京都牝馬S
2019/2/16 京都競馬場 芝1600m

レース展望

16年に2月に移動し、距離が1400mに変更された。過去10年で1番人気は[5−3−1−1]で8連対。4歳馬は[4−0−0−0]で勝率100%。2番人気は[2−1−1−6]で3連対、3番人気は[0−0−2−8]で連対なし。6〜9番人気が6連対、10番人気以下が1連対。最近5年の馬連は8倍、864倍、35倍、30倍、8倍。馬場が渋ると人気薄が連対して中穴決着になる傾向がある。

関東馬[2−5−2−38]、関西馬[8−5−8−89]で関西馬が活躍。関東馬は5番人気以内[1−1−0−8]で2連対。6〜9番人気は[1−3−2−9]で6頭が3着以内。穴で6〜9番人気の関東馬に注意。ノーザンファーム生産馬は[3−4−0−18]、1、2番人気なら[3−2−0−2]。社台ファーム生産馬は[1−2−2−28]で1、7、7番人気が連対。穴で社台ファーム生産馬に注意。

ミスパンテールは前走ターコイズSを7番手からメンバー5位タイの35.0秒で馬群を割って抜け出し1分32秒7で優勝。前年のターコイズSより3キロ重い56キロを背負って2連覇した。昨年の京都牝馬Sは中団の外からメンバー2位タイの34.1秒で差し切って1分23秒0で優勝。今年は1キロ重い56キロを背負うが、前走ターコイズSで克服している。牝馬限定G3では[3−1−0−0]。当日の気配次第か。

ワントゥワンは昨年の関屋記念、京成杯AH、富士Sで後方からメンバー最速上がりを繰り出して2着に入った。芝1400mは[3−2−0−3]で京都では[1−1−0−2]。昨年は芝1600mをこなしたが、元々は芝1400mがベストだった。前走阪神カップは後方からメンバー3位タイの34.8秒で追い込んで1.0秒差の7着。前残りの展開で届かなかった。Mデムーロ騎手では[2−1−0−1]で好相性。

3連勝でOP入りしたアルーシャ、ターコイズS2着のリバティハイツ、17年のファンタジーS勝ち馬ベルーガ、関屋記念3着馬エイシンティンクル、昨年京都芝1400mの条件戦を2連勝したカイザーバル、前走ターコイズS5着のディメンシオン、同7着のリナーテなど。アルーシャは[4−1−2−0]で芝1400mは[2−0−0−0]。重賞ではクイーンCで3着がある。ルメール騎手が先行して粘らせるか。

リバティハイツは芝1400m[1−1−1−0]で昨年のフィリーズレビューを勝っている。前走から斤量は1キロ増えるが、得意の芝1400mで再度激走するか。ベルーガは長期休養明けの信越Sで3着、前走タンザナイトSで5着。叩き3戦目、ファンタジーSを勝った京都芝1400mでどこまで変わるか。エイシンティンクルは前走関屋記念で逃げて3着に粘った。エイシンヒカリの全妹。スピードの絶対値で粘り込むか。


レース回顧

2019年 2月16日(土) 2回京都7日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第54回京都牝馬S
4歳以上・オープン・G3(別定) (牝)(国際)[指定]  芝 1400m・外   18頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 5 10  デアレガーロ       牝 5 池添謙一  54  1.21.0 34.2  9 486 (美)大竹正博
2 7 15  リナーテ           牝 5 武豊      54  1.21.1 33.9  7 490 (栗)須貝尚介
3 7 13  アマルフィコースト 牝 4 坂井瑠星  53  1.21.1 34.7 13 466 (栗)牧田和弥
4 6 12  アルーシャ         牝 4 ルメール  54  1.21.3 34.3  2 434 (美)藤沢和雄
5 7 14  ミスパンテール     牝 5 横山典弘  56  1.21.5 34.7  1 514 (栗)昆貢
6 6 11  ワントゥワン       牝 6 M.デム  55  1.21.7 33.8  3 454 (栗)藤岡健一
7 4  7  キョウワゼノビア   牝 6 田中勝春  54  1.21.8 34.9 15 492 (栗)角田晃一
8 8 17  カラクレナイ       牝 5 松山弘平  54  1.21.8 34.4 10 504 (栗)松下武士
9 2  4  リバティハイツ     牝 4 北村友一  55  1.21.8 34.6  4 462 (栗)高野友和
10 5  9  エイシンティンクル 牝 6 和田竜二  54  1.22.0 35.5  5 500 (栗)坂口正則
11 3  5  レーヌミノル       牝 5 松田大作  55  1.22.1 35.4 12 500 (栗)本田優
12 1  2  ベルーガ           牝 4 川田将雅  54  1.22.1 34.5  6 492 (栗)中内田充
13 8 18  カイザーバル       牝 6 四位洋文  54  1.22.3 35.3  8 484 (栗)角居勝彦
14 4  8  ライトフェアリー   牝 7 酒井学    54  1.22.5 36.0 16 484 (美)石毛善彦
15 2  3  ハーレムライン     牝 4 柴田善臣  54  1.22.6 35.5 14 460 (美)田中清隆
16 8 16  クリーンファンキー 牝 6 藤岡佑介  54  1.22.6 34.8 17 498 (美)鈴木伸尋
17 3  6  オールポッシブル   牝 5 荻野極    54  1.23.1 36.8 11 500 (栗)高橋亮
消 1  1  ディメンシオン     牝 5 福永祐一  54  ------ ---- -- --- (栗)藤原英昭
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LAP :12.2-11.2-11.3-11.6-11.8-11.0-11.9
通過:34.7-46.3-58.1-69.1  上り:68.8-57.6-46.3-34.7  平均:1F:11.57 / 3F:34.71
単勝   10 \3620 
複勝   10 \1000 / 15 \460 / 13 \1300 
枠連   5-7 \1020 (4) 
馬連   10-15 \20300 (48) 
ワイド 10-15 \5760 (50)/ 10-13 \16540 (80)/ 13-15 \6880 (58) 
馬単   10-15 \43090 (100) 
3連複 10-13-15 \284790 (331/680) 
3連単 10-15-13 \1536660 (1732/4080) 

デアレガーロは7番手につけ、メンバー3位の34.2秒で差し切ってレースを制した。オールポッシブルが逃げて前半3F34.7秒、5F58.1秒。デアレガーロは直線で外に切り替えると鋭く伸びて差し切った。前年の2着馬がパフォーマンスを引き上げて重賞初制覇。前2走で馬体が16キロ減っていたが、今回は休み明けで32キロ増。パドックでは腹目が太く映ったように少し太め残りだった。函館の芝1200mを2勝している馬で時計、上がりの掛かる今の馬場も合っているのだろう。2、3着馬も北海道の芝1200mで実績のある馬だった。昨年より速い流れでスプリント適性が問われたのだろう。昨年はヴィクトリアマイルに直行したが、芝1200mも走るため、高松宮記念に使う手もありそうだ。

リナーテは中団の後ろからメンバー2位の33.9秒で伸びて0.1秒差の2着。昨年の白秋Sを中団の後ろからメンバー最速の32.4秒で差し切った馬。強烈な末脚でインパクトがあり、重賞でも通用するとみて穴馬で狙ったが、やはり正解だった。ここにきて一戦ごとにパフォーマンスを引き上げている。過去3年の京都牝馬Sは5〜7枠で決着したが、今年も5枠と7枠での決着になった。3着馬も7枠で3頭とも人気薄。来年もこのデータに注目したい。次走は未定だが芝1400mが合うため、京王杯SCに向かうことになりそうだ。

アマルフィコーストは2番手を進み、直線で早めに抜け出してメンバー8位タイの34.7秒でまとめて0.1秒差の3着。ファンタジーS3着馬が格上挑戦で13番人気の低評価を覆し大波乱を演出した。これまで競走中止を除くと良馬場では[2−3−2−0]で3着以内を確保。勝ち切れないが、良馬場では注意したい。

アルーシャは中団からメンバー4位の34.3秒で伸びて0.3秒差の4着。直線で馬群を捌きながら伸びてきたが、結果的に位置取りが後ろ過ぎた。2、2、3番手につけて3連勝した馬で心肺機能が高く、速い流れでも前に行って踏ん張れるタイプ。好位につけられれば、結果は違ったのではないか。

ミスパンテールは6番手から伸び切れず0.5秒差の5着。上がりはメンバー8位タイの34.7秒。昨年の京都牝馬Sはメンバー2位の34.1秒で差し切ったが、今年は昨年より2.0秒速い決着でスプリント適性が問われ伸び切れなかった。ベストではない芝1400mで56キロも影響したのだろう。これまでG3では[3−1−0−0]だったが、初めて連対を外した。

ワントゥワンは最後方からメンバー最速の33.8秒で追い込んで0.7秒差の6着。大外から強烈な末脚を繰り出したが、スタート後に両サイドから挟まれて位置取りが悪くなったことが堪えた。今年の重賞でMデムーロ騎手は全て3番人気以内に支持され[1−1−0−6]。今ひとつ乗れていない。



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