JBCレディスクラシック
2018/11/4 京都競馬場 ダ1800m

レース展望

ラビットランは昨年のローズS勝ち馬。ダートは[2−1−1−1]。2走前のスパーキングLCは0.4秒差の3着に終わったが、前走ブリーダーズGCは早め先頭から2分5秒6(不良)で走って4馬身差で圧勝。初のダ2000mが課題だったが、全く問題なかった。2着プリンシアコメータ、3着クイーンマンボ、4着フォンターナリーリで牝馬の一線級相手に通用することを示した。Mデムーロ騎手では[1−1−0−0]。

クイーンマンボはダート[4−3−2−3]で関東オークス、Lプレリュードを優勝。今年の平安Sは6番手からメンバー2位タイの36.7秒で伸びてサンライズソアに0.2秒差の2着に入った。牡馬相手に通用したことを評価したい。前2走は1番人気に支持され、ブリーダーズGCは3着、Lプレリュードは7着に終わった。このあたりをどう考えるか。ルメール騎手では[2−3−1−2]。平安Sくらい走れば勝ち負けできる。

昨年のJBCレディスクラシック勝ち馬で前走Lプレリュードを勝ったプリンシアコメータ、前走ブリーダーズGC4着のフォンターナリーリ、スパーキングLC勝ち馬リエノテソーロ、中山牝馬S勝ち馬で初ダートのカワキタエンカ、エンプレス杯とマリーンCを連勝したアンジュデジール、前走BSN賞を勝ったサルサディオーネ、前走平城京Sを勝ったアイアンテーラー、ダート[4−6−0−1]のファッショニスタなど。

プリンシアコメータはダート重賞[2−3−0−2]で昨年のJBCレディスクラシックは逃げてララベルに頭差の2着に粘った。相手なりに堅実に走るタイプ。今年も武豊騎手が騎乗する。フォンターナリーリはダート[5−5−2−3]、京都ダ1800m[3−1−2−0]で3着以内を確保。Cデムーロ騎手が騎乗する。カワキタエンカは芝1800m[3−3−0−1]。母の父はクロフネ。初ダートでどんな走りを見せるか。


レース回顧

2018年11月 4日(日) 5回京都2日  天候: 晴   馬場状態: 良 
12R  第8回JBCレディスクラシック
3歳以上・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定)  ダート 1800m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 8 16  アンジュデジール   牝 4 横山典弘  55  1.50.4 37.3  6 480 (栗)昆貢
2 2  4 $ラビットラン       牝 4 M.デム  55  1.50.4 37.3  1 452 (栗)中竹和也
3 8 15  ファッショニスタ   牝 4 大野拓弥  55  1.50.5 36.3  5 488 (栗)安田隆行
4 2  3  クイーンマンボ     牝 4 ルメール  55  1.50.6 37.2  2 506 (栗)中竹和也
5 7 13  アンデスクイーン   牝 4 松若風馬  55  1.51.0 37.0 12 496 (栗)西園正都
6 4  8  ビスカリア         牝 6 森泰斗    55  1.51.0 36.6 13 468 (栗)山内研二
7 1  2  フォンターナリーリ 牝 5 C.デム  55  1.51.9 38.5  3 496 (栗)中内田充
8 1  1  アイアンテーラー   牝 4 浜中俊    55  1.52.1 39.5  7 480 (栗)飯田雄三
9 3  6  ジュエルクイーン   牝 6 岩田康誠  55  1.52.6 38.9 15 498 [地]福永敏
10 5 10  プリンシアコメータ 牝 5 武豊      55  1.52.6 39.6  4 488 (美)矢野英一
11 6 12  ブランシェクール   牝 5 御神本訓  55  1.52.9 39.1 10 502 [地]藤田輝信
12 5  9  サルサディオーネ   牝 4 丸山元気  55  1.53.1 40.4  9 506 (栗)羽月友彦
13 6 11 $リエノテソーロ     牝 4 吉田隼人  55  1.53.2 39.4 11 454 (美)武井亮
14 3  5  ラインハート       牝 7 笹川翼    55  1.53.2 39.1 14 464 [地]月岡健二
15 7 14  ディアマルコ       牝 5 佐原秀泰  55  1.53.3 38.2 16 448 [地]那俄性哲
16 4  7  カワキタエンカ     牝 4 池添謙一  55  1.56.0 42.6  8 470 (栗)浜田多実
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LAP :12.1-10.9-12.5-12.5-12.4-12.2-12.5-12.3-13.0
通過:35.5-48.0-60.4-72.6  上り:74.9-62.4-50.0-37.8  平均:1F:12.27 / 3F:36.80
単勝   16 \1310 
複勝   16 \300 / 4 \150 / 15 \290 
枠連   2-8 \560 (3) 
馬連   04-16 \2090 (7) 
ワイド 04-16 \740 (7)/ 15-16 \1830 (22)/ 04-15 \750 (8) 
馬単   16-04 \5890 (20) 
3連複 04-15-16 \7060 (22/560) 
3連単 16-04-15 \53720 (163/3360) 

アンジュデジールは大外枠から1コーナー手前で内ラチ沿いの5番手につけ、メンバー5位タイの37.3秒で伸びてレースを制した。勝ちタイムは1分50秒4。直線で外からラビットランに交わされたが、しぶとく食い下がって最後に差し返した。アイアンテーラーが逃げて前半5F60.4秒。サルサディオーネ、カワキタエンカとやり合って前に行った3頭が止まったが、それを見越して好位で流れに乗った2頭で決着。アンジュデジールは大外枠から内ラチ沿いの絶好位につけたことが大きかった。ずっと騎乗し昆厩舎と二人三脚で育ててきた馬。ここ一番で横山典騎手の熟練の技が炸裂した。前走はデキがひと息で目一杯に走らせず余裕を残して負けたことが良かったのか、パドックを見るとデキが上向いていた。自在性があり、勝負根性を備えた牝馬。今後も牝馬限定の地方交流重賞で活躍できそうだ。

ラビットランは5番手からメンバー5位タイの37.3秒で抜け出したが、最後に差し返されて頭差の2着。Mデムーロ騎手が早めに仕掛けてアンジュデジールとの一騎打ちに持ち込んで直線で一旦抜け出したが、最後に差し返された。アンジュデジールは道中内ラチ沿いを回ってきたぶん余力が残っていたのだろう。これでダートでは[2−2−1−1]で堅実に走っている。Mデムーロ騎手では[1−2−0−0]。自在性がありいい脚を長く使えるため、距離、コースはそれほど問わないタイプ。今後は牝馬限定の地方交流重賞でさらに地力を強化し、牡馬相手のG1を目指すことになりそうだ。

ファッショニスタは後方3番手からメンバー最速の36.3秒で大外から追い込んで0.1秒差の3着。位置取りが後ろ過ぎて届かなかったが、外を通った馬が伸びにくい馬場で0.1秒差まで追い上げたことを評価したい。格上挑戦だったが、重賞で通用するメドは立った。賞金を加算してOP入りし、牝馬限定の地方交流重賞に出走すれば活躍できそうだ。

クイーンマンボは7番手から伸び切れず0.2秒差の4着。平安Sで牡馬を相手に0.2秒差の2着に入った馬でまともに走れば連対できる馬だが、近走と同様に詰めが甘く伸び切れなかった。ルメール騎手が騎乗しても詰めの甘さを解消できない状況が続いている。4〜6月は[2−2−1−0]。時期的なものもあるか。



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