中日新聞杯
2018/12/8 中京競馬場 芝2000m

レース展望

昨年から12月に移動した。過去10年で1番人気は[3−2−1−4]で5連対。関西馬は[3−2−1−2]だが、関東馬は[0−0−0−2]で不振。2番人気は[2−1−1−6]で3連対、3番人気は[0−1−1−8]で1連対。6〜9番人気が4連対、10番人気以下が3連対。最近5年の馬連は14倍、60倍、18倍、41倍、15倍。ハンデ戦で中穴決着が多い。

前走連対馬は6頭のみ。前走4〜6着から6頭が連対している。前走10着以下は[2−2−4−48]で前走G1または休み明けなら着順不問。休み明けを除き、前走G3から連対した5頭は前走2〜4着。前走G2から連対した5頭は前走2〜5着。前走G2、G3で善戦した馬に注目したい。前走G1から連対した馬は前走7、12、15着。G1は惨敗馬が巻き返している。

ギベオンは毎日杯でブラストワンピースに2馬身差の2着、NHKマイルCでケイアイノーテックにクビ差の2着がある。前走セントライト記念は好位から伸び切れず13着。前にいたジェネラーレウーノが勝っただけに物足りない内容だった。距離が堪えたか。今回は立て直して距離1F短縮。芝2000mではフリージア賞で1着がある。藤原英厩舎のディープインパクト産駒。秋G1で3歳馬が大活躍のため人気を集めそうだ。戸崎騎手からCデムーロ騎手に乗り替わる。

メートルダールは昨年の中日新聞杯勝ち馬。2着ミッキーロケットは宝塚記念を制した。今年は金鯱賞8着、大阪杯10着に終わったが、前走新潟記念で最後方からメンバー2位の33.6秒で追い込んで0.3秒差の2着まで追い上げた。休み明けで馬体が20キロ増えて少し太めの造りだった。左回り、G3以下の芝1800〜2000mでは[4−1−3−0]で複勝率100%。トップハンデ57キロを背負うが、57キロは前走と同じ。福永騎手では[1−2−2−1]。

3歳馬グレイル、福島記念2着馬マイスタイル、アンドロメダS勝ち馬ドレッドノータス、鳴尾記念勝ち馬ストロングタイタン、昨年の愛知杯2着馬レイホーロマンスなど。グレイルは昨年の京都2歳S勝ち馬。秋はセントライト記念で3着に突っ込んだが、菊花賞は後方10着に終わった。近走は追い込みに徹し、時計の裏付けがない点が気になるところ。同じ3歳のギベオンより1キロ軽い55キロで出走できる。55キロでは2戦2勝。テン乗りの津村騎手に乗り替わる。

ドレッドノータスは15年の京都2歳S勝ち馬。勝ち切れないレースが続いたが、レインボーS、アンドロメダSを連勝し軌道に乗ってきた。母はディアデラノビアで半姉にディドラマドレ、全兄にサンマルティンがいる。先行策で活路を開くか。中谷騎手に乗り替わる。ストロングタイタンは鳴尾記念を1分57秒2でレコード勝ちしたが、宝塚記念は11着、小倉記念は12着に終わった。ひと息入れてどこまで立ち直ってくるか。前走騎乗したアヴドゥラ騎手が騎乗する。


レース回顧

2018年12月 8日(土) 4回中京3日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第54回中日新聞杯
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指)  芝 2000m   14頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 5  7  ギベオン           牡 3 C.デム  56  1.59.3 35.3  1 508 (栗)藤原英昭
2 6 10  ショウナンバッハ   牡 7 鮫島克駿  54  1.59.3 35.1 12 454 (美)上原博之
3 7 12 $ストロングタイタン 牡 5 アヴドゥ  57  2.00.0 36.2  7 552 (栗)池江泰寿
4 6  9  レイホーロマンス   牝 5 丸山元気  51  2.00.1 35.5  8 424 (栗)橋田満
5 7 11  メートルダール     牡 5 福永祐一  57  2.00.2 36.0  3 486 (美)戸田博文
6 1  1 *エンジニア         牡 5 北村宏司  54  2.00.2 36.2  6 482 (美)牧光二
7 4  5  マサハヤドリーム   牡 6 北村友一  55  2.00.4 36.0 13 474 (栗)今野貞一
8 8 14  マイスタイル       牡 4 田中勝春  56  2.00.4 37.6  2 460 (栗)昆貢
9 2  2  アメリカズカップ   牡 4 松山弘平  56  2.00.4 36.6 10 448 (栗)音無秀孝
10 5  8  ドレッドノータス   セ 5 中谷雄太  56  2.00.4 36.8  4 458 (栗)矢作芳人
11 4  6  ハクサンルドルフ   牡 5 藤岡康太  55  2.00.4 35.9  9 476 (栗)西園正都
12 3  4  エテルナミノル     牝 5 四位洋文  54  2.00.6 37.3 11 468 (栗)本田優
13 3  3  グレイル           牡 3 津村明秀  55  2.00.7 36.5  5 494 (栗)野中賢二
14 8 13  スズカディープ     セ 6 岩崎翼    53  2.02.2 38.9 14 428 (栗)橋田満
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LAP :12.6-11.0-12.2-11.5-11.4-11.8-12.3-12.3-11.8-12.4
通過:35.8-47.3-58.7-70.5  上り:72.0-60.6-48.8-36.5  平均:1F:11.93 / 3F:35.79
単勝   7 \370 
複勝   7 \190 / 10 \1030 / 12 \540 
枠連   5-6 \2090 (9) 
馬連   07-10 \15830 (44) 
ワイド 07-10 \4010 (46)/ 07-12 \1330 (16)/ 10-12 \7360 (61) 
馬単   07-10 \23420 (76) 
3連複 07-10-12 \46690 (137/364) 
3連単 07-10-12 \264000 (728/2184) 

ギベオンは中団からメンバー2位の35.3秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分59秒3。マイスタイルが逃げて前半5F58.7秒の速い流れになり、差し追い込み馬が上位を独占。ギベオンは直線でショウナンバッハに交わされたが、最後にひと伸びして差し返しハナ差で優勝。NHKマイルC2着がある3歳馬が古馬を相手に重賞初制覇。前走セントライト記念は13着に終わったが、ひと息入れて立て直し距離1F短縮で巻き返した。これで芝2000m以下では[3−2−0−0]。NHKマイルC2着馬に56キロは有利だった。マイルCSをステルヴィオが勝ってから、芝もダートも重賞レースは3歳馬の活躍が目立つ。今後は芝1600〜2000mを使ってさらに適性を見極めていくことになりそうだ。

ショウナンバッハは中団の後ろからメンバー最速の35.1秒で追い込んでハナ差の2着。直線で外からギベオンを交わしたが、最後に差し返された。3走前の新潟大賞典でメンバー3位の33.9秒で追い込んで0.4秒差の3着に入ったことがダテではないことを示した。昨年の中日新聞杯は後方からメンバー2位の33.5秒で追い込んで0.3秒差の4着に終わったが、昨年は18頭立てで今年は14頭立て。器用さがないため、捌きやすい少頭数がプラスに働いている。このあたりを考慮して大穴馬で狙って正解だった。キタサンブラックの半兄。7歳馬でも近走はパフォーマンスが安定している。次走はAJC杯あたりになりそうだ。

ストロングタイタンは6番手からメンバー7位タイの36.2秒で伸びて0.7秒差の3着。前の2頭に4馬身離されたが、しぶとく粘って3着を確保。休み明けは[2−2−1−1]で久々を苦にしないタイプだが、小倉記念以来4ヶ月ぶりのレースで馬体が36キロ増えて少し太めの造りだった。叩き2戦目は[2−1−0−2]。フレッシュなうちに狙っていきたい。

レイホーロマンスは後方2番手からメンバー3位の35.5秒で追い込んで0.8秒差の4着。最後に外から伸びてきたが、位置取りが後ろ過ぎた。昨年の愛知杯で2着に突っ込んだように中京芝2000mは合っている。勝ち切れないが、G3では相手なりに堅実に走っている。展開、馬場などがマッチすれば、そのうち激走がありそうだ。

メートルダールは中団からメンバー5位タイの36.0秒で伸びて0.9秒差の5着。昨年の中日新聞杯を勝ったが、今年は斤量が2キロ増えて57キロを背負っていた。前走20キロ増えた馬体が4キロ減っていたが、まだ少し太めの造り。直線で伸び切れなかったのは、そのあたりが影響したのだろう。攻めて仕上げ、かつ[3−0−1−2]の外国人騎手を乗せてきたら要注意。ただし右回りでは少し割り引きが必要。



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