東スポ杯2歳S
2018/11/17 東京競馬場 芝1800m

レース展望

過去10年で1番人気は[5−2−1−2]で7連対。関東馬は[1−2−0−0]、関西馬は[4−0−1−2]。キャリア2戦は[3−2−0−1]で堅実。2番人気は[2−2−0−6]で4連対、3番人気は[0−3−1−6]で3連対。連対馬18頭が4番人気以内、残る2頭は9、10番人気。最近5年は全て4番人気以内で決着し、馬連は30倍、10倍、13倍、14倍、1.7倍。昨年は少頭数でガチガチになった。

連対馬17頭が前走1着、19頭が前走連対していた。残る1頭は前走OP特別4着。前走勝った馬が中心。500万条件は1着、前走OP以上は4着以内が条件。前走5着以下は[0−0−0−24]で出番なし。前走新馬戦は[4−1−3−21]で5連対、未勝利は[1−3−4−26]で4連対。素質があればキャリアは問われない。前走OP以上から連対した馬は全て4番人気以内。穴で前走新馬、未勝利戦を勝った馬に注意。

ルヴォルグは東京芝1800mの新馬戦を好位からメンバー最速タイの33.6秒で抜け出して1分49秒5で4馬身差で圧勝。前半5F62.7秒でラスト3Fは11.4−11.0−11.3秒の高速ラップ。510キロのディープインパクト産駒。新馬戦を圧勝したが、2戦目でどこまで仕上げが進んでくるか。今年の2歳重賞で藤沢和厩舎は[2−0−0−0]でサウジアラビアRCをグランアレグリア、アルテミスSをシェーングランツが勝っている。前走騎乗したルメール騎手はヴェロックスに騎乗するため、ムーア騎手に乗り替わる。

ヴェロックスは小倉芝1800mの新馬戦を好位からメンバー最速の34.2秒で抜け出して1分48秒7で8馬身差で圧勝。前半5F61.9秒でラスト3Fは11.8−11.3−11.3秒で尻上がり&持続ラップ。前走野路菊Sは4番手からメンバー最速タイの34.1秒で伸びてカテドラルに半馬身差の2着。好スタートを切った後に中団に下げ、3、4コーナーで外を回ったことが堪えた。中内田厩舎は浜中騎手の騎乗に納得がいかなかったのか、ルメール騎手を乗せてきた。今年の2歳重賞でジャスタウェイ産駒は[0−2−0−5]。

札幌2歳S勝ち馬ニシノデイジー(勝浦騎手)、同2着馬ナイママ(柴田大騎手)、野路菊S勝ち馬カテドラル(福永騎手)、前走新馬戦を勝ったダノンラスター(モレイラ騎手)、ホウオウサーベル(Mデムーロ騎手)、ゴータイミング(武豊騎手)、ヴァンドギャルド(Cデムーロ騎手)など。ニシノデイジーは芝1800m[2−1−0−0]。ナイママは芝1800m[1−1−0−0]。札幌2歳Sは前半5F60.4秒でレースの上がりは37.6秒。2頭とも切れより地力タイプだけに直線が長く上がりの速い東京で切れ負けしなければ。

カテドラルは最速上がりで2戦2勝。前走野路菊Sは逃げてヴェロックスを完封した。エルムS勝ち馬ジェベルムーサの半弟。福永騎手が外国人騎手を相手にどう乗るか。ダノンラスターは東京芝2000mの新馬戦を5番手からメンバー2位タイの33.6秒で抜け出して快勝。堀厩舎のディープインパクト産駒。モレイラ騎手が2戦連続で騎乗する。ホウオウサーベルは新潟芝1800mの新馬戦を3番手からメンバー最速の33.8秒で抜け出して3馬身半差で圧勝。ビッシュの半弟でハーツクライ産駒。Mデムーロ騎手が2戦連続で騎乗する。


レース回顧

2018年11月17日(土) 5回東京5日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第23回東京スポーツ杯2歳S
2歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(指定)  芝 1800m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 1  2  ニシノデイジー     牡 2 勝浦正樹  55  1.46.6 33.9  8 486 (美)高木登
2 2  4  アガラス           牡 2 ビュイッ  55  1.46.6 33.7  7 496 (美)古賀慎明
3 3  5  ヴァンドギャルド   牡 2 C.デム  55  1.46.6 33.9  4 460 (栗)藤原英昭
4 4  7  ヴェロックス       牡 2 ルメール  55  1.46.6 34.1  2 482 (栗)中内田充
5 5  9  ダノンラスター     牡 2 モレイラ  55  1.46.9 33.9  6 472 (美)堀宣行
6 6 12  ホウオウサーベル   牡 2 M.デム  55  1.47.1 34.1  5 476 (美)奥村武
7 5 10  クリノガウディー   牡 2 戸崎圭太  55  1.47.1 35.0 12 490 (栗)藤沢則雄
8 7 14  アドマイヤスコール 牡 2 田辺裕信  55  1.47.2 34.4 11 468 (美)加藤征弘
9 8 15  ルヴォルグ         牡 2 ムーア    55  1.47.3 34.1  1 514 (美)藤沢和雄
10 1  1  ハクサンタイヨウ   牡 2 松岡正海  55  1.47.5 35.2 15 474 (美)浅野洋一
11 2  3  カテドラル         牡 2 福永祐一  55  1.47.5 35.1  3 468 (栗)池添学
12 3  6  トーラスジェミニ   牡 2 木幡育也  55  1.47.6 35.6 13 472 (美)小桧山悟
13 6 11  ナイママ           牡 2 柴田大知  55  1.47.8 35.6 10 452 [地]河津裕昭
14 4  8  トーセンギムレット 牡 2 三浦皇成  55  1.47.8 35.0 14 512 (美)萱野浩二
15 8 16  ゴータイミング     牡 2 武豊      55  1.48.2 36.0  9 444 (栗)松永幹夫
16 7 13  メイスンハナフブキ 牝 2 石川裕紀  54  1.51.0 38.4 16 432 (美)小島茂之
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LAP :12.7-11.5-12.0-12.3-11.9-11.6-11.6-11.4-11.6
通過:36.2-48.5-60.4-72.0  上り:70.4-58.1-46.2-34.6  平均:1F:11.84 / 3F:35.53
単勝   2 \3840 
複勝   2 \760 / 4 \670 / 5 \280 
枠連   1-2 \4510 (19) 
馬連   02-04 \24750 (46) 
ワイド 02-04 \5210 (44)/ 02-05 \2850 (28)/ 04-05 \2970 (30) 
馬単   02-04 \57730 (97) 
3連複 02-04-05 \58480 (120/560) 
3連単 02-04-05 \593030 (843/3360) 

ニシノデイジーは1枠から中団の内につけ、メンバー2位タイの33.9秒で馬群を割って抜け出しハナ差でレースを制した。勝ちタイムは1分46秒6。トーラスジェミニが逃げて前半5F60.4秒。ラスト5Fから最後まで11秒台のラップが続き、差し追い込み馬が上位を独占。流れは緩かったが、後半5F58.1秒、勝ちタイム1分46秒6を考慮するとレースレベルは高い。ニシノデイジーは切れより地力タイプだが、アルテミスSを勝ったシェーングランツと同様に札幌芝1800mのタフなレースを勝ってきた馬が33秒台後半で上がって差し切った。荒れた馬場でも上がりが速い馬場が北海道組にマッチしているので注意したい。ニシノデイジーは末脚の持続力が優れた馬。後半5Fの持続力勝負になったことがプラスに働いている。馬体は12キロ増えて少し太く映った。次走はホープフルSに向かう予定。今回のように前半の流れが緩んで持続力勝負になれば出番があるかもしれない。

アガラスは内ラチ沿いの後方をロスなく進み、メンバー最速の33.7秒で追い込んでハナ差の惜しい2着。直線で前が詰まって追い出しが遅れ、狭いところを捌いたぶん届かなかった。札幌芝1800mのコスモス賞2着馬。祖母にローズS2着馬メイプルシロップ(半兄アロハドリーム)がいる。タフなレースで差すレースをしてレースぶりが一変した。新馬、コスモス賞でルメール騎手が騎乗して単勝1倍台の断然人気に支持されたサンデーレーシングの馬。7番人気というのは人気の盲点だったか。今後はひと息入れて共同通信杯あたりで復帰することになりそうだ。

ヴァンドギャルドは中団からメンバー2位タイの33.9秒で抜け出したが、最後に差されてハナ+頭差の3着。直線で外に持ち出すロスがあったが、キャリア1戦で馬体が少し太い状態でこれだけ走れれば上々。今後重賞でやれるメドは立った。藤原英厩舎のディープインパクト産駒。大事に使っていけば中距離で素質が開花するのではないか。

ヴェロックスは中団からメンバー5位タイの34.1秒で伸びてハナ+頭+ハナ差の4着。直線で内からぶつけられて外に振られるロスがあった。まだ馬体の線は細く映るが、セレクトールで5184万円で取り引きされたジャスタウェイ産駒で素質は高い。ルメール騎手は距離は2000m以上あった方がいいとコメント。

クリノガウディーは2番手からしぶとく粘って0.5秒差の7着。前に行った馬の中では最先着。タメれば切れるタイプだけに他の上位馬のように差すレースをしていればもっとやれたのではないか。馬体はまだ絞れる。

アドマイヤスコールは後方から外を回って伸び切れず0.6秒差の8着。直線で内からぶつけられたことが堪えたが、現時点では重賞では足りないようだ。末脚の持続力が優れた馬。自己条件で注意したい。

ルヴォルグは大きく出遅れて出遅れて0.7秒差の9着。藤沢和厩舎の管理馬で新馬戦はルメール騎手で圧勝したが、今回はルメール騎手が騎乗しなかった。非社台だとこういう扱いなのだろう。ムーア騎手は来日週はイマイチの騎乗が多い。

カテドラルは好位から早めに抜け出したが、ラスト1Fで一杯になって11着。ラスト5Fが全て11秒台のラップに耐えられなかった。現時点では末脚の持続力が足りない。ジェベルムーサの半弟。芝で結果が出ないとダート路線か。



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