ジャパンC
2018/11/25 東京競馬場 芝2400m

レース展望

過去10年で1番人気は[3−3−2−2]で6連対。単勝1倍台は[0−1−0−0]、2倍台は[1−1−2−0]、3倍台は[2−1−0−2]。牝馬は[2−1−0−2]でウオッカ、ジェンティルドンナが制している。2番人気は[1−2−2−5]で3連対、3番人気は[1−1−0−8]で2連対。連対馬16頭が5番人気以内、残る4頭は6、7、7、9番人気。最近5年の馬連は25倍、41倍、101倍、25倍、17倍で中穴決着が多い。人気馬に6〜9番人気を絡めて中穴を狙うのが妙味。

関東馬[1−1−2−33]、関西馬[9−9−8−66]、地方馬[0−0−0−2]、外国馬[0−0−0−42]。5番人気以内の関西馬が15連対。G1実績のある関西馬が活躍している。関東馬は08年スクリーンヒーロー(9人気)1着、昨年レイデオロ(2人気)2着の2連対のみ。3歳牝馬アーモンドアイは関東馬。このレベルの馬にデータは通用しないか。外国馬は3着以内がなく不振。凱旋門賞馬デインドリームが6着、ソレミアが13着に終わっている。高速馬場に対応できるかがカギ。

アーモンドアイは3冠牝馬。これまで[5−1−0−0]で上がりは全てメンバー最速。桜花賞は33.2秒で大外一気を決め、1分33秒1のレースレコードで優勝。オークスは6番手から33.2秒で抜け出して2分23秒8で優勝。前走秋華賞は中団の後ろから33.6秒で差し切り1分58秒5で優勝。休み明けで京都に輸送して14キロ増。余裕残しの仕上げで能力と末脚の威力を見せつけた。過去10年で3歳牝馬は[1−1−1−7]で3冠牝馬ジェンティルドンナが断然人気オルフェーヴルとの叩き合いを制し勝っている。

今年は大阪杯勝ち馬スワーヴリチャードが出走するが、天皇賞(春)勝ち馬レインボーライン、宝塚記念勝ち馬ミッキーロケット、天皇賞(秋)勝ち馬レイデオロは出走しない。過去10年で1枠1番は[2−1−2−5]で最近4年は2、3、1、1着でキタサンブラック、シュヴァルグランが勝っている。スターが欲しいJRAは勝ってくださいという枠に入れてきた。オークスを2分23秒8で楽勝した馬が2キロ軽い53キロで出走できる。今年の東京芝2400mでルメール騎手が単勝1倍台なら[5−0−0−0]で勝率100%。

大阪杯勝ち馬スワーヴリチャード、前走京都大賞典で復活したサトノダイヤモンド、昨年のジャパンC勝ち馬シュヴァルグラン、前走天皇賞(秋)3着のキセキ、AJCC2着馬ミッキースワロー、昨年の宝塚記念勝ち馬サトノクラウンなど。外国馬はカプリ(ムーア騎手)、サンダリングブルー(ベリー騎手)が出走する。週末は気温が低くなるが、雨は降らない予報。良馬場でのレースになりそうだ。芝コースは先週と同様にCコースで行われる。先週の東スポ杯2歳Sではニシノデイジーが内から馬群を割って抜け出し勝っている。

スワーヴリチャード大阪杯を後方から強引に捲って早め先頭から押し切り1分58秒2で優勝。後半5Fは57.1秒。高速ラップの持続力を示した。前走天皇賞(秋)はスタートで寄られて後方2番手を進み、直線で追っても反応が悪く、最後は諦めて10着。肉体面より精神面の影響が気になるところ。レースで楽を覚えると急に走らなくなる馬もいる。ダービー2着、AR共和国杯1着の実績から東京芝2400mはOK。Mデムーロ騎手は超ロングスパートでアーモンドアイを負かしにくるか。それとも社台の空気を読むか。

サトノダイヤモンドは昨年の天皇賞(春)までは[7−1−2−0]、その後は[0−0−1−4]で不振が続いていたが、前走京都大賞典を中団から早めに動いてメンバー最速の34.1秒で差し切って復活した。勝ちタイム2分25秒4は平凡で最後は上がり馬レッドジェノヴァに半馬身差まで迫られた。東京芝2400mはダービーで2分24秒0で走ってマカヒキにハナ差の2着がある。池江厩舎は今年38勝でリーディング11位と低迷しており、G1は[0−2−2−14]で未勝利。モレイラ騎手で勝ちにきている。

シュヴァルグランは京都大賞典で4着に終わったが、昨年は京都大賞典3着→ジャパンC1着、今年は大阪杯13着→天皇賞(春)2着とG1前の休み明けはお茶を濁す傾向がある。昨年のジャパンCは4番手からメンバー3位の34.7秒で抜け出して2分23秒7で優勝。1枠1番でボウマン騎手だった。今年は6枠9番でCデムーロ騎手が騎乗する。これまで外国人騎手では[2−2−2−0]で複勝率100%。今年の重賞でCデムーロ騎手は[0−0−1−7]で3着止まり。過去10年で6歳馬は[0−0−0−24]。

キセキは前に行くレースで毎日王冠3着、天皇賞(秋)3着と復調してきた。昨年の菊花賞を大外から捲って勝ったように差すレースもできるが、メンバー的に今回も前に行く手か。展開のカギを握っている。外国馬カプリはオブライエン厩舎の4歳牡馬。昨年の英セントレジャー、愛ダービーを制している。過去10年のジャパンCでムーア騎手は[1−1−0−7]。サンダリングブルーはムニュイジエ厩舎の5歳セン馬。今年はカナディアンインターナショナルで2着、英インターナショナルSで3着がある。Fベリー騎手が騎乗する。


レース回顧

2018年11月25日(日) 5回東京8日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第38回ジャパンカップ
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定)  芝 2400m   14頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 1  1  アーモンドアイ     牝 3 ルメール  53  2.20.6 34.1  1 472 (美)国枝栄
2 5  8  キセキ             牡 4 川田将雅  57  2.20.9 34.7  4 504 (栗)中竹和也
3 7 11  スワーヴリチャード 牡 4 M.デム  57  2.21.5 34.7  2 510 (栗)庄野靖志
4 6  9  シュヴァルグラン   牡 6 C.デム  57  2.21.5 34.5  5 468 (栗)友道康夫
5 4  5  ミッキースワロー   牡 4 横山典弘  57  2.21.9 33.9  8 482 (美)菊沢隆徳
6 3  3  サトノダイヤモンド 牡 5 モレイラ  57  2.21.9 34.7  3 504 (栗)池江泰寿
7 2  2  ハッピーグリン     牡 3 服部茂史  55  2.22.2 34.9 14 460 [地]田中淳司
8 8 14  ウインテンダネス   牡 5 内田博幸  57  2.22.3 35.3 10 506 (栗)杉山晴紀
9 3  4 *サトノクラウン     牡 6 ビュイッ  57  2.22.6 35.1  9 500 (美)堀宣行
10 4  6 $サンダリングブルー セ 5 ベリー    57  2.23.4 35.0  7 482 [外]ムニュイ
11 7 12 $カプリ             牡 4 ムーア    57  2.23.7 36.0  6 480 [外]オブライ
12 6 10  ガンコ             牡 5 蛯名正義  57  2.24.3 37.4 11 506 (栗)松元茂樹
13 8 13  ノーブルマーズ     牡 5 高倉稜    57  2.24.8 38.2 12 492 (栗)宮本博
14 5  7  サウンズオブアース 牡 7 田辺裕信  57  2.25.2 38.0 13 490 (栗)藤岡健一
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LAP :12.9-10.8-12.2-12.3-11.7-11.8-11.7-11.4-11.4-11.0-11.4-12.0
通過:35.9-48.2-59.9-71.7  上り:68.9-57.2-45.8-34.4  平均:1F:11.72 / 3F:35.15
単勝   1 \140 
複勝   1 \110 / 8 \160 / 11 \150 
枠連   1-5 \600 (3) 
馬連   01-08 \590 (3) 
ワイド 01-08 \230 (1)/ 01-11 \240 (2)/ 08-11 \470 (5) 
馬単   01-08 \700 (3) 
3連複 01-08-11 \960 (3/364) 
3連単 01-08-11 \2690 (6/2184) 

アーモンドアイは1枠1番からスタートを決めて内ラチ沿いの3、4番手につけ、向こう正面で2番手に押し上げ、メンバー2位の34.1秒で逃げたキセキを交わしてレースを制した。勝ちタイム2分20秒6は従来のレコードを1.5秒上回るレコードタイム。キセキが逃げて前半5F59.9秒、後半5F57.2秒。2F目が10.8秒、5F目から11秒台のラップがラスト2Fまで続きラスト1Fが12.0秒。スピード、末脚の持続力、能力の高さが問われるレベルの高いレースになった。アーモンドアイは緩みのない流れで2番手から抜け出す強い内容で快勝。例年ならキセキが逃げ切っていたが、世界レベルの怪物がいた。3歳牝馬がこの走り。世界を驚かせたのではないか。秋華賞を使ったことで馬体の張りが良くなり、重厚感のある造りがひと際目立っていた。今回の仕上がりを見ると秋華賞は7分程度だったのではないか。牝馬3冠と同年のジャパンCを制したジェンティルドンナはその後ジャパンC、ドバイシーマクラシック、有馬記念を勝ち、引退後に顕彰馬に選出された。アーモンドアイは今年の年度代表馬は確定。来年春はドバイ(シーマクラシックまたはターフ)、秋は凱旋門賞を目指すことになりそうだ。日本競馬を背負っていくスーパーホース。今後もレースぶりをしっかりと目に焼き付けていきたい。

キセキは前半5F59.9秒で逃げて、後半5Fを57.5秒、上がりをメンバー4位タイの34.7秒でまとめて0.3秒差の2着。前走天皇賞(秋)で逃げて前半5F59.4秒、後半5F57.6秒で1分57秒0で走り3着に粘った馬。距離が2F伸びたが、同じような流れで持ち前のスタミナとバテない強みを生かして粘り込んだ。3着スワーヴリチャードには3馬身半差をつけており、例年なら逃げて圧勝してもおかしくないレベル。アーモンドアイが強過ぎただけで自分の力は出しいる。不良馬場の菊花賞を勝った後に大不振に陥ったが、今秋に前に行くレースをして復調してきた。関西馬が東京に輸送して毎日王冠、天皇賞(秋)、ジャパンCというローテーションで結果を出したのはウオッカ(角居厩舎)くらいしかいない。キセキは元・角居厩舎の管理馬だった。東京3戦目でデキ落ちが懸念されたが、パドックでは筋肉が浮き出て馬体の張りが良くなって大きく見せるようになっており、さらに調子を上げていた。次走は未定だが、状態面に問題がなければ有馬記念に向かうことになりそうだ。14年のジャパンCを先行して好タイムで圧勝したエビファネイア(角居厩舎)は有馬記念で5着に終わった。今回レコードで走っただけに陣営のケアが重要になる。

スワーヴリチャードは内ラチ沿いの4、5番手からメンバー4位タイの34.7秒で上がって0.9秒差の3着。レコード決着で1、2、3着馬は内ラチ沿いをロスなく回ってきた馬。スワーヴリチャードは少し出遅れたがすぐにリカバリーし、1コーナーで内ラチ沿いに入れたことがかなり大きかった。出遅れた後に外々を回って追い上げるレースをしていたら惨敗していたのではないか。Mデムーロ騎手は大一番で好騎乗が多い。左回り巧者で東京コースは得意だが、予想に書いた通り、直線の長い東京より直線の短いコースの適性が上回りつつあるのではないか。前走天皇賞(秋)で惨敗したこともあるが、陣営は今回調教で攻めていなかった。アーモンドアイがいたこともあるが、適性を見抜いて目標を有馬記念に切れ替えたのではないか。大阪杯で後方から捲って後半5Fを57.1秒でまとめて勝った馬。次走有馬記念でビッシリ仕上げてきたら要注意。

シュヴァルグランは6、7番手からメンバー3位の34.5秒で伸びて0.9秒差の4着。4コーナーから直線で外に出してCデムーロ騎手が目一杯に追ったが、3着スワーヴリチャードにクビ差まで追い上げるのが精一杯。3000mをこなすスタミナがあり、もっと時計が掛かった方がいいタイプ。2分20秒6のレコードでは時計が速過ぎた。過去10年で6歳馬は[0−0−0−24]。前年の勝ち馬シュヴァルグランでも馬券圏内に入れなかった。次走有馬記念で引退する予定だったが、引退を撤回し来年も現役を続ける模様。

ミッキースワローは後方2番手から大外をブン回してメンバー最速の33.9秒で追い込んで1.3秒の5着。内が有利な馬場で大外を回って最速上がりを繰り出したが位置取りが後ろ過ぎた。内ラチ沿いを通って前に行った馬が残る展開では厳しかった。予想に書いたが、これまで関東圏では全て最速上がりを繰り出している。次走は有馬記念に向かう予定。過去10年の有馬記念で最速上がりを繰り出した馬は[3−2−0−5]。展開が嵌まるか、横山典騎手の神騎乗があれば一発があるかもしれない。

サトノダイヤモンドは中団からメンバー9位タイの34.7秒で伸びて1.3秒差の6着。直線でもモレイラ騎手が目一杯追ったが、伸び切れなかった。京都大賞典を勝って完全復活と言われたが、レースレベルは低く、やはり全盛期のデキには戻っていないのだろう。池江調教師は渾身の仕上げを施して何とかしようという意思が感じられた。池江厩舎は今年リーディング10位と低迷しており、G1も勝っていない。この後の巻き返しに注意。



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