ステイヤーズS
2018/12/1 中山競馬場 芝3600m

レース展望

過去10年で1番人気は[5−1−1−3]で6連対。アルバートの3連覇が含まれるが、外国人騎手なら[4−0−0−0]。2番人気は[0−2−3−5]、3番人気は[1−1−2−6]で各2連対。6〜9番人気が4連対、10番人気以下が1連対。12年に8−4番人気で馬連114倍が出たが、最近5年の馬連は13倍、18倍、28倍、8倍、2倍。人気馬が堅実で荒れても20倍台までに収まっている。

前走AR共和国杯は[7−1−6−41]で8連対。6着以下から4頭が連対しており着順は問われない。1番人気は[3−0−1−1]、5〜8番人気は[3−0−1−6]。前走AR共和国杯で追い込んで届かなかった馬に注意。アルバートが3連覇、デスペラートが2連覇、ファタモルガーナが2着3回。一度好走したステイヤーが再度好走する傾向がある。今年はアルバートとモンドインテロが該当する。

アルバートは芝3400m以上で全てムーア騎手が騎乗し[4−0−0−0]で上がりは全てメンバー最速。ステイヤーズSを3連覇し、17年のダイヤモンドSを勝っている。昨年のステイヤーズSは中団の後ろからメンバー最速の34.9秒で上がって2馬身半差で圧勝。前走AR共和国杯はトップハンデ58.5キロを背負って10着に終わったが、超スローの上がり勝負で後方からのレースでは厳しかった。過去10年で7歳馬は[0−1−1−15]で不振だが、メンバー的に4連覇の可能性は十分ある。乗り慣れたムーア騎手ではなくモレイラ騎手が騎乗する点がどう出るか。前2年と同様に57キロで出走できる。

前走古都Sを勝ってオープン入りしたアドマイヤエイカン、前走丹頂Sを勝ったリッジマン、16年のステイヤーズS3着馬モンドインテロ、札幌日経オープン勝ち馬ヴォージュ、七夕賞勝ち馬メドウラーク、オジュウチョウサンの全弟コウキチョウサンなど。アドマイヤエイカンは休み明けを除き芝2400〜2600m[1−3−1−0]。前走1600万条件を勝ったが、4走前に札幌日経オープン(OP)で2着がある。シュヴァルグラン、フェイムゲーム、カレンミロティックなど長距離実績馬を出しているハーツクライ産駒。15年の札幌2歳S勝ち馬。3000mを超える長距離戦で覚醒するか。鞍上は田辺騎手。

リッジマンは芝2600m以上[3−3−0−1]、芝3000m以上[0−2−0−0]でダイヤモンドSと万葉Sで2着がある。前走丹頂Sは中団から捲って早め先頭から押し切った。小柄な馬だけに4キロ増の56キロがどう出るか。蛯名騎手では[2−2−0−2]。モンドインテロは昨年の札幌日経オープンを勝った後[0−0−0−8]。16年のステイヤーズSは後方からメンバー最速タイの35.0秒で追い込んで0.3秒差の3着。テン乗りのビュイック騎手に乗り替わる。メドウラークは消耗戦になった七夕賞を優勝。長期休み明けを除き芝2200m以上は[3−2−0−0]。距離延長で変わり身に注意。


レース回顧

2018年12月 1日(土) 5回中山1日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第52回スポーツニッポン賞ステイヤーズS
3歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(特指)  芝 3600m   14頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 7 11  リッジマン         牡 5 蛯名正義  56  3.45.2 35.7  1 446 (栗)庄野靖志
2 7 12  アドマイヤエイカン 牡 5 田辺裕信  56  3.45.6 36.3  2 508 (栗)須貝尚介
3 3  3  モンドインテロ     牡 6 ビュイッ  56  3.45.6 36.2  4 490 (美)手塚貴久
4 5  8  マサハヤダイヤ     牡 5 大野拓弥  56  3.45.9 35.4  9 474 (栗)今野貞一
5 8 14  アルター           セ 6 石川裕紀  56  3.46.0 36.2 11 520 (美)古賀慎明
6 5  7  ララエクラテール   牡 6 戸崎圭太  56  3.46.3 36.1  5 430 (栗)今野貞一
7 3  4  コウキチョウサン   牡 5 北村宏司  56  3.46.4 36.5  6 462 (美)和田正一
8 8 13  メドウラーク       牡 7 丸田恭介  56  3.46.4 36.4  7 488 (栗)橋田満
9 6 10  マイネルミラノ     牡 8 柴田大知  56  3.46.8 36.4 10 492 (美)相沢郁
10 6  9  ネイチャーレット   牡 5 野中悠太  56  3.47.2 36.4 12 470 (美)根本康広
11 2  2  ヴォージュ         牡 5 丸山元気  56  3.47.6 38.5  3 512 (栗)西村真幸
12 4  6  カレンラストショー 牡 6 内田博幸  56  3.47.7 38.6  8 442 (栗)橋口慎介
13 4  5  トウシンモンステラ 牡 8 三浦皇成  56  3.49.3 38.9 13 480 (栗)村山明
消 1  1  アルバート         牡 7 モレイラ  57  ------ ---- -- --- (美)堀宣行
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LAP :13.0-12.0-13.7-12.4-12.0-12.9-12.8-12.9-12.8-12.8-13.4-12.7-12.4-11.6-11.7-11.8-11.7-12.6
通過:38.7-51.1-63.1-76.0  上り:71.8-59.4-47.8-36.1  平均:1F:12.51 / 3F:37.53
単勝   11 \390 
複勝   11 \150 / 12 \140 / 3 \160 
枠連   7-7 \730 (3) 
馬連   11-12 \760 (1) 
ワイド 11-12 \320 (1)/ 03-11 \460 (6)/ 03-12 \430 (5) 
馬単   11-12 \1430 (1) 
3連複 03-11-12 \1490 (3/286) 
3連単 11-12-03 \5760 (3/1716) 

リッジマンは内ラチ沿いの5番手につけ、勝負どころで早めに動いたアドマイヤエイカンの後ろから上がり、メンバー2位の35.7秒で差し切って2馬身半差で圧勝した。勝ちタイムは3分45秒2。カレンラストショーが逃げて前半5F63.1秒のスローペース。中盤も流れが緩んで後半5Fからペースアップし59.4秒。スタミナと末脚の持続力が問われるレースになったが、アルバートの回避でメンバー&レースレベルが下がった印象。リッジマンは7枠11番からすぐに内ラチ沿いに入れてロスなく進められたことが大きかった。ダイヤモンドSで2着があるようにスタミナと末脚の持続力を兼ね備えた馬。アルバートが回避して1番人気に支持されたが、休み明け、斤量増を克服して重賞初制覇を飾った。。スウェプトオーヴァーボード産駒が日本最長距離のステイヤーズSを制覇。血統派はどう解釈するのだろう。次走は有馬記念、またはダイヤモンドSあたりになりそうだ。

アドマイヤエイカンは3番手からメンバー6位の36.3秒で先に抜け出したが、追ってきたリッジマンに差されて0.4秒差の2着。勝負どころで早めに動いて勝ちに行ったが、最後は一杯になってラップが落ちた。これで休み明けを除き、芝2400以上は[1−4−1−0]。札幌2歳S勝ち馬が長距離戦で堅実に走っている。欲を言えばもう少し決め手が欲しいが、ガツンと切れるタイプではないだけに早めに動くレースが合っているのだろう。今後も長距離戦で善戦できそうだが、かなり使い込んでいるため状態面に注意したい。

モンドインテロは内ラチ沿いの3、4番手から直線で外に持ち出してメンバー4位タイの36.2秒で伸びて0.4秒差の3着。リピーターが強いレース。16年の3着馬が再度3着に入った。出遅れて後方から追い込んで届かないことが多い馬をビュイック騎手が内枠からスタートを決めて好位につけ、最短コースを通ってきた。ビュイック騎手はマイルCSをステルヴィオで内から捌いて勝っている。日本人騎手よりも技術力が高い。内の魔術師か。16年夏以降3着以内に入ったときは全て外国人騎手。外国人騎手が騎乗したときは少し注意したい。

コウキチョウサンは内ラチ沿いの6、7番手から伸び切れず6着。上がりはメンバー10位の36.5秒。勝負どころで手応えが良かったが、直線で追ってから伸びなかった。直線で前が壁になって追いにくい面があったが、手応えが良かっただけに物足りなさが残る。オジュウチョウサンの全弟。今後は1600万条件を勝ち上がることが当面の目標になりそうだ。



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