中山金杯
2019/1/5 中山競馬場 芝2000m

レース展望

過去10年で1番人気は[4−1−3−2]で5連対。前走重賞3着以内は[3−0−1−1]だが、前走4着以下は[0−1−2−1]で1連対のみ。2番人気は[2−2−0−6]で4連対、3番人気は[1−0−0−9]で1連対。3番人気以内の決着は1回のみ。6〜9番人気が2連対、10番人気以下が1連対。最近4年の馬連は15倍、16倍、17倍、6倍で10倍台までに収まっている。

53キロ以下は[0−0−0−28]、54キロは[0−1−2−24]。連対馬19頭が55キロ以上、15頭が56キロ以上。トップハンデは[3−2−1−7]で5連対、5番人気以内なら[3−1−1−1]。ある程度人気になる馬は狙える。前走から斤量が増えた馬は[9−5−5−12]、5番人気以内なら[9−4−5−6]。ハンデ戦でも前走より斤量が増えた馬が活躍している点に注意。

マウントゴールドは芝2000m[3−1−2−2]の巧者。3走前の小倉記念は前半5F60.0秒で逃げてメンバー7位タイの34.0秒で上がって0.5秒差の3着。前走チャレンジCは3番手からメンバー6位の34.5秒でしぶとく伸びて0.5秒差の2着。勝ったエアウィンザーが強過ぎたが、持ち前の心肺機能の高さを生かして粘り込んだ。過去10年でステイゴールド産駒は5番人気以内なら[2−1−0−3]。昨年の京都金杯を勝った武豊騎手が今年は中山で決めるか。馬格がないため、輸送を克服できるかがカギ。

ステイフーリッシュは昨年の京都新聞杯勝ち馬。ダービーは10着、菊花賞は11着に終わったが、芝2000〜2200mでは[2−0−2−0]で堅実に走っている。前走チャレンジCは中団からメンバー4位の34.2秒で伸びて0.7秒差の3着。初の古馬相手だったが、2着マウントゴールドに0.2秒差の3着に入った。パドックでは馬体が少し細く映ったが、以前から細く映るときの方が結果が出ている。中山芝2000mではホープフルSで0.2秒差の3着がある。藤岡佑騎手では[1−0−1−0]で3着以内を確保。

17年のホープフルS勝ち馬タイムフライヤー、昨年の函館記念勝ち馬エアアンセム、昨年の中山金杯2着馬ウインブライト、昨年のダービー3着馬コズミックフォース、前走ディセンバーSを勝ったアドマイヤリード、昨年の鳴尾記念勝ち馬ストロングタイタン、17年の小倉記念2着馬サンマルティン、2連勝でOP入りしたランガディアなど。タイムフライヤーはホープフルSまで[3−2−0−0]だったが、その後は5、10、11、6、6着で不振が続いている。ホープフルSを勝った中山芝2000mでどんな走りを見せるか。

エアアンセムは芝2000m[3−1−5−5]でG3では函館記念1着、福島記念3着。過去10年で8歳馬は[0−0−0−18]。データを覆せるか。ウインブライトは中山でG2以下なら[3−2−0−0]でスプリングS、中山記念を勝っている。昨年の中山記念は3番手から伸びてクビ差の2着。昨年より2キロ重い58キロがどう出るか。コズミックフォースは芝2000m[2−1−1−0]で中山では京成杯2着がある。昨年の重賞で活躍が目立ったノーザンファーム生産の明け4歳馬。今週復帰する石橋脩騎手が騎乗する。


レース回顧

2019年 1月 5日(土) 1回中山1日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第68回日刊スポーツ賞中山金杯
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)[指定]  芝 2000m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 6 11  ウインブライト     牡 5 松岡正海  58  1.59.2 34.9  3 490 (美)畠山吉宏
2 8 15  ステイフーリッシュ 牡 4 藤岡佑介  56  1.59.3 35.4  7 456 (栗)矢作芳人
3 1  1 $タニノフランケル   牡 4 内田博幸  53  1.59.3 35.6  9 528 (栗)中竹和也
4 1  2  アドマイヤリード   牝 6 横山典弘  56  1.59.3 35.2  8 430 (栗)須貝尚介
5 6 12  タイムフライヤー   牡 4 和田竜二  56  1.59.4 35.3  2 464 (栗)松田国英
6 8 16  マイネルサージュ   牡 7 津村明秀  56  1.59.4 34.9 16 516 (美)鹿戸雄一
7 3  6  エアアンセム       牡 8 田辺裕信  57  1.59.4 34.8  4 496 (栗)吉村圭司
8 2  4  ランガディア       牡 5 北村宏司  54  1.59.5 35.4  5 480 (美)木村哲也
9 3  5  サンマルティン     セ 7 マーフィ  56  1.59.5 35.1 11 502 (美)国枝栄
10 7 14  ブラックバゴ       牡 7 戸崎圭太  56  1.59.5 34.8 12 528 (美)斎藤誠
11 4  7  マイネルハニー     牡 6 柴田大知  57  1.59.5 34.9 14 476 (美)栗田博憲
12 4  8  マウントゴールド   牡 6 武豊      56  1.59.7 35.3  1 452 (栗)池江泰寿
13 2  3  コズミックフォース 牡 4 石橋脩    56  1.59.9 36.1  6 480 (美)国枝栄
14 7 13  ナスノセイカン     牡 7 ブロンデ  55  2.00.3 35.8 13 486 (美)矢野英一
15 5  9 $ストロングタイタン 牡 6 大野拓弥  57  2.00.5 36.4 10 542 (栗)池江泰寿
16 5 10  ヤングマンパワー   牡 7 丸山元気  57  2.01.3 37.1 15 540 (美)手塚貴久
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LAP :12.4-10.7-12.5-11.7-12.6-12.2-11.6-11.7-11.4-12.4
通過:35.6-47.3-59.9-72.1  上り:71.9-59.3-47.1-35.5  平均:1F:11.92 / 3F:35.76
単勝   11 \840 
複勝   11 \320 / 15 \340 / 1 \650 
枠連   6-8 \1660 (7) 
馬連   11-15 \4570 (18) 
ワイド 11-15 \1620 (20)/ 01-11 \3630 (46)/ 01-15 \4170 (55) 
馬単   11-15 \7950 (31) 
3連複 01-11-15 \42070 (140/560) 
3連単 11-15-01 \216370 (714/3360) 

ウインブライトは中団の外につけ、メンバー3位の34.9秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分59秒2。上がりの掛かるタフな馬場でステイゴールド産駒がワンツーを決めた。タニノフランケルが逃げて前半5F59.9秒。後半5Fは59.3秒でラップは12.2−12.6−11.7−11.4−12.4秒。中盤にラップが12.6秒に落ちたが、ラスト4Fからペースアップして地力の問われるレースになった。ウインブライトはいつもより位置取りが後ろになったが、直線で各馬が苦しくなったところでひと伸びして差し切った。トップハンデ58キロを背負って地力勝負で貫録勝ち。中山金杯は前走より斤量が増えた馬が激走する傾向があるが、データ通り斤量が増えた馬が激走した。これでG2以下の中山芝では[4−2−0−0]。昨年G2の中山記念でアエロリットに勝ったのはダテではない。今後は昨年と同様に中山記念から大阪杯に向かうことになりそうだ。

ステイフーリッシュは後方から捲って先団に押し上げ、メンバー10位タイの35.4秒で粘り込んで0.1秒差の2着。向こう正面で流れが緩んだときに一気に上がって脚を使ったが、最後までしぶとく伸びて2着を確保。不利な8枠15番からいい脚を長く使っている。藤岡佑騎手が思い切ったレースで外枠を克服させた。これで芝2000〜2200mでは[2−1−2−0]。使うと消耗するタイプだが、前走チャレンジCで3着に激走し、中山に長距離輸送して馬体6キロ増。体質が強化され、力をつけている。まだ馬体の増減に注意が必要だが、中距離に出走したときは注意したい。

タニノフランケルは前半4F59.9秒で逃げてメンバー12位の35.6秒で上がって0.1秒差の3着。2着とはクビ差。上がりが掛かったように馬場を考慮すると楽な流れではなかったが、最軽量53キロ、1枠1番から最短コースを通って粘り込んだ。父フランケル、母ウオッカの良血馬が重賞2戦目でパフォーマンスを引き上げた。これで芝2000m以下で逃げたときは[3−0−1−0]。明け4歳馬でまだこれから強くなる。中距離で単騎逃げという条件で注意したい。

アドマイヤリードは内枠スタートから4番手につけ、メンバー7位の35.2秒で伸びて0.1秒差の4着。好位の内をロスなく回ってきたが、あと一歩足りなかったのは、距離が微妙に長いのとハンデ56キロのせいか。それでも以前よりレースが上手くなり、小回りコースをこなせるようになっている。G1馬のため斤量を背負わされるが、6歳馬でもまだパフォーマンスは大きく落ちていない。

サンマルティンは中団の内につけたが、直線でごちゃついて伸び切れず0.3秒差の9着。直線でスペースがなくトップギアに入らなかった。10〜3月は[1−0−0−7]、4〜9月は[5−1−0−3]。春になって気温が上がり、馬体がほぐれてきたら注目したい。重賞を勝てる能力がある。

マウントゴールドは出遅れて先行できず、道中馬群に包まれて動けず4コーナーで後方3番手になり0.5秒差の12着。前に行ってしぶとい脚を使えるタイプだが、出遅れてまともなレースができなかった。連対した2頭と同じステイゴールド産駒だが、もう少し軽い馬場の方が合っている。



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