33.1秒で外から差し切って1分34秒2で優勝。小柄な牝馬で瞬発力勝負に強いタイプ。北村友騎手は2週連続G1制覇なるか。

サウジアラビアRC勝ち馬グランアレグリア、クイーンC2着馬ビーチサンバ、エルフィンS勝ち馬アクアミラビリス、チューリップ賞2着馬シゲルピンクダイヤ、同3着馬ノーブルスコア、同4着馬シェーングランツ、フェアリーS勝ち馬フィリアプーラ、フラワーC2着馬エールヴォア、アネモネS勝ち馬ルガールカルム、フィリーズレビュー勝ち馬ノーワン、同7着馬アウィルアウェイなど。先週の大阪杯は良発表でも緩い馬場で時計、上がりとも掛かり、勝ちタイムは2分1秒0。馬場が乾いて時計、上がりがどうなるのかがポイント。

グランアレグリアは新馬戦でダノンファンタジーに2馬身差をつけて1分33秒6の好タイムで圧勝。サウジアラビアRCは出遅れた後に2番手に押し上げ、メンバー2位の34.0秒でまとめて1分34秒0で3馬身半差で圧勝。前走朝日杯FSは単勝1.5倍の断然人気に支持されたが、2番手から伸び切れず0.4秒差の3着。初の右回り、地力タイプに有利な荒れ馬場で前半行きたがり、かつアドマイヤマーズに早めに来られて内にモタれたことが影響したか。休み明けになるが、2度目の右回りでどこまで変わるか。鞍上はルメール騎手。

ビーチサンバはアルテミスS2着、阪神JF3着、クイーンC2着。クロノジェネシスとは阪神JF、クイーンCともクビ差だった。母は桜花賞2着馬フサイチエアデール。福永騎手は3月以降重賞で[1−2−4−2]で複勝率77.8%。アクアミラビリスはフェアリーSで5着に終わったが、エルフィンSを最後方からメンバー最速の33.3秒で差し切り1分35秒5で優勝。2戦連続で馬体が減っていたが、調教後の馬体重は前走と同じ418キロ。馬体が大きく減らないことが条件。クイーンズリングの半妹。鞍上はMデムーロ騎手。


レース回顧

2019年 4月 7日(日) 2回阪神6日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第79回桜花賞
3歳・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定)  芝 1600m・外   18頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 4  8  グランアレグリア   牝 3 ルメール  55  1.32.7 33.3  2 476 (美)藤沢和雄
2 8 16  シゲルピンクダイヤ 牝 3 和田竜二  55  1.33.1 32.7  7 458 (栗)渡辺薫彦
3 2  4  クロノジェネシス   牝 3 北村友一  55  1.33.1 32.9  3 434 (栗)斉藤崇史
4 7 15  ダノンファンタジー 牝 3 川田将雅  55  1.33.1 33.4  1 462 (栗)中内田充
5 7 14  ビーチサンバ       牝 3 福永祐一  55  1.33.2 33.3  4 470 (栗)友道康夫
6 8 18 *プールヴィル       牝 3 秋山真一  55  1.33.3 33.8 14 418 (栗)庄野靖志
7 1  2  エールヴォア       牝 3 松山弘平  55  1.33.5 32.9  8 508 (栗)橋口慎介
8 7 13  ジュランビル       牝 3 松若風馬  55  1.33.6 34.0 16 460 (栗)寺島良
9 1  1  シェーングランツ   牝 3 武豊      55  1.33.7 33.0  6 462 (美)藤沢和雄
10 4  7  アウィルアウェイ   牝 3 石橋脩    55  1.34.0 33.8 11 458 (栗)高野友和
11 6 12  ノーワン           牝 3 坂井瑠星  55  1.34.2 34.0 12 482 (栗)笹田和秀
12 6 11  メイショウケイメイ 牝 3 古川吉洋  55  1.34.4 34.7 18 412 (栗)南井克巳
13 5  9  アクアミラビリス   牝 3 M.デム  55  1.34.6 34.7  5 408 (栗)吉村圭司
14 8 17  レッドアステル     牝 3 戸崎圭太  55  1.34.7 34.0 15 408 (美)国枝栄
15 5 10  フィリアプーラ     牝 3 丸山元気  55  1.35.0 34.0 13 434 (美)菊沢隆徳
16 3  6  ホウオウカトリーヌ 牝 3 大野拓弥  55  1.35.0 35.0 17 476 (美)栗田徹
17 2  3  ノーブルスコア     牝 3 岩田康誠  55  1.35.1 34.7 10 434 (栗)藤原英昭
18 3  5  ルガールカルム     牝 3 三浦皇成  55  1.35.5 35.1  9 456 (美)田村康仁
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LAP :12.2-11.1-12.1-12.3-11.7-10.8-11.0-11.5
通過:35.4-47.7-59.4-70.2  上り:69.4-57.3-45.0-33.3  平均:1F:11.59 / 3F:34.76
単勝   8 \340 
複勝   8 \170 / 16 \400 / 4 \200 
枠連   4-8 \3110 (12) 
馬連   08-16 \4410 (12) 
ワイド 08-16 \1280 (12)/ 04-08 \420 (3)/ 04-16 \1410 (15) 
馬単   08-16 \5700 (19) 
3連複 04-08-16 \5990 (17/816) 
3連単 08-16-04 \31810 (84/4896) 

グランアレグリアはスタートを決めて3番手につけ、4コーナーで先頭に立つとメンバー5位タイの33.3秒で後続を引き離し2馬身半差でレースを制した。勝ちタイム1分32秒7は昨年のアーモンドアイの1分33秒1を0.2秒上回る桜花賞レコード。プールヴィルが逃げて前半3F35.4秒、5F59.4秒の緩い流れ。レースの上がりが33.3秒(10.8−11.0−11.5秒)の上がり勝負になった。グランアレグリアは朝日杯FSでアドマイヤマーズに外から早めに来られて伸び切れなかったが、今回は3番手につけ、誰にもプレッシャーをかけられず、自分のレースができ、ラスト4Fを高速ラップでまとめて圧勝した。新馬戦、サウジアラビアRCを後半5F57秒台でまとめて圧勝した馬。今回は後半5F57.3秒。スムーズなレースでスピードの持続力をフルに発揮した。

前週の大阪杯は時計、上がりの掛かるタフな馬場だったが、時計、上がりの速いグランアレグリア向きの高速馬場に変貌していた。グランアレグリアは4枠8番、1番人気のダノンファンタジー(チューリップ賞を1枠から快勝)はロスある7枠15番。JRAは社台のグランアレグリアに有利な馬場、枠順にしていた点は見逃せない。JRAが社台を優遇する傾向がずっと続いている。さらに騎手たちも社台の期待馬の邪魔はできない。社台はルメール騎手に最も走る馬を乗せているため、騎手たちも分かりやすい。グランアレグリアは絶対能力が高く、距離が延びるオークスでもやれそうだが、陣営はNHKマイルCを選択。藤沢和厩舎はソウルスターリングがオークスを勝った後に大不振に陥ったことも考慮したのか。NHKマイルCは高速決着になりやすいが、グランアレグリアはスピードの絶対値が高く、更なる高速決着にも対応できる。想定外の重馬場、前崩れの展開にならなければ変則2冠の可能性は十分にある。

シゲルピンクダイヤはスタートで躓いて後方を進み、直線で馬群を捌きながらメンバー最速の32.7秒で伸びて0.4秒差の2着。かなり後方からのレースになり、直線で内を突いて馬群に突っ込んだが、勝ったグランアレグリアの上がりを0.6秒上回る強烈な末脚を繰り出した。前走チューリップ賞でダノンファンタジーの上がりを0.4秒上回るメンバー最速の33.6秒を繰り出したのはダテではなかった。京都芝内1600mの未勝利戦を差し切ったが、レースのラスト3Fは11.9−11.8−11.4秒で尻上がりだった。ラスト3F11秒台の尻上がりラップで勝った馬は重賞で激走することが多い。テイエムオペラオー、ナリタトップロードに騎乗していた和田騎手と渡辺調教師(元騎手)のコンビが初めてG1で連対した。次走はオークス。距離延長、長距離輸送、初の左回りと課題は多いが、末脚の威力を生かせるレースになれば侮れない。

クロノジェネシスは中団からメンバー2位タイの32.9秒で伸びて0.4秒差の3着。2着とはクビ差。3コーナー手前で外から寄られてスムーズさを欠き、最後の直線で外からノーワンにブロックされて追い出しが遅れるロスがあった。もう少しスムーズなら2着があったのではないか。桜花賞はごちゃつく内枠は不振傾向。結果的に内枠がアダになった。長距離輸送を克服して馬体は4キロ減。気配は落ちていなかった。次走はオークス。東京では2戦2勝でクイーンCとアイビーSを勝っている。馬体の造りから東京芝2400mがベストではないが、オークスでは小柄な馬の激走が多い。末脚がしっかりした馬。レースが上がり勝負になればチャンスがありそうだ。

ダノンファンタジーは7枠15番スタートから5番手につけ、メンバー7位の33.4秒で伸びて0.4秒差の4着。3着とはハナ差。高速馬場で外枠から終始外を回り、グランアレグリアをマークして早めに動いたことで最後伸び切れなかった。切れより地力タイプだけにレースの上がりが33.3秒と速くなり過ぎたことも影響している。時計、上がりが掛かった先週の大阪杯とは全く違う馬場状態。JRAがグランアレグリア向きの馬場を造り、ダノンファンタジーを外枠に配置。JRAはダノンに厳しい設定にしている点に注意したい。次走はオークス。距離延びてジリ気を出す可能性がある。

ビーチサンバは中団の外から早めに上がってメンバー5位タイの33.3秒で上がって0.5秒差の5着。勝ち切れないレースが続いているが、時計を詰めて少しずつパフォーマンスを引き上げている。母は桜花賞&エリザベス女王杯2着馬フサイチエアデール。次走はオークス。東京ではアルテミスS2着、クイーンC2着で切れる脚を使っている。相手なりに堅実に走るタイプ。距離2400mは課題だが、内枠を引いてロスなく回ってくれば馬券圏内があってもおかしくない。

エールヴォアは出遅れて後方を進み、最内からメンバー2位の32.9秒で伸びて0.8秒差の7着。1枠から前に行くと思われたが、スタートでトモを滑らせて後方からのレースになった。切れより地力タイプ。最内を回ったとはいえ、32.9秒で上がったことを評価したい。体型的にもっと長い距離が合うタイプ。次走はオークス。桜花賞で速い上がりを繰り出したことが繋がる可能性がある。

アウィルアウェイは後方からメンバー8位タイの33.8秒で伸びて1.3秒差の10着。最初の直線で挟まれて頭を上げ、後退する大きな不利があった。スムーズなら掲示板に近いところがあったのではないか。インディチャンプの半妹で素質は高い。次走は距離適性を考慮して葵Sに向かうことになった。前残りが多いレースだが、好位で折り合いがつけばあっさり勝ってもおかしくない。



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