日経新春杯
2019/1/13 京都競馬場 芝2400m

レース展望

過去10年で1番人気は[3−4−1−2]で7連対。4歳馬は[1−2−1−1]で17年は前走菊花賞5着のミッキーロケットが制した。2番人気は[4−1−0−5]で5連対、3番人気は[0−3−0−7]で3連対。連対馬16頭が4番人気以内、残る4頭は6、10、10、11番人気。最近5年の馬連は5倍、101倍、5倍、6倍、16倍。15年は6−10番人気で万馬券が出たが、それを除くと10倍台止まり。

トップハンデは[1−1−2−9]で2連対のみ。1番人気は[1−1−1−1]で唯一勝ったのは58.5キロのトゥザグローリー。2番人気以下は[0−0−1−8]で不振。今年のトップハンデは57キロのガンコ。52キロ以下は[2−0−4−20]で連対した2頭は10、11番人気。穴で軽量馬に注意。55〜56キロは[4−8−3−314]、3番人気以内なら[3−6−0−4]。55〜56キロの人気馬に注目。

グローリーヴェイズは昨年のきさらぎ賞2着馬。夏に佐渡特別(1600万)を1分56秒6で勝って臨んだ前走菊花賞は後方からメンバー最速タイの33.9秒で追い込んで0.5秒差の5着。0.1秒先着の4着ブラストワンピースは有馬記念を制した。不利な大外18番枠、スローの上がり勝負で最速上がりを繰り出し、能力があることを示した。今回は2キロ減の55キロで出走できる。Mデムーロ騎手では[2−1−0−0]。

ムイトオブリガードは昨年芝2400mの条件戦を3連勝。前走AR共和国杯は8番手からメンバー最速の32.5秒で伸びて0.1秒差の2着。前半5F62.9秒のスローペースでレースのラスト3Fは33.3秒でラップは11.1−11.0−11.2秒。勝ったパフォーマプロミスは同年の日経新春杯勝ち馬だった。ハンデは前走から1キロ増の56キロ。得意距離で重賞初制覇なるか。テン乗りの川田騎手に乗り替わる。

昨年のラジオNIKKIEI賞勝ち馬メイショウテッコン、昨年の日経賞勝ち馬ガンコ、昨年の目黒記念勝ち馬ウインテンダネス、昨年の宝塚記念3着馬ノーブルマーズ、芝2400mで2戦2勝のアフリカンゴールド、前走グレイトフルSを勝ったルックトゥワイス、前走オリオンSを勝ったシュペルミエールなど。メイショウテッコンは芝2400m[1−0−1−0]で神戸新聞杯3着がある。武豊騎手がスローに落として粘り込むか。

ガンコは昨年の日経新春杯3着時より5キロ重い57キロを背負う。得意の京都でどこまで変わるか。ウインテンダネスは目黒記念を勝った後6、4、8着。ハンデは56キロ。メイショウテッコンとの兼ね合いがカギ。ノーブルマーズは京都芝2400m[1−1−1−0]の巧者。56キロで変わり身に注意。過去10年で前走1600万条件勝ち馬は[1−3−0−8]だが、連対した4頭は日経新春杯で1番人気だった。


レース回顧

2019年 1月13日(日) 1回京都4日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第66回日経新春杯
4歳以上・オープン・G2(ハンデ) (国際)  芝 2400m・外   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 1  2  グローリーヴェイズ 牡 4 M.デム  55  2.26.2 36.8  1 454 (美)尾関知人
2 5 10  ルックトゥワイス   牡 6 岩田康誠  55  2.26.3 36.7  5 450 (栗)藤原英昭
3 3  5  シュペルミエール   牡 6 北村宏司  55  2.26.4 37.1  3 504 (美)木村哲也
4 6 11  ノーブルマーズ     牡 6 高倉稜    56  2.26.4 36.8  9 494 (栗)宮本博
5 2  3  エーティーサンダー 牡 6 酒井学    51  2.26.5 37.3 12 528 (栗)湯窪幸雄
6 8 16  ムイトオブリガード 牡 5 川田将雅  56  2.26.6 37.0  2 500 (栗)角田晃一
7 5  9  ケントオー         牡 7 和田竜二  55  2.26.6 36.8 15 470 (栗)西橋豊治
8 7 13 $ダッシングブレイズ 牡 7 福永祐一  56  2.27.1 37.4 16 508 (栗)斉藤崇史
9 6 12  メイショウテッコン 牡 4 武豊      56  2.27.1 38.6  6 508 (栗)高橋義忠
10 3  6  サラス             牝 4 松若風馬  49  2.28.1 39.2 10 530 (栗)西村真幸
11 4  8  ウインテンダネス   牡 6 内田博幸  56  2.28.5 38.9  7 512 (栗)杉山晴紀
12 1  1  マサハヤドリーム   牡 7 北村友一  55  2.28.9 39.4 14 476 (栗)今野貞一
13 8 15  ロードヴァンドール 牡 6 横山典弘  56  2.29.2 40.0 11 500 (栗)昆貢
14 7 14  アイトーン         牡 4 国分恭介  54  2.29.3 40.3 13 480 (栗)五十嵐忠
15 2  4  アフリカンゴールド 牡 4 ミナリク  52  2.29.3 40.0  4 464 (栗)西園正都
16 4  7  ガンコ             牡 6 藤岡佑介  57  2.30.2 40.9  8 510 (栗)松元茂樹
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LAP :12.6-10.7-10.8-11.8-12.4-12.6-12.9-12.8-11.9-12.2-13.1-12.4
通過:34.1-45.9-58.3-70.9  上り:75.3-62.4-49.6-37.7  平均:1F:12.18 / 3F:36.55
単勝   2 \270 
複勝   2 \140 / 10 \200 / 5 \190 
枠連   1-5 \1280 (5) 
馬連   02-10 \1320 (5) 
ワイド 02-10 \520 (4)/ 02-05 \430 (2)/ 05-10 \690 (8) 
馬単   02-10 \1950 (6) 
3連複 02-05-10 \2640 (6/560) 
3連単 02-10-05 \10530 (18/3360) 

グローリーヴェイズは中団の内からメンバー2位タイの36.8秒で内から抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分26秒2。アイトーンが逃げて前半5F58.3秒のハイペース。後半5F62.4秒、3F37.7秒で上がりの掛かる消耗戦になった。グローリーヴェイズはMデムーロ騎手が1枠から道中ロスなく進め、勝負どころで押し上げ、直線で内から抜け出してきた。外から2着に突っ込んだルックトゥワイスとは通ったコースに大きな差があった点を考慮しておきたい。明け4歳馬がデビュー7戦目でG2制覇。前走菊花賞で不利な大外18番枠からメンバー最速上がりで0.5秒差の5着に突っ込んだのはダテではなかった。奥手のメジロ一族でこれから馬体が成長すればさらに強くなる。平坦コースが得意な馬で4コーナーの下りを生かせる京都外回りは合っている。Mデムーロ騎手では[3−1−0−0]、それ以外では[0−1−0−2]。次走も平坦コースでMデムーロ騎手を乗せてきたら要注意。

ルックトゥワイスは後方からメンバー最速の36.7秒で追い込んで0.1秒差の2着。大外から猛然と追い込んできたが、半馬身届かなかった。勝ち馬とは通ったコースに大きな差があり、2着でも勝ちに等しい内容。これまでは左回りの高速馬場が合うタイプと考えられ、陣営はその条件を選んで使っていたが、2戦連続上がりの掛かる消耗戦で最速上がりを繰り出したようにタフな馬場が得意な地力タイプに変貌している。タフな馬場をこなすステイゴールド産駒。馬体が少しずつ増え、本格化してきたのではないか。右回り、上がりの掛かるレースに対応できたことで今後の選択肢が増えた。適性にマッチしたレースを使って行けば、どこかで重賞制覇できそうだ。

シュペルミエールは中団からメンバー6位の37.1秒で伸びて0.2秒差の3着。昇級初戦、G2で0.2秒差の3着なら上々の内容。これで[5−2−4−1]で菊花賞6着を除き3着以内を確保。6歳馬でもまだ12戦しかしていない。馬体の造りが目立つ馬で、相馬眼的にこれから重賞戦線で活躍できそうな馬。軌道に乗ると大化けする可能性がある。これまでは全て日本人騎手。社台が外国人騎手を乗せてきたら要注意。

ノーブルマーズは中団からメンバー2位タイの36.8秒で伸びえ0.2秒差の4着。いつもより後ろからのレースになったが、最後までしぶとく伸びて地力を示した。さすがに宝塚記念3着馬。パドックで馬体が地味に映ったように本調子ではなかったが、差すレースで勝ち馬と0.2秒差なら悪くない。次走は[2−2−0−1]の叩き4戦目。馬体の造り、調教の動きに変化があれば注意したい。

ムイトオブリガードは中団から伸び切れず0.4秒差の6着。久々の右回り、大外枠が影響したが、馬体が14キロ増えていたことも影響したのだろう。社台のグローリーヴェイズが1枠、能力的に互角かそれ以上のムイトオブリガードが大外枠。JRAは社台を優遇している。タフな馬場もこなせるタイプだが、レースの上がりが37.7秒というレースは向かなかったか。まだ先だが、目黒記念に使ってきたら注意したい。

メイショウテッコンは後方から捲って先頭に立ったが、直線で一杯になって0.9秒差の9着。武豊騎手は逃げるつもりはなかったようだが、出遅れて位置取りが悪くなったことが堪えた。武豊騎手は先週6勝してロケットスタートを切ったが、今週の3日間開催は駄乗が目立ち未勝利。ただしこういう駄乗をした騎手は、経験則で近々重賞を勝つことが多いので注意したい。



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