ターコイズS
2018/12/15 中山競馬場 芝1600m

レース展望

OP特別時代を含めた過去10年で1番人気は[2−1−1−6]で3連対。前走G1以外に出走した馬は[0−1−0−5]、6〜8枠に入った馬は[0−0−1−4]で不振。2番人気は[1−1−1−7]で2連対、3番人気は[2−3−1−4]で5連対。6〜9番人気が3連対、10番人気以下が10連対。最近6年の馬連は240倍、13倍、101倍、546倍、19倍、25倍で万馬券が3回。かなり波乱傾向が強い。

50キロは2連対、51キロは1連対、52キロは2連対、53キロは8連対。53キロ以下が13連対で半数以上を占める。10番人気以下で連対した5頭は51、52、53、53、54キロ。穴で前走惨敗した軽量馬に注意。トップハンデは[0−1−1−17]で1連対のみ。昨年6番人気のレッツゴードンキが2着に入った。1番人気は[0−0−0−4]、2、3番人気は[0−0−0−4]で不振。人気馬でも過信禁物。

プリモシーンはG3以下では[3−1−0−0]でフェアリーSと関屋記念を勝っている。北村宏騎手に乗り替わった関屋記念は中団からメンバー2位の33.4秒で差し切って1分31秒6で優勝。ルージュバックなど戸崎騎手の駄乗で負け続けた馬は乗り替わると一変することが多い。前走秋華賞は出遅れて最後方からメンバー2位の33.8秒で伸びて0.6秒差の7着。距離にメドを立てたが、ジャパンCを使わずマイルに戻してきた。ハンデは55キロ。ビュイック騎手に乗り替わる。相馬眼的に同厩のステルヴィオより上の可能性がある。

フロンテアクイーンはターコイズS2着、中山牝馬S2着、クイーンS2着、府中牝馬S3着と堅実に走っている。前走エリザベス女王杯は7番手から伸び切れず0.6秒差の7着。直線で寄られてスペースがなくなる不利があった。芝1600mは[0−5−1−4]で中山では[0−3−0−1]。昨年のターコイズSは5番手からメンバー7位タイの34.4秒で抜け出したが、最後にミスパンテールに差されてクビ差の2着。今年は2キロ重い55キロを背負う点がどう出るか。初来日のマーフィー騎手(今年英国2位)が騎乗する。

1000万、1600万条件を2連勝したフローレスマジック、昨年のターコイズS勝ち馬ミスパンテール、前走ポートアイランドSを勝ったミエノサクシード、同3着馬リバティハイツ、中山牝馬S勝ち馬カワキタエンカ、前走信越S3着のベルーガ、前走1600万条件を勝ったカイザーバル、ディメンシオン、リナーテ、レッドオルガ、前走キャピタルS6着のデンコウアンジュなど。中山は開催3週目で今週もAコースで行われる。金曜、土曜の中山は晴れの予報。良馬場でのレースになりそうだ。多頭数のため枠順に注意したい。

フローレスマジックはアルテミスS2着、クイーンC3着、フローラS3着があり昇級は形だけ。ラキシス、サトノアラジンの全妹が2連勝で本格化してきたか。中山芝は[2−1−1−0]で3着以内を確保。ルメール騎手では[4−3−1−1]。ミスパンテールは清水S、ターコイズS、京都牝馬S、阪神牝馬Sを4連勝したが、その後は5、9、12着に終わった。芝1600mは[3−1−0−2]で良馬場なら[3−1−0−0]。昨年より3キロ重いトップハンデ56キロがどう出るか。横山典騎手では[3−0−0−3]。

ミエノサクシードはポートアイランドSを1分34秒0で優勝。重賞は[0−0−1−3]でマーメイドS3着がある。初の中山の克服がカギ。カワキタエンカは芝1800m[3−3−0−1]だが、芝1600mは[0−0−1−4]。前に行ってどこまで踏ん張れるか。ディメンシオンは条件戦を3連勝。芝1800m以下で福永騎手なら[3−2−0−0]。中山芝1600mの重賞で福永騎手は[5−1−2−16]だが、10年以降は[0−0−1−8]、3番人気以内では[0−0−1−5]。背中にネギが見える?


レース回顧

2018年12月15日(土) 5回中山5日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第4回ターコイズS
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (牝)(国際)(特指)  芝 1600m   16頭立
------------------------------------------------------------------------------
着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
------------------------------------------------------------------------------
1 2  3  ミスパンテール     牝 4 横山典弘  56  1.32.7 35.0  5 512 (栗)昆貢
2 4  7  リバティハイツ     牝 3 北村友一  54  1.32.8 35.4 10 450 (栗)高野友和
3 3  6  デンコウアンジュ   牝 5 柴田善臣  55  1.32.8 34.3 13 462 (栗)荒川義之
4 7 13  フロンテアクイーン 牝 5 マーフィ  55  1.32.9 35.8  4 474 (美)国枝栄
5 6 11  ディメンシオン     牝 4 福永祐一  53  1.32.9 35.3  3 450 (栗)藤原英昭
6 5  9  レッドオルガ       牝 4 C.デム  54  1.33.0 34.6  6 450 (栗)藤原英昭
7 1  2  リナーテ           牝 4 三浦皇成  53  1.33.0 35.0  9 480 (栗)須貝尚介
8 5 10  プリモシーン       牝 3 ビュイッ  55  1.33.0 35.2  1 500 (美)木村哲也
9 6 12  ミエノサクシード   牝 5 川島信二  55  1.33.1 34.9 12 458 (栗)高橋亮
10 2  4  ハーレムライン     牝 3 大野拓弥  52  1.33.1 35.8  8 474 (美)田中清隆
11 3  5  フローレスマジック 牝 4 ルメール  54  1.33.1 34.8  2 480 (美)木村哲也
12 7 14  カイザーバル       牝 5 四位洋文  53  1.33.2 35.2 11 486 (栗)中竹和也
13 4  8  キョウワゼノビア   牝 5 田中勝春  52  1.33.3 35.0 16 486 (栗)角田晃一
14 8 15  カワキタエンカ     牝 4 池添謙一  55  1.33.4 36.4  7 466 (栗)浜田多実
15 1  1  アンコールプリュ   牝 3 藤岡康太  52  1.34.4 35.9 15 424 (栗)友道康夫
16 8 16 $リエノテソーロ     牝 4 田辺裕信  55  1.34.5 37.2 14 460 (美)武井亮
------------------------------------------------------------------------------
LAP :12.3-10.8-11.1-11.3-11.5-11.8-11.7-12.2
通過:34.2-45.5-57.0-68.8  上り:69.6-58.5-47.2-35.7  平均:1F:11.59 / 3F:34.76
単勝   3 \990 
複勝   3 \400 / 7 \700 / 6 \1180 
枠連   2-4 \6790 (26) 
馬連   03-07 \15220 (47) 
ワイド 03-07 \3870 (45)/ 03-06 \4970 (55)/ 06-07 \11970 (81) 
馬単   03-07 \29440 (89) 
3連複 03-06-07 \131780 (269/560) 
3連単 03-07-06 \690180 (1392/3360) 

ミスパンテールは7番手からメンバー5位タイの35.0秒で馬群を割って抜け出しレースを制した。勝ちタイムは1分32秒7。カワキタエンカが逃げて前半3F34.2秒、5F57.0秒の速い流れ。昨年より3キロ重いトップハンデ56キロを背負って2連覇を達成。前2走はパドックでイレ込んでいたが、この日はパドックで落ち着いて周回していた。2度使って上手くガス抜きができた模様。これで芝1600mは[4−1−0−2]、G1を除くと[4−1−0−0]。これまでは緩い流れで好走していたが、前半5F57.0秒の速い流れで勝ったことで死角がひとつ少なくなった。今後もテンションが上がらないかが課題になるが、来年のヴィクトリアマイルに向けてどこまでパフォーマンスを引き上げられるか注目したい。

リバティハイツは好位からメンバー11位の35.4秒でしぶとく伸びて0.1秒差の2着。上がりは遅かったが、好位で上手く立ち回って粘り込んだ。調教診断で3位評価にしたようにひと叩きされ、動き、気配が一変していた。先週の中日新聞杯のショウナンバッハ(12人)に続き、超大穴馬が10人気で激走した。秋に使ってきた馬は疲れが出る時期だけに調教の動き、気配が一変した馬は要注意。速い流れで好位から粘り込んでマイル重賞でやれるメドが立った。今後は馬体が成長してパワーアップできるかどうかがカギになる。

デンコウアンジュは後方2番手から最内を突いてメンバー最速の34.3秒で突っ込んで2着にクビ差の3着。成績にムラがあるが、前走キャピタルSでメンバー最速の32.3秒で追い込んで0.1秒差の6着まで追い上げたように復調していたのだろう。ただし最内を狙った柴田善騎手の一発狙いの騎乗が嵌まった感が強い。これまで重賞で3着以内に入ったときは、12、11、7、4、13人気。芝1600〜1800m重賞で注意したい。

プリモシーンは中団からメンバー8位タイの35.2秒で外から伸びて0.3秒差の8着。4コーナーから直線で外からカイザーバルにマークされてスペースが狭くなり、エンジンの掛かりが遅くなったことが堪えた。関屋記念がプラス10キロ、秋華賞が輸送して6キロ増、そして今回が6キロ増で500キロ。少し重い造りだったことが反応の悪さにつながったか。G1を使った後だけに余裕を残した模様。相馬眼的にまともに走れば勝てるだけの力を持っている。ビュイック騎手は内枠に入ると上手く乗るが、外枠に入るとイマイチの印象。

フローレスマジックは後方からメンバー3位の34.8秒で上がって0.4秒差の11着。それほど負けていないが、緩い流れで前に行って抜け出すのが理想だけに速い流れで後方からのレースでは厳しかった。2連勝してルメール騎手で2番人気に支持されたが、結果的に過剰人気だった。デビューから15戦のうち14戦が1、2番人気。人気になりやすいタイプだけに逆の意味も含めて馬券に上手く利用したい。



[Home]