福島記念
2018/11/11 福島競馬場 芝2000m

レース展望

過去10年で1番人気は[2−3−1−4]で5連対。単勝5倍以上は[0−0−1−2]。押し出されて1番人気になった馬は危険。2番人気は[2−1−1−6]、3番人気は[1−2−1−5]で3連対。6〜9番人気が6連対、10番人気以下が2連対。人気薄の連対が多い。最近5年の馬連は14倍、209倍、14倍、17倍、23倍。ローカルのハンデ戦で時々大波乱が起きる。

今年は53キロ以下の軽量馬の出走がない。54〜56キロが14連対。57.5キロは3番人気以内なら[1−1−1−0]で堅実。トップハンデは[1−2−0−12]で3連対。3番人気以内は[1−2−0−4]、57.5キロ以下なら[1−1−0−2]。4番人気以下は[0−0−0−8]で3着以内がなく不振。トップハンデは3番人気以内、57.5キロ以下が目安になる。

函館記念勝ち馬エアアンセム、札幌記念5着馬スティッフェリオ、同9着馬マイスタイルが人気になりそう。エアアンセムは芝2000m[3−1−4−5]で函館記念を55キロで勝ったが、今回は57キロを背負う。ただし53キロ以下の軽量馬がおらず、他馬との斤量差は少ない。田辺騎手が積極策で持ってくるか。スティッフェリオは芝2000m[3−2−2−4]で5着以内を確保。好位からしぶとい脚を使えるタイプ。丸山騎手がロスなく立ち回って粘らせるか。

マイスタイルは札幌記念で9着に終わったが、その前に洞爺湖特別、五稜郭Sを連勝している。芝2000mは[2−2−0−3]で福島では福島民報杯でクビ差の2着がある。前3走より2キロ軽い55キロで出走できる。田中勝騎手は15年福島牝馬S・スイートサルサ以来の重賞制覇なるか。前走オクトーバーS2着のマイネルハニー、16年の福島記念勝ち馬マルターズアポジー、七夕賞勝ち馬メドウラーク、福島牝馬S勝ち馬キンショーユキヒメなど伏兵も数多い。今年はメンバー的に極端な人気薄にも注意したい。

マイネルハニーは不振が続いていたが、前走オクトーバーSで58キロを背負って2着に入った。前走より1キロ減の57キロ。前に行ってどこまで踏ん張れるか。マルターズアポジーはトップハンデ57.5キロを背負う。前2走は15、14着に終わったが、福島芝2000mは[2−0−0−1]。G1の裏番組だが、戸崎騎手が騎乗する。トミケンスラーヴァには藤田菜七子騎手が54キロで騎乗する。休み明けでハンデ戦なら[2−0−1−1]で今年の万葉Sを勝っている。


レース回顧

2018年11月11日(日) 3回福島4日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第54回福島記念
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指)  芝 2000m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 1  2  スティッフェリオ   牡 4 丸山元気  55  1.58.3 35.9  2 440 (栗)音無秀孝
2 3  6  マイスタイル       牡 4 田中勝春  55  1.58.5 36.5  3 460 (栗)昆貢
3 1  1  エアアンセム       牡 7 田辺裕信  57  1.58.5 35.9  1 496 (栗)吉村圭司
4 4  7  ナイトオブナイツ   牡 5 松山弘平  56  1.59.1 35.5  7 456 (栗)池添兼雄
5 5 10  ルミナスウォリアー 牡 7 柴山雄一  56  1.59.1 35.2 13 480 (美)和田正一
6 5  9  トーセンビクトリー 牝 6 三浦皇成  55  1.59.2 36.7 11 470 (栗)中竹和也
7 6 12  マルターズアポジー 牡 6 戸崎圭太 57.5 1.59.3 37.6  4 528 (美)堀井雅広
8 6 11  マイネルハニー     牡 5 丹内祐次  57  1.59.3 35.8  9 476 (美)栗田博憲
9 8 15  マイネルフロスト   牡 7 松岡正海  56  1.59.4 35.5 12 492 (美)高木登
10 4  8  マイネルミラノ     牡 8 木幡巧也  56  1.59.4 35.7 15 484 (美)相沢郁
11 3  5  レトロロック       牡 6 吉田隼人  55  1.59.5 36.7  5 478 (栗)中竹和也
12 7 14  メドウラーク       牡 7 丸田恭介  56  1.59.8 36.1 10 490 (栗)橋田満
13 2  4  ツクバアズマオー   牡 7 柴田善臣  56  2.00.0 36.7 16 476 (美)根本康広
14 8 16  マサハヤドリーム   牡 6 勝浦正樹  55  2.00.1 35.8  6 456 (栗)今野貞一
15 2  3  キンショーユキヒメ 牝 5 鮫島克駿  54  2.00.1 35.0  8 512 (栗)中村均
16 7 13  トミケンスラーヴァ 牡 8 藤田菜七  54  2.00.2 36.3 14 508 (美)竹内正洋
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LAP :12.3-10.9-11.2-11.7-11.5-12.0-12.1-12.3-12.1-12.2
通過:34.4-46.1-57.6-69.6  上り:72.2-60.7-48.7-36.6  平均:1F:11.83 / 3F:35.49
単勝   2 \450 
複勝   2 \150 / 6 \170 / 1 \140 
枠連   1-3 \430 (1) 
馬連   02-06 \1130 (3) 
ワイド 02-06 \460 (3)/ 01-02 \310 (1)/ 01-06 \430 (2) 
馬単   02-06 \2250 (6) 
3連複 01-02-06 \1430 (1/560) 
3連単 02-06-01 \7540 (6/3360) 

スティッフェリオは離れた3番手につけ、勝負どころで前との差を詰め、メンバー8位タイの35.9秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分58秒3。マルターズアポジーが逃げて前半5F57.6秒のハイペース。スティッフェリオは1枠2番から内ラチ沿いをロスなく回り、4コーナーから直線でスムーズに外に出して差し切った。大逃げする馬がいると離れた2、3番手につけた馬が勝つことが多いが、前の2頭が飛ばして理想的な展開になった。五稜郭Sでマイスタイルに3馬身差をつけられたが、ハイペースでマイスタイルの上がりが掛かり逆転できた。小回りコースならある程度速い流れで飛ばしてもしぶとい脚を使うタイプ。乗り慣れた丸山騎手が内枠を生かしてロスなく進め、持ち味を引き出している。今後はひと息入れて来年に備える予定。中山金杯、AJCCあたりで復帰になりそうだ。

マイスタイルは2番手からメンバー12位の36.5秒で粘って0.2秒差の2着。最後は内からエアアンセムに迫られたが、しぶとく伸びて抜かせなかった。前半5F57.6秒のハイペースで逃げたマルターズアポジーは直線で失速して8着に終わったことを考えるとかなり強いレースをしている。スティッフェリオが1枠でなければ、勝っていたのではないか。JRAが社台の馬を1枠に入れてきたときは要注意。ただし内が荒れた馬場で内枠に入れてくるときは捨て駒なので注意したい。マイスタイルは能力的にすぐに重賞を勝てそうだが、枠順、ハンデは恵まれそうにない。今後も芝2000m重賞を中心に使っていくことになりそうだ。

エアアンセムは内ラチ沿いの5番手からメンバー8位タイの35.9秒で伸びて0.2秒差の3着。最後はマイスタイルに迫ったが、最後は同じ脚色になって交わせなかった。1、2着馬より2キロ重い57キロを背負っており、実質は勝ちに等しい内容。7歳の高齢馬だが、近走は安定して走っている。今後はひと息入れて中山金杯、AJCCあたりで復帰することになりそうだ。

マルターズアポジーは前半5F57.6秒のハイペースで飛ばし、直線で一杯になって1.0秒差の7着。2番手から2着に粘ったマイスタイルより2.5キロ重い57.5キロを背負っていた。芝1800m[3−1−3−1]、芝2000m[3−0−0−9]でベストは芝1800m。小倉大賞典を勝ったように芝1800mならハイペースで飛ばしても踏ん張れるが、芝2000mで飛ばしては厳しかった。16年の福島記念を逃げ切っているが、前半5F61.0秒のスローペースだった。今後も速いペースで粘れるマイスタイルが目の上のたんこぶになりそうだ。



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