フェアリーS
2019/1/12 中山競馬場 芝1600m

レース展望

過去10年で1番人気は[3−1−1−5]で4連対。最近4年は8、7、2、6着で1連対のみ。2番人気は[1−1−2−6]、3番人気は[2−0−1−7]で各2連対。6〜9番人気が3連対、10番人気以下が7連対。7年で10番人気以下が連対して荒れている。最近5年の馬連は91倍、322倍、56倍、59倍、32倍で全て中穴以上。人気馬に10番人気以下を絡めて中穴以上を狙うのが妙味。

前走勝った馬が9連対。新馬&未勝利戦勝ち馬でも通用している。以前は阪神JFで負けた馬が巻き返したが、最近は前走500万条件で負けた馬の巻き返しが目立つ。穴で前走500万条件で惨敗した馬に注意。6番人気以下で連対した10頭のうち7頭に芝1800m経験があり、5頭に3着以内があった。芝1600mより長い距離を経験した馬が激走している。穴で芝1800m経験がある10番人気以下に注意。

アクアミラビリスは東京芝1600mの新馬戦を2番手からメンバー最速の33.2秒で抜け出して1分37秒2で優勝。直線で軽く仕掛けただけで最後は流す余裕があった。社台RHで3000万円で募集されたヴィクトワールピサ産駒。小柄な牝馬だが、クイーンズリングの半妹で素質は高い。Mデムーロ騎手で人気を集めそうだ。新馬戦は前半3F37.5秒のスローペース。流れが速くなったときに戸惑わなければ。

レーヴドカナロアは札幌芝1500mの新馬戦を後方からメンバー最速の34.8秒で差し切って1分31秒8で優勝。不利な大外枠から大外をブン回し、最速上がりで差し切った。前走ファンタジーSは2番人気に支持されたが、後方から伸び切れず8着。シルクHCで3000万円で募集されたロードカナロア産駒。半姉にレーヴディソール、レーヴィミストラルがいる。ルメール騎手から初来日のブロンデル騎手に乗り替わる。

前走サウジアラビアRC3着のアマーティ、前走未勝利戦を勝ったフィリアプーラ、前走黒松賞を勝ったホウオウカトリーヌ、前走新馬戦を勝ったグレイスアン、前走未勝利戦を勝ったエフティイーリスなど。タニノミッション、コントラチェックは抽選落ち。エフティイーリスは前走東京芝1800mの未勝利戦を1分49秒7で優勝。母エフティマイアは桜花賞&オークス2着馬。母に騎乗していた蛯名騎手が持ってくるか。


レース回顧

2019年 1月12日(土) 1回中山3日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第35回フェアリーS
3歳・オープン・G3(別定) (牝)(国際)(特指)  芝 1600m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 1  1  フィリアプーラ     牝 3 丸山元気  54  1.36.0 34.5  3 436 (美)菊沢隆徳
2 4  8  ホウオウカトリーヌ 牝 3 大野拓弥  54  1.36.0 34.7  4 470 (美)栗田徹
3 7 13  グレイスアン       牝 3 戸崎圭太  54  1.36.1 35.3  5 486 (美)斎藤誠
4 2  3  エフティイーリス   牝 3 蛯名正義  54  1.36.2 34.7  2 446 (美)金成貴史
5 6 11  アクアミラビリス   牝 3 M.デム  54  1.36.2 35.2  1 424 (栗)吉村圭司
6 3  5  サンタンデール     牝 3 木幡巧也  54  1.36.2 35.5 15 434 (美)岩戸孝樹
7 7 14  レディードリー     牝 3 柴田善臣  54  1.36.2 34.0 10 442 (美)伊藤正徳
8 6 12  チビラーサン       牝 3 田辺裕信  54  1.36.2 34.3  8 436 (美)中舘英二
9 2  4  スカイシアター     牝 3 横山武史  54  1.36.2 35.2 12 416 (美)高柳瑞樹
10 1  2  アゴベイ           牝 3 北村宏司  54  1.36.3 34.6  6 440 (美)尾関知人
11 5  9  プリミエラムール   牝 3 武藤雅    54  1.36.5 35.7 13 438 (美)田島俊明
12 5 10  セントセシリア     牝 3 中谷雄太  54  1.36.6 35.4 16 382 (栗)矢作芳人
13 3  6  レーヴドカナロア   牝 3 ブロンデ  54  1.36.8 35.6  9 432 (栗)斉藤崇史
14 4  7  ウィンターリリー   牝 3 菱田裕二  54  1.36.8 35.8 11 434 (美)岩戸孝樹
15 8 15  メイプルガーデン   牝 3 丸田恭介  54  1.37.3 35.8 14 478 (美)高市圭二
16 8 16  アマーティ         牝 3 三浦皇成  54  1.43.8 42.5  7 480 (美)武井亮
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LAP :12.4-11.8-11.9-12.2-12.4-12.2-11.5-11.6
通過:36.1-48.3-60.7-72.9  上り:71.8-59.9-47.7-35.3  平均:1F:12.00 / 3F:36.00
単勝   1 \760 
複勝   1 \230 / 8 \270 / 13 \290 
枠連   1-4 \1470 (7) 
馬連   01-08 \2890 (9) 
ワイド 01-08 \1000 (10)/ 01-13 \1360 (20)/ 08-13 \1510 (21) 
馬単   01-08 \5410 (18) 
3連複 01-08-13 \9490 (34/560) 
3連単 01-08-13 \54740 (186/3360) 

フィリアプーラは1枠1番スタートから道中は後方をロスなく回り、4コーナーで外に持ち出すとメンバー3位の34.5秒で大外から差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分36秒0。サンタンデールが逃げて前半3F36.1秒、5F60.7秒の緩い流れ。フィリアプーラは追い込みタイプには乗り難しい1枠1番に入ったが、道中ロスなく進めて勝負どころでスムーズに外に出すことができた。テン乗りの丸山騎手が上手く乗っている。前走未勝利戦はハイペースだったが、今回は上がり勝負で同じように後方から差し切った。小柄な牝馬でまだ馬体の完成度は低いが、末脚がしっかりしており、かなりの素質を秘めている。半兄アルフレードは朝日杯FSを勝ち、NHKマイルC2着。今後はトライアルを使って桜花賞に向かうことになりそうだ。

ホウオウカトリーは中団の内を進み、勝負どころで外に出し、メンバー5位タイの34.7秒で伸びて頭差の2着。2頭しかいなかった2勝馬の1頭が4番人気で連対を確保。大野騎手がロスなく進めて脚をタメ、上手く乗っている。これまで1400mまでしか経験がなかったが、スローペースで距離を克服した。フェアリーSは速い流れでタフなレースになると芝1800m実績のある馬が激走するが、今年は緩い流れで上がり勝負になったことが良かったのだろう。これで中山では[2−2−0−0]。デビューしてから6戦したため、今後はひと息入れてアネモネSあたりから桜花賞に向かうことになりそうだ。

グレイスアンは2番手からメンバー9位の35.3秒でしぶとく粘って0.1秒差の3着。スローペース、ラスト2Fの上がり勝負を利して粘り込んだ。馬格のある牝馬で切れより地力タイプ。時計、上がりが掛かったことも良かったのだろう。

エフティイーリスは中団の後ろからメンバー5位タイの34.7秒で伸びて0.2秒差の4着。2枠3番に入ったが、出遅れて本来のレースができなかった。それでも最後までいい脚を使っている。ルーラーシップ産駒で飛びが大きいため、広いコースの方が合うタイプ。実績のある東京コースで見直したい。

アクアミラビリスは6番手につけたが、直線で伸び切れず0.2秒差の5着。上がりはメンバー7位タイの35.2秒。道中折り合いを欠いて頭を上げていたことが最後の伸びに影響したのだろう。新馬戦も道中掛かり気味だった。クイーンズリングの半妹で能力はあるが、キャリアの浅さがモロに出た印象。

チビラーサンは出遅れて後方2番手からメンバー2位の34.3秒で伸びて0.2秒差の8着。いい脚を使ったが、位置取りが後ろ過ぎた。新馬戦を先行抜け出しで勝ったようにある程度の位置につけられる馬だが、2戦連続で出遅れている。ギアチャンジが速く賢そうな馬。こういう馬は早い時期の重賞で激走することが多い。



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