クイーンC
2019/2/9 東京競馬場 芝1600m

レース展望

過去10年で1番人気は[4−1−1−4]で5連対。関東馬は[3−1−0−2]、関西馬は[1−0−1−2]。前走阪神JF3着以内が単勝1倍台なら[2−0−0−0]。2番人気は[3−1−3−3]、3番人気は[1−3−0−6]で各4連対。連対馬18頭が5番人気以内、残る3頭は7、10番人気。最近5年の馬連は4倍、17倍、13倍、13倍、40倍。昨年は1、2番人気が崩れ、3−5番人気で中穴になった。

連対馬20頭のうち17頭が前走5着以内。6着以下から連対した3頭は前走重賞6着。前走重賞で2〜6着に負けた馬が巻き返すことが多い。前走10着以下は[0−0−1−19]。前走新馬戦は[0−1−2−12]、未勝利戦は[0−1−1−20]で各1連対のみ。昨年は前走新馬戦を勝ったフィフニティが5番人気で2着に入った。最近は前走阪神JF、フェアリーSで6着以内に入った馬が巻き返すことが多い。

クロスジェネシスは[2−1−0−0]で上がりは全てメンバー最速。アイビーSは4番手からメンバー最速の32.5秒で抜け出して2馬身差で圧勝。前走阪神JFは出遅れて後方2番手を進み、直線で外からメンバー最速の33.9秒で追い込んで0.1秒差の2着。勝ったダノンファンタジーの上がりを0.1秒上回った。ノーザンファーム生産のバゴ産駒で半姉に紫苑Sを勝ったノームコアがいる。小柄な牝馬で瞬発力勝負に強いタイプ。休み明け、長距離輸送がカギになるが、雨で渋ってタフな馬場にならなければ格好をつけるか。

ビーチサンバは[1−1−1−0]で3着以内を確保。アルテミスSは中団からメンバー3位の34.4秒で早めに抜け出して0.1秒差の2着。少し抜け出すタイミングが速く、シェーングランツに差されたが、1分33秒8の好タイムで走っている。前走阪神JFは中団からメンバー4位の34.5秒で伸びて0.2秒差の3着。直線で外からダノンファンタジーとクロノジェネシスに一気に交わされた。母はフサイチエアデール、全兄にフサイチリシャールがいる良血馬。クロスジェネシスより1キロ軽い54キロで出走できる。

前走札幌芝1800mの新馬戦を勝ったミリオンドリームズ、前走東京芝1600mの未勝利戦を勝ったレッドベルディエス、マジックリアリズム、赤松賞勝ち馬ジョディー、同2着馬マドラスチェック、前走未勝利戦を勝ったカレンブーケドールなど。ミリオンドリームズは新馬戦を中団からメンバー最速の35.0秒で差し切って快勝。藤沢和厩舎のフランケル産駒。鞍上はルメール騎手。カレンブーケドールは新馬戦でダノンキングリーに頭差の2着がある。過去10年のクイーンCで国枝厩舎は[0−2−0−0]。鞍上は戸崎騎手。


レース回顧

2019年 2月11日(祝) 1回東京5日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第54回デイリー杯クイーンカップ
3歳・オープン・G3(別定) (牝)(国際)(特指)  芝 1600m   9頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 8  9  クロノジェネシス   牝 3 北村友一  55  1.34.2 33.1  1 438 (栗)斉藤崇史
2 6  6  ビーチサンバ       牝 3 福永祐一  54  1.34.2 32.9  2 476 (栗)友道康夫
3 4  4  ジョディー         牝 3 武藤雅    54  1.34.3 33.9  7 476 (美)戸田博文
4 7  7  カレンブーケドール 牝 3 戸崎圭太  54  1.34.4 33.6  4 466 (美)国枝栄
5 2  2  レッドベルディエス 牝 3 ブロンデ  54  1.34.7 33.8  5 452 (美)鹿戸雄一
6 1  1 $マドラスチェック   牝 3 大野拓弥  54  1.34.7 34.0  6 502 (美)斎藤誠
7 8  8  マジックリアリズム 牝 3 ミナリク  54  1.34.8 33.5  8 448 (美)尾関知人
8 3  3 *ミリオンドリームズ 牝 3 ルメール  54  1.34.9 34.3  3 510 (美)藤沢和雄
9 5  5  アークヴィグラス   牝 3 瀧川寿希  55  1.37.0 35.9  9 436 [地]嶋田幸晴
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LAP :12.7-11.5-11.9-12.3-12.0-11.5-11.0-11.3
通過:36.1-48.4-60.4-71.9  上り:70.0-58.1-45.8-33.8  平均:1F:11.78 / 3F:35.33
単勝   9 \210 
複勝   9 \110 / 6 \120 / 4 \340 
枠連   6-8 \260 (1) 
馬連   06-09 \260 (1) 
ワイド 06-09 \160 (1)/ 04-09 \790 (11)/ 04-06 \780 (10) 
馬単   09-06 \420 (1) 
3連複 04-06-09 \1820 (5/84) 
3連単 09-06-04 \4850 (13/504) 

クロノジェネシスは6番手につけ、メンバー2位の33.1秒で外から差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分34秒2。ジョディーが逃げて前半3F36.1秒、5F60.4秒の緩い流れ。クロノジェネシスは他馬より1キロ重い55キロを背負い、大外枠から外を回って差し切り、最後は流す余裕があった。アイビーSをメンバー最速の32.5秒で勝ったように上がり勝負に強いタイプ。緩い流れ、上がりの速い馬場で持ち味を発揮し重賞初制覇を飾った。斉藤崇調教師も重賞初制覇となった。次走は桜花賞に直行する予定。

ビーチサンバは出遅れて最後方からメンバー最速の32.9秒で追い込んでクビ差の2着。クロノジェネシスの上がりを0.1秒上回ったが、1キロ軽い54キロで最後方でタメたぶんもあるのだろう。昨秋は華奢に映った馬体が8キロ増えて実の入りが良くなっていた。賞金を加算できたため、次走は桜花賞に直行する予定。桜花賞が極端な上がり勝負ではなく、立ち回りの上手さを生かせるレースになれば馬券圏内がありそうだ。

ジョディーは前半3F36.1秒、5F60.4秒のマイペースで逃げ、メンバー6位の33.9秒でまとめて0.1秒差の3着。中盤にラップを落としてラスト3Fを11秒台でまとめたが、上位2頭に切れ負け。これで東京芝1600mでは全て武藤騎手が騎乗し[2−0−1−0]。日曜の京都記念はダンビュライトで2戦2勝だった松若騎手が優勝。この傾向に注意したい。

カレンブーケドールは4番手からメンバー4位の33.6秒で伸びて0.2秒差の4着。3着とはクビ差。逃げたジョディーの上がりを0.3秒上回ったが、最後まで交わせなかった。新馬戦でメンバー最速の33.0秒で上がってダノンキングリーに頭差の2着に入ったように能力はあるが、直線でフラフワしたようにまだ全体的に緩さがあるのだろう。キャリアを積んで馬体がパンとすれば走ってくる。

レッドベルディエスは4番手からメンバー5位の33.8秒で伸びて0.5秒差の5着。最後までしぶとく伸びたが、勝負どころと直線でスムーズさを欠いたことが堪えた。それでも時計を詰めており、ロスがあったことを考えると悲観する内容ではない。ブロンデル騎手は日曜、月曜とも馬券圏内なし。この騎乗を見ると今後は騎乗馬の質がさらに下がりそうだ。



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