カペラS
2018/12/9 中山競馬場 ダ1200m

レース展望

過去10年で1番人気は[0−1−1−8]で1連対のみ。単勝2.6倍以上は[0−0−1−7]、4歳馬は[0−0−0−4]、6枠より外枠は[0−0−1−4]で不振。2番人気は[1−1−2−6]で2連対、3番人気は[3−2−0−5]で5連対。6〜9番人気は5連対、10番人気以下は2連対。最近5年の馬連は42倍、511倍、39倍、11倍、79倍。14年は12番人気が勝って大波乱になった。

過去10年のうち6年が1分10秒0を切る高速決着。ダート短距離巧者が揃い、ハイペースで高速決着になりやすい。スピードのない馬では通用しない。ダ1200mで速い持ちタイムがある馬に注目。連対馬の脚質は逃げ2先行3、差し9追込6で差し追い込み馬が活躍。ハイペースになると直線一気が決まりやすい。前走1400mは[7−4−4−34]で13連対と多いが、今年は前走ダ1400mを使った馬が少ない。

コパノキッキングは藤森S(1600万)、オータムリーフS(OP)を連勝。藤森Sはスタート後に挟まれて後方まで下がる不利があったが、大外からメンバー最速の34.5秒で差し切った。前オータムリーフSは好位からメンバー3位の34.9秒で差し切り1分10秒8で優勝。ダ1200m以下では[5−0−0−0]で勝率100%。。かなり使い込んでいるため、輸送をこなしてデキ落ちがないことが条件。

前走JBCスプリント3着のキタサンミカヅキ、同6着のキングズガード、前走室町Sを勝ったオールドベイリー、同2着のヴェンジェンス、東京盃2着馬ネロ、2連勝でオープン入りしたタテヤマ、中山ダ1200m[4−0−0−1]のハットラブ、前走テレ玉杯オーバスS2着のオウケンビリーヴなど。週末の中山は雨は降らない予報。JRAが散水しなければ、パサパサに乾いたダートでのレースになりそうだ。

キタサンミカヅキは今年[3−3−2−0]で重賞[1−2−1−0]。2走前の東京盃は好位から抜け出して1分12秒1で優勝。前走JBCスプリントは中団からメンバー4位の36.1秒で伸びて0.4秒差の3着。斤量をこなすタイプだが、58キロがどう出るか。オールドベイリーは今年のダ1200mで[4−0−1−1]。前走室町Sを1分10秒5の好タイムで勝ったが、2キロ増の56キロがどう出るか。


レース回顧

2018年12月 9日(日) 5回中山4日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第11回カペラS
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定)  ダート 1200m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 1  2 $コパノキッキング   セ 3 柴田大知  55  1.10.2 34.9  1 480 (栗)村山明
2 6 11  サイタスリーレッド 牡 5 津村明秀  56  1.10.3 36.9 11 488 (栗)池添兼雄
3 1  1  キタサンミカヅキ   牡 8 森泰斗    58  1.10.4 36.1  2 530 [地]佐藤賢二
4 3  5  タテヤマ           牡 4 大野拓弥  56  1.10.4 36.5  8 462 (栗)渡辺薫彦
5 2  3  ヴェンジェンス     牡 5 石川裕紀  56  1.10.5 36.0 10 492 (栗)大根田裕
6 7 13  オウケンビリーヴ   牝 5 三浦皇成  55  1.10.6 36.5  7 488 (栗)安田隆行
7 4  7 *ダノングッド       牡 6 田中勝春  56  1.10.7 35.6 12 510 (栗)村山明
8 4  8  ハットラブ         牝 4 横山典弘  54  1.10.9 35.7  3 482 (美)菊沢隆徳
9 2  4  キングズガード     牡 7 内田博幸  56  1.10.9 35.5  5 472 (栗)寺島良
10 5  9  ネロ               牡 7 瀧川寿希  56  1.11.0 37.3  9 478 (栗)森秀行
11 8 15  ウインムート       牡 5 松山弘平  56  1.11.0 37.1  6 518 (栗)加用正
12 3  6 $オールドベイリー   牡 4 中井裕二  56  1.11.1 37.2  4 468 (栗)中内田充
13 6 12 $ナンチンノン       牡 7 国分恭介  56  1.11.1 37.6 13 538 (栗)中竹和也
14 8 16  ヒカリブランデー   牡 7 江田照男  56  1.11.6 37.0 16 486 (美)池上昌和
15 5 10  ノボバカラ         牡 6 勝浦正樹  56  1.11.7 37.9 15 512 (美)天間昭一
16 7 14  ブラゾンドゥリス   牡 6 藤田菜七  56  1.12.0 38.3 14 526 (美)尾形和幸
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LAP :11.8-10.3-11.3-11.8-12.1-12.9
通過:33.4-45.2-57.3-70.2  上り:70.2-58.4-48.1-36.8  平均:1F:11.70 / 3F:35.10
単勝   2 \360 
複勝   2 \170 / 11 \730 / 1 \210 
枠連   1-6 \2390 (9) 
馬連   02-11 \8260 (32) 
ワイド 02-11 \2900 (41)/ 01-02 \500 (1)/ 01-11 \3560 (47) 
馬単   02-11 \12060 (51) 
3連複 01-02-11 \18840 (67/560) 
3連単 02-11-01 \89030 (294/3360) 

コパノキッキングは出遅れて最後方を進み、3コーナーから大外を回って押し上げ、メンバー最速の34.9秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分10秒2。サイタスリーレッドが逃げて前半3F33.4秒。同日の未勝利、1000万条件が前半3F33.5秒で前残り決着。今開催の中山は高速馬場で前半3F33.4秒は数字ほど速い流れではない。コパノキッキングは直線に向いたときは前とかなり差があったが、ラスト2F12.1−13.0秒とラップが落ちたこともあり差し切った。2位を0.6秒上回る末脚はインパクトがあった。2走前の藤森Sでは不利を受けて後方に下がったが、メンバー最速の34.5秒で差し切っている。3歳馬で斤量が軽いこともあるが、まだ馬体に華奢な部分がある状態でこれだけ走るのだから大したもの。馬体がしっかりとして本格化すれば、ダート短距離G1を勝てるのではないか。ただし今年8戦6勝とかなり使い込んでおり、外国産馬だけに急に走らなくなる可能性がなくもない。前向きさが失われないうちは注目していきたい。今後はひと息入れて根岸Sに向かう予定。距離をこなせば、フェブラリーSに挑戦することになりそうだ。

サイタスリーレッドは押してハナを切って前半3F33.4秒で進み、直線に向いて後続を引き離したが、最後に大外からコパノキッキングに交わされて0.1秒差の2着。ラスト3Fは11.8−12.1−13.0秒でラップが落ちたが、差してくる馬がコパノキッキングしかいなかった。昨年のカペラSは15着。速い流れで飛ばすのは良くないタイプだが、今の中山で前半3F33.4秒はそれほど速くないのだろう。これでダートで逃げたときは[2−1−2−1]。以前は好位からのレースをしていたが、それほど切れる脚がないため、ハナを切って早めに後続を引き離すレースが合っている。次走はジャニュアリーSに向かう予定。

キタサンミカヅキは1枠1番から中団の内につけ、メンバー6位の36.1秒で伸びて0.2秒差の3着。勝ち馬より3キロ、2着馬より2キロ重い58キロを背負っていたことが影響したのか、直線でエンジンが掛かるまで時間が掛かり、そのぶん届かなかった。地方のダートに慣れているだけに今の中山の時計の速いダートもマイナスだった。8歳馬でも今が充実期で安定して走っている。

タテヤマは3枠5番スタートから内ラチ沿いの6番手を進み、メンバー7位タイの36.5秒で伸びて0.2秒差の4着。直線で内からジリジリと伸びて見せ場を作ったが、最後は瞬発力の差が出た。それでも昇級戦、重賞初挑戦だったことを考えると上々の内容。心肺機能が高く、勝負根性があり、混戦に強いタイプ。強い馬と戦ってクラス慣れしてくれば、そのうち勝ち負けに加わってくるのではないか。

ヴェンジェンスは後方からメンバー5位の36.0秒で伸びて0.3秒差の5着。外からしぶとく伸びてきたが、勝ち馬のようにガツンと切れる脚を使えなかった。心肺機能が高いカジノドライヴ産駒。もっと速い流れでタフなレースになった方が力を発揮できるタイプ。3走前の大阪スポーツ杯(阪神ダ1400m)を勝ったときは前半3F33.8秒(重)。ダ1400mでタフなレースになりそうなときは要注意。



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